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幕内政治が覗いたおすすめアートイベント情報
2007年2月アーカイブ

樋口佳絵 耳鳴り
西村画廊
東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル3F
2/20(火)~3/17(水)日月祝休
10:30~18:30
樋口佳絵2/20DM.jpg

惚れた僕の負け。。。

一昨年に続いて西村画廊で開催されている樋口佳絵さんの個展です。
前回の個展でも、樋口さんの作品に囲まれた空間で時間を過ごすうちに、そして作品と対峙しているうちに、その魅力へと引き込まれてしまったことをしっかりと覚えていて、今回の展示も楽しみにしていた次第で。


樋口佳絵01


なにはともあれ、第一印象のインパクトたるや。。。
画面から一斉にあの「目」で見つめられると思わずたじろぎ、後ずさり。。。
そして、声にならない声が脳裏に響くような錯覚が。
敢えて文字にするとしても、「jjjjj.....」とか「ggggg.....」のようにアルファベットの子音だけを綴った感じであったり、あるいはひらがなの「あ行」に濁点をつけて伸ばしたような...そんな声。

それでも「声にならない声」に耳を澄ませ、指先で触ると潰れてしまいそうなほどに小さく奇妙な瞳を見つめ返していると、それはやはり言葉にならない言葉ではあるけれども、何かを伝え返してくれるような気がするんです。


樋口佳絵02


描かれる子供たちは、糸電話を耳に当てていたり、プールに服を着たまま半身を沈めていたり、あるいは遊戯に興じていたり...そんな具合に何かをやっていますが、それでもおおむね無表情。
その無表情さ、無感覚さがだんだんと、逆にいとおしく思えてくるんです。

そしてさらに、作品によってはふいに、僅かながらも何かの意図を感じてしまう表情が描かれていて、その「僅かさ」から、尋常でないほどに豊かなイメージが沸き上がってきます。
画面の中からこちらを見つめる目が本能的に警戒、威嚇しているような印象を受ける一方で、若干下を俯いたり何かに視線を送る表情には、それだけでぐんとその絵の中の子供が向かう意識へとこちらも引き込まれるような感覚が。


樋口佳絵03


たくさんの子供が登場する壁いっぱいの大作から、ちいさな画面にぽつんとひとりだけがいる小品まで、さまざまなサイズの作品が展示されていて、独特の世界を体感できます。
また、パネルに直に描かれた作品が多く、その物質的な生々しさも臨場感を演出しています。作品によっては画面が削られてベニヤ板の質感がそのまま絵の中に取り入れられたものも。


この「瞳」に何かを感じたら...ぜひ画面と対峙してみてほしいです。
「食わず嫌い」はもったいない。。。

中山恵美「スワロウ」
WALL
東京都港区南青山6-13-9 アニエス南青山B1-A
2/23(金)~3/8(木)
13:00~19:00


蜃気楼のような。。。

中山恵美02

一度、Oギャラリーが関西のアーティストをピックアップして紹介する企画の展示で拝見して印象に残っていた中山恵美さんのWALLでの個展です。

階段を下って入口を通ると、カウンター傍に開く青い傘の絵。
独特の色の広がりと鮮やかさが、霞のように掴みきることができないどこかふわりとした感覚の世界へと誘ってくれます。

中山恵美05

滲む風景。遠のくイメージ。

作品によっては一見してそこがどこか、それがなにか分からないほどにぼやかされ、観ていて意識が絵の中に入っていくに連れて時間の感覚がだんだん緩やかになっていくような気がします。
キャンバスではなく、綿布に油絵の具という、支持体と絵の具との組み合わせがユニークなのも特徴的で、絹の目の細かさと、さらにそこに乗る絵の具もだいたいにおいて薄塗りであることが、作品に描かれる世界の『曖昧さ』をさらに押し出しているように感じられます。

