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ギャラリストインタビュー

高砂三和子氏
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高砂三和子氏
学習院大学文学部仏文学科中退。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。
西武百貨店に入社。
ザ・コンテンポラリー・アート・ギャラリーのマスター、西武・アートフォーラムの企画担当など内外の展覧会を多々企画。日本の美術館のコレクションの作品納入を多く手がける。
1999年セゾン現代美術館に異動。 セゾンアートプログラムのキュレーターとして展覧会、出版、教育などを担当。
2004年(有)アートアンリミテッドを開設、中野正貴、齋藤芽生らアーティストのマネジメントを始める。
2006年乃木坂にギャラリー・アートアンリミテッドをオープン。
荒川修作の東京事務所・(株)ABRF・アーカイブとして作品管理を担当。
──高砂さんは、セゾン現代美術館などで展覧会の企画やキュレーションを沢山なさってこられたというキャリアから、3年前にご自身でギャラリーアンリミテッドを設立されましたが、そのきっかけはどういったものだったのでしょうか。
セゾングループの芸術支援活動の経済的支援がなくなってしまった事と、経営者が変わった為、企業の体質自体も変わったことがギャラリー設立のきっかけでした。それなら、自分でギャラリーをやってみようかな、と思ったんです。自分のキャリアのほとんどが、展覧会企画や、アートスペースでのキュレーション、芸術支援活動など常にアートに関わる仕事だったこともあり、これまでの経験の蓄積からそのままアートの仕事を続けていくことには疑問はなかったですね。

最初からギャラリーをもてれば理想的だったのですが、当面の資金がなく、マネジメント的な事務所という形からスタートしました。外苑前に事務所を貸してくれる良き友人もいたので。まずマネジメントをしていく過程で、展覧会をやりたいという要望が作家からでてきたし、私自身も作家に作品発表の場を与えたいと思って、昨年、このギャラリーをオープンすることにしました。
──高砂さんが選ばれる作家さんの基準を教えてください。
選んでいるという意識はありません。
若手に限っては、選んでいるのかもしれませんが、作家によっては、荒川さんとか、私の画廊で特に展覧会をやる必要のない方もいるわけです。作家が私を必要とし、選んでくださる、という感じでしょうか。
基準は、クオリティが高いこと。
そして、作家に作ることへの強い衝動や執着、深い問題意識や強い主張があることですね。
中野さんや伊奈さんの写真ひとつとっても、ただの美しい風景写真ではないですね。たとえ日本を撮っていても、そこには社会的・歴史的・そしてグローバルな主張がある。そういった主張のある作品は、海外でも理解・評価されています。
──確かに主張がある作家さんばかりですね。作風の共通点はありますか。
濃密であることかな?
ぱっと見ただけでは、見逃してしまうのですが、よく鑑賞すると、その一作品だけで観ている者の世界が広がっていくような複雑な意味が込められている、密度の濃い作品であることが多いです。
キャラクターも皆さん濃いですしね、世間の常識とは、ずれています(笑)。ある作家なんて、最近までメールも打てなかった!去年やっと、携帯メールができるようになったのでそれだけでも画期的な進歩です。(笑)。
──昨年オープンしたばかりでいらっしゃいますが、他のギャラリー・スペースと違う点はどんな所にあるとお考えでしょうか。
大きなギャラリー・スペースではないので、作品が親密に感じられることでしょうか。
見に来られたお客様とたまたたま居合わせた作家との間で会話が始まることもありますし。一流の作家が身近に感じられるサロン的なギャラリーです。
それにうちは、作家同士も仲が良い!オープニングには作家が行き来し、交流して、影響を与え合っていますね。中野正貴さんと齋藤芽生さんも、写真と絵画でジャンルが違うのですが、共通点があるのか、世代もジャンルも超えたアーティスト同士の付き合いをしています。
──高砂さんのオープンなお人柄がそういった雰囲気を作っているのでしょうね。
あはは(笑)。ざっくばらんな雰囲気ですね。 人と人を結びつけるのって、面白いじゃないですか。うちは作家や学芸員、コレクターなどが集まって長々とよもやま話をよくします。ギャラリーにもいろんな役割があると思います。インスタレーションが映える大きくすばらしいスペースを持つギャラリーもあるでしょうし。うちは、スペースは小さくても、あえて回顧的な展示をしたり、高質で見ごたえある展示を心がけています。