中山恵美03

中山恵美01

さまざまな大きさの作品がていねいにインスタレーションされています。
作品のひとつひとつに、ゆったりと充てられた壁面。大きな作品ではそこに描かれている風景にデジャヴのようなものを感じてしまったり、モチーフがもっと絞られていたり、あるいは小さな作品では、それが何であるかの認識を試みつつ、収められた無拍子のリズムに自然と感性を委ねてしまううちに、そのミニマムな世界に溺れるような錯覚を感じます。

中山恵美04


この独特の世界のユニークさ、特に綿布の質感はやはり実際に目にしてみないと伝わらないものがあって、こうやって書いていてももどかしく...
ぜひご覧いただけると嬉しいです。

CLASSIC CARICATURE NOMBUMASA TAKAHASHI ART EXHIBITION 2007「大人の滑稽」
CIBONE AOYAMA
東京都港区北青山2-14-6 青山ベルコモンズB1d
2/3(土)~4/10(火)
11:00~21:00
高橋信雅2/3パンフ.jpg

高橋信雅さんの、竹ペンで描かれる墨の作品の展示です。
実はたまたま青山ベルコモンズ近くを通りかかった際に、246通りに面したウィンドウに何やら面白そうな絵が飾られていて気になっていたのですが...いやもう文句なく楽しめる展示です!

高橋信雅01

とにかく壮観!
CIBONE AOYAMAにはこの展示ではじめて伺ったのですが、階段で下っていったスペースは天井も高く、壁も広々としていて、そこにところ狭しと、しかし整然と、たくさんの作品がちょっと幅のある黒の木製の額に1点1点収められて展示されています。

そのひとつひとつに描かれる光景...
展示の全景を俯瞰すると、その色彩からシルエット的な印象を最初は受けますが、ひとつひとつと眺めていくと、そこに登場する人々などは本当にいきいきとしていて、音や温度までがイメージとして沸いてくるような感じです。
それが、ホントに楽しい!

「大人の滑稽」というタイトルも素敵。
たくさんの「遊ぶ大人」が描かれていてて。
おそらくやってる側は大真面目なはずのオートバイのアクロバット走行とか、連なる自転車の隊列、クラシックカー、幅跳びする人、エアロビクスダンスに汗を流す人...中には装甲車や匍匐前進する歩兵なんていう少々物騒なモチーフもあったりしますが、そういった人々の動きをちょっぴりラメが入った黒で描き出されることで、その楽しさ、非現実的な世界を演出している感じが、独特の臨場感を伴って伝わってきます。

その他に、昆虫や動物を描いた作品が紛れて展示されています。こちらもかわいかったりして、いい感じです。

そういったのがこれだけ並んでいるんだから、楽しくないはずがない!

高橋信雅02

高橋信雅03


ひとつ、なんだか大きな円盤状のものが設置されています。
これも見どころのひとつ。

この円盤には小さな穴と手回しのハンドルとがあって、その穴から中を覗き、少々抵抗感があるハンドルぐるぐると回してみると...
その中では高橋さんが描くパラパラマンガが、アナログな手法で動画となって再現されています。
くるくるとロンドを舞う男女。こちらも壮観です。

高橋信雅05

加えてパンフレットがオシャレな包装紙のようになっていて、白の紙に高橋さんが描いたさまざまな作品がプリントされているのも、この展示の楽しさを演出しています。

ぜひ、このいきいきとした黒の線の世界を、浴びるように堪能してほしいです。

高橋信雅04

第55回東京藝術大学卒業・修了作品展
東京藝術大学東京都美術館
東京都台東区上野公園12-8
2/21(水)~2/26(月)
9:00~17:00(最終日:~12:00)
芸大卒展2007 DM.jpg

芸大の卒業・修了作品展に行くのは今年で3年続けて。
今年も既知・未知のアーティストの作品をたくさん拝見できて、たいへん楽しめました。
なかでも特に印象的だった方を。


・龍口経太さん
個人的に、今年拝見した日本画でもっとも印象的だったのが、これまでも折りに触れて拝見している龍口さんの力作。
半透明感(こう言葉にするとなんだか元も子もないのですが...)のあるベージュとグレーの中間のような色彩を背景に、中央に黒い樹の幹があって、そこにその幹と同じ色のドレスを纏った女の子がしゃがんでいる、という作品。その女の子の仄かに憂いを帯びたような表情はあらためて語る必要もないほどの可憐さ、美しさで、無機的な雰囲気を醸し出す背景と樹の幹の異様さのなかに、女の子の顔と手の部分が精細さを伴った神々しい輝きを放っているように感じられました。
この美しさには何の物語も必要ない、そこにある美しさだけで充分に説得力が伝わってくる、龍口さんの独特の個性が発揮された素晴らしい世界でした。


・池田裕子さん
2点の鉛筆画に挟まれて油画が1点、合わせて3点が出展されていました。
暗めの色彩感、まるで型からとったようにくっきりとしたエッジで描き出された花や葉が画面に広がっていて、その不思議な雰囲気、植物のモチーフが持つなめらかな曲線によって生み出されるメルヘンチックさに紛れてそこはかとなく漂ってくる危うさ、アバンギャルドさに惹かれます。
2点の鉛筆画もそれぞれ若干異なるテイストで、油絵とはまた違った丁寧なグラデーションが印象的でした。


・大庭大介さん
昨年もmajical ARTROOMでの個展で拝見している大庭さん、絵画棟のいちばん上のいちばん遠い部屋で展示が行われていました。
壁いっぱいの大きさの大作と小品、加えて展示室内にはフクロウが数匹、天井から吊るされた止まり木に留まっていました。
これまで拝見してきた作品と比べると、画面の上に盛られた絵の具の物質感のインパクトが結構強烈。そして、使用されている絵の具にラメが入っている感じで、大きな窓から入る陽射しを反射して輝き、特に壁いっぱいの作品は端から端ヘと移動しながら眺めるとそれに従って景色が劇的に変化していき、角度によっては画面に描かれるものがほとんど分からないのですが、そこからどんどん絵の世界が現れてくる様子は圧巻。
また、フクロウがセンサーに反応して側を通ったりするとふいに鳴くのも楽しかったです。


・安田豊さん
モノクロのリトグラフ作品。
スクエアのドットで構成され、デジタルな表現による人物の顔や肖像など。
アプローチの面白さ、分かりやすさはもちろん、そこに込められたユーモアも感じられて、楽しい作品でした。


・福井直子さん
部屋中がカラフルな色彩に溢れたインスタレーション、その世界、「やっちゃった」感は痛快です。
太めの稜線で描き出される絵のスタイルも、その楽しい雰囲気を効果的に演出していて、それがこの非現実的な世界へとイメージを誘ってくれた感じです。

・田村吾郎さん
ars galleryでの個展でもたいへん興味深い世界を展開していた田村さん、この展示では未来の光景を連想させるインスタレーションが天井から吊られていました。
個展で出展された作品は水平感があったのですが、今回拝見したものは統一された水平な感覚がなく、ひとつ次元を踏み越えたような斬新さを鮮烈に漂わせていて、そこにいると他では得難いイマジネーションがどんどん広がっていきます。
その作品中の各所に配される大きなパネルにモニターがあって、そこに会場内の各所からその作品のリアルタイムの映像が映し出されていたのも、その未来的な感覚をさらに押し出していました。


・倉内慎介さん
暗い部屋のなかに広がる、降る雨の波紋。
床に接地された円形をつなぎ合わせたかたちの透明のパネル、それぞれの円の中央のダイオードが発光し、その光の筋が下方へと落ちていく...。
その静けさ、美しさは格別。澄んだイメージが印象に残ります。


・杉崎典子さん
Oギャラリーでのグループ展で拝見していた杉崎さん、そのときはちいさな棚の上で展開されたかわいい作品が印象に残っているのですが、今回は暗がりに設営されたひとつの部屋のなかに配されたアクセントがなんともかわいくて。
ドアノブ、壁のフック、壁に掛けられたドレスのスカートの部分、天井から吊るされた照明、花瓶の中、コップの中...さまざまな箇所に、そこからミニマムな世界へと誘ってくれるちいさなちいさな白い世界が発光していて...それぞれを眺めているとなんだか清々しい気持ちに。
全部で10ケ所あるその小さなインスタレーションを、実物大の部屋の中から探し出すインタラクティブさも楽しめました。


石松勇人さん
とにかくその圧倒的な描き込みに感服。
虚空に浮かぶ巨大な船。そこには動力など、あるいは街やコンビナートを思わせるものが精緻に描き込まれ、それが静止画のアニメーションとなって壁いっぱいのモニターに壮大なクラシカルなBGMと共に映し出されていました。
手元のリモコンによって各部分を拡大して観ることができて、それをいじりながら展開される世界に見入ってしまいました。


・阿部香さん
なかなか修了・卒業展示では映像作品を観る余裕が時間的になくて申し訳ないと感じるのですが、これまでも作品を拝見している阿部さんの作品はしっかりと。
特に潤む目が阿部さんらしいなぁ、と思わせてくれる、かわいい鳥のキャラクターによって繰り広げられるちょっとかなしい結末の壮大な物語。
アコーディオンと弦楽のBGMとの絡み合いも素晴らしかったです。


・岡地習子さん
学祭で拝見した作品も印象に残っていた岡地さん。
林の奥へと続く道が金色で描かれ、その圧倒的な雰囲気に見とれてしまいました。
空、あるいは道と思われる部分は金色に斜線が施され、それがユニークなグラデーションをもたらしていたのも面白く感じられました。
ぜひもっといろんな作品を拝見したいです。


・小芝千尋さん
どこか殺伐とした感触の白に、街並を線画で再現したような作品。
それも画面いっぱいに描き出されることはなく、敢えて違和感のあるバランスで構成されているのも逆にかっこよく感じられました。


梅田啓介さん
瑞々しささえも感じる、鮮やかな色彩のインパクトがまず感じられます。
そこに描かれているのは、ちょっと奇妙でユーモラスな外観の生き物たちの群れ。
素朴な表情がかわいらしいです。
そして、色彩や表情によってそれらがなんともいきいきと感じられて、それが楽しい気持ちにさせてくれます。


他にもたくさん印象に残るクリエイションがありましたが、さすがに全部は書けず...きっとまたどこかで拝見できることを期待しつつ...。


あと、卒業作品には必ず自画像が添えられていたのですが、その自画像の解釈がまた面白くて。
そういったなかでもっともインパクトがあったのが、松田修さん。
カラフルな原色に彩られた木のブロックで作られた浴槽のなかにモニターがある、なんだか良く分からないけどだから面白い作品もよかったのですが、自画像が...(爆)
もうね、ホントにそれでいいのかと(笑)。
ホントにそれで卒業させていいのかと(笑)。

《2/20》
☆樋口佳絵 耳鳴り
西村画廊
東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル3F
2/20(火)~3/17(水)日月祝休
10:30~18:30
樋口佳絵2/20DM.jpg


《2/22》
☆Dropkick Angelica Vivienne Alice Go-Go! woodcut show!
@a href="http://www.beams.co.jp/beams/html/bgallery.php" target="_blank">B GALLERY
東京都新宿区新宿3-32-6 BEAMS JAPAN 6F
2/22(土)~3/29(火)
11:00~20:00
Vivienne Alice2/22DM.jpg


《2/23》
☆中山恵美「スワロウ」
WALL
東京都港区南青山6-13-9 アニエス南青山B1-A
2/23(金)~3/8(木)
13:00~19:00


《2/24》
☆第55回東京藝術大学卒業・修了作品展
東京藝術大学東京都美術館
東京都台東区上野公園12-8
2/21(水)~2/26(月)
9:00~17:00(最終日:~12:00)
芸大卒展2007 DM.jpg


☆峰岡正裕展 ~海底探検~
MAKII MASARU FINE ARTS
東京都台東区浅草橋1-7-7
2/19(月)~3/3(土)
11:00~19:00(土:~17:00)
峰岡正裕2/19DM.jpg


☆荒木享子展
ギャラリーオカベ
東京都中央区銀座4-4-5
2/19(月)~2/24(土)
11:00~18:30(最終日:~17:00)
荒木享子2/19DM.jpg


☆小田志保展
ぎゃらりぃ朋
東京都中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2F
2/23(金)~3/3(土)日休
12:00~19:00
小田志保2/23DM.jpg


・トーキル・グドナソン展
MA2 GALLERY
東京都渋谷区恵比寿3-3-8
2/2(金)~2/24(土)日月祝休
11:30~19:00(最終日:~17:00)
Torkil Gudnason2/2DM.jpg

植物のシルエットがベージュの背景に浮かび上がる写真作品。
落ち着いたシンプルな配色によって、植物の葉や蔦、茎などが生み出した曲線の美しさがさらに押し出されていて感じられ、シルエットの鋭さと色彩のやさしさとのバランスが独特な雰囲気を醸し出していました。
真っ白な空間に、ベージュの背景と黒のシルエット。たった3つの色で作り上げられた空間も、すっと気持ちが沈むような心地よさが感じられました。
結局最終日になってようやく伺えたこの展示、もう少し早い時期に観ておきたかったなぁ、と。


☆松山智一展 - 極の間に -
Takuro Someya Contemporary Art
千葉県柏市若葉町3-3 TSCA KASHIWA
2/24(土)~3/25(日)月火水休・3/21開廊
12:00~21:00

《2/25》
・第30回東京五美術大学連合卒業制作展
東京都美術館
東京都台東区上野公園8-36
2/21(水)~2/26(月)
9:00~17:00(最終日:~13:45)
五美大展2007 DM.jpg

なんといっても東京造形大学の学内展でチェックし損ねた田代裕基さんの木彫が、噂に違わぬ大作、力作で感激!
どっかりと床に体を預けた雄鶏、でっぷりと肥えた身体に彫り込まれた羽の剛胆さと細やかさ、頭部、とさかの生々しいほどの迫力、そして空、天を衝くようにぶわっと広がる尾のゴージャスさ。さまざまな木彫、立体の作品が展示されていた中でもその存在感は格別に感じられました。

その他、造形大、ムサビの展示で印象に残った作品を最チェックできたり、後日あらためて学内展にも行く予定でいる女子美、タマビの作品も一足早く拝見できて、かなり楽しめました。


・Y・Aコレクションと2人のあさこ展
ギャラリーパレス
東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスビル1F
2/20(火)~2/25(日)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
2人のあさこ展 DM.jpg

昨年開催されたふたつの個展(みゆき画廊新生堂)などで素敵な作品が印象的な濱岡朝子さんと、おぐまあさこさんの二人展。
濱岡さんの作品は旧作が中心だったものの、やはりそのやさしい風合いに触れると思わず笑みがこぼれ、優しい気持ちが溢れてきます。僕は初めて拝見したのですが、桜か何かだと思うのですが、うねる幹が印象的な和モチーフの作品の雰囲気がユニークに感じられたのが面白かったです。
おぐまあさこさんの作品は、すっきりとした背景にひとつのモチーフが添えられたような、あったかさとさわやかさとを感じる優しい風合いが印象的でした。


タタントヘニノレ
リビングデザインギャラリー
東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー6F
2/22(木)~2/27(火)
10:30~18:00
タタントヘニノレ2/22DM.jpg

多摩美術大学造形表現学部デザイン学科の2006年度の卒業制作優秀作品がピックアップされた展示。
思わず「頭いいなぁ!」と唸らずにはいられない、たいへん面白いクリエイションが並んでいます。

いや、もう、楽しい!
楽しすぎる!
ほんのちょっとしたアイデアやクリエイションが、ふだんの生活をより豊かにしてくれるんだなぁ、と感心しきり。

長内智子さんの「プチ・ドット」。
梱包資材のクッション、たまに贈り物のお菓子に入っててお母さんとかがヒマなときにおもむろにプチプチやってるあれ。気泡のいくつかに染料を入れて色紙やカレンダー、CDジャケット用の紙を添え、その気泡をプチッてやって紙を染める、という遊び心に溢れたアイデア作品。
瀧口修造のデカルコマニーみたいな絵ができあがるんですけど、難しいこと一切抜きの描けちゃう楽しさが、想像しただけでたまらないです。

長内智子02 長内智子01

淀川寛子さんのアイデアは、横長のカードに江戸情緒溢れる絵があって、それを切って組み立てるとジオラマができあがる、というもの。
絵柄がたくさんあって、それがずらりと並んだ様子は壮観!
この小ささ、かわいらしさがまた楽しいイメージを助長してくれます。

淀川寛子01 淀川寛子02

他にも目から鱗が落ちまくるアイデアが満載で。
小林紘子さんのカレー皿、最後のひと粒をすくいやすくしてくれる細工がなされていて、ほんのちょっとしたことなんですけど、実際にそのお皿に盛られたコーンをスプーンですくってみるとホントにすくいやすくて思わず笑ってしまったり。
大西由希子さんの和紙で作った蛇腹を用いたテーブルウェア。ぷしゅぷしゅっ空気を押し出すようにすると、均一に粉末が出てくる、という素敵なアイテム。見かけも素晴らしいです。これがちょっと高級なお蕎麦屋にでもあったら、嬉しくて堪らない、と思うんです。
須賀じゅんさんのギブスにも感心。コルセットの物々しさが消えて、そういう器具を用いているようには思えないくらいにおしゃれな作りになっています。実用化されたら、ホントにたくさんの人を幸せにしてくれるはず。

他にもさまざまなアイデアがあって、時間いっぱい感心しまくってました。

上條花梨展『parallel world』
GALLERY b.TOKYO
東京都中央区京橋3-5-4 第一吉井ビルB1F
2/12(月)~2/17(土)
11:00~19:00(金:~21:00、最終日:~17:00)
上條花梨2/12DM.jpg

独特の静けさ。
遠くの記憶。


昨年夏のgallery OPEN DOORでの個展に続いて開催された、上條花梨さんの個展です。
今回は、上條さんの作風に実に雰囲気が合った空間、GALLERY b.TOKYOでの展示ということもあって、さらに上條さんの作品が持つ、格調を感じる渋い色彩感によって得られる独特の雰囲気を、空間がうまく引き出していたように感じられました。

フラットな画面のマチエル。そこには、筆から飛び散った絵の具による無数のドットが隅々まで散らばっています。これが、細かい部分が風化していってしまう記憶のイメージを醸し出しています。
描かれる絵には人物が登場するものとそうでないものとがありますが、静物のみの構成による作品においても、その作品からは人の気配や残り香のような温かみを感じます。

また、印象的なのは、光の表現。
間接照明のように、そこからやわらかく、かつじっくりと滲み広がるような光の美しさ、味わい深さにも、感嘆してしまいます。

上條花梨b02 上條花梨b03 上條花梨b04

上條花梨b01


人物が登場する作品は、やはりそのモチーフの存在感が際立ちます。
顔が描かれていなくても、動きを伴ったその姿、佇まいによって、その作品から広がるイメージに奥行きを与えていきます。あるいは顔が描かれているものは、その憂いを帯びた目許を見つめることで、絵の中の世界に誘い込まれるような錯覚を覚えます。

上條花梨b08 上條花梨b07

上條花梨b06

ちょっと厚めのパネルの小品も印象的です。
物理的に強調された立体感が、いつかどこかの風景を拡大して描かれたものにさらに臨場感を与えているような感じです。

上條花梨b09

上條花梨b10


入口付近を振り向くと、正面にはうさぎが黄金の光を放ちながらこちらを向いていて。
その両脇、短い通路部分に展示された作品の、間接照明に照らし出された夜の部屋のイメージが広がる光景が心を捉えます。

上條花梨b12 上條花梨b11

上條花梨b13


b.TOKYOのグレーの床、暗めの照明によって、上條さんが描く深まる夜のイメージ、それぞれの画面がある物語のひとつの場面を再現しているようにも感じられるアダルトな質感がさらに効果的に演出され、その世界にじっくりと浸ることができました。


上條花梨b05

イリニ・ミガ展
GALLERY SIDE 2
東京都港区赤坂2-18-3 三葉ビル1F
2/16(月)~3月 日月祝休
11:00~19:00

ギリシャの女性アーティスト、イリニ・ミガさんの個展です。
異国の空気をそのまま持ってきてくれたような、キュートなファンタジーが展開されています。


色鉛筆によるふわりとやわらかい感触が広がる、軽やかな色彩。
それぞれの画面に取り入れられるモチーフがとってもユニークで、ユーモラス。

スクエアの画面の作品。
ひとつひとつの画面のなかに、現在もヨーロッパの各美術館が所蔵する彫像やそのレプリカの姿が、今あるかたちで登場しています。その佇まいはずっと昔の時代の香りを漂わせ、それが現代の女の子らしい感性で画面の中に再現されていて面白いです。
さらに、よくよく眺めていると、そういった永遠の時間を感じさせるモチーフと合わせて、現代のクラシックといった感じのキャラクターがぽっと描き込まれていて、これがまた独特の世界を演出しています。

イリニ・ミガ11 イリニ・ミガ12 イリニ・ミガ13

それぞれの作品の中で展開されるストーリーを想像してみるのも楽しいです。
会場内に置かれたファイルにそれぞれの作品の説明があって、こちらを読みながら作品の世界にあらためて触れるのも面白いです。

で、そういったなかでも、ボッティチェリの名作のパロディ的な作品、これがまたなんともかわいい!
なんでも、ここに描かれる女性の姿はご自身だそう。そのまわりに描かれるそれぞれのキャラクターとの関連を想像すると、思わず笑みがこぼれます。

イリニ・ミガ14


正面には、壁いっぱいの幅の大作が。
その広さを活かし、さまざまなファンタジーが画面の各所で展開されていて、まるで絵巻のようなダイナミックさです。

イリニ・ミガ10


しかし、やはり随所に感じるのは、ギリシャの感性。
・・・といってもギリシャに行ったことはないのですが...その土地や文化によって育まれた感性でしか描ききれない色彩感や構成に、新鮮な感動も覚えます。
何千年にも及ぶヨーロッパの文明とまさに現代とのクロスオーバー。
そのハイブリッド感は痛快です。

イリニ・ミガ06 イリニ・ミガ07 イリニ・ミガ08

イリニ・ミガ05


今回出展されている作品には1点だけ立体があって、これがまたいいんです。
真ん中の窪んだ部分がほんのりピンク色に染まった白い台。その上に、絵の世界をさらにキュートにしたような空間が乗っています。

イリニ・ミガ03 イリニ・ミガ02 イリニ・ミガ04

緑の上にこんもりと佇むふたつの山。大きいのと小さいのがふたつ、寄り添うように。
なんでもこれは親子だそうで。お母さんのほうには鼻みたいなものもあったりして。
やわらかい色彩が薄く彩られているのも、このオブジェの軽やかな世界の演出に一役買っています。

イリニ・ミガ01


なかなかお目にかかることのない、現代のギリシャのアーティストのクリエイション。
貴重なイマジネーションの広がりを体験できたと同時に、そういう存在を実感できたのも嬉しいです。
ひとりでも多くの方にこの感性に触れてほしいと思いますが、なかでも特にイリニさんと同世代の方にぜひ観てほしい展覧会です。

イリニ・ミガ09

酒井正 展「Breath of air」
和田画廊
東京都中央区八重洲2-9-8 近和ビル302
2/20(火)~2/25(日)
12:00~19:30
酒井正2/20DM.jpg

そこにほんの一点だけの接地点があって...
そして、さらにそこに素敵なクリエイションとスキルが加われば。

メディアアート、テクノロジーアートの展覧会を多く取り上げ、その度に素晴らしいクリエイションやイマジネーションを届けてくれる和田画廊。個人的には「ディメンションズアートの聖地」と思って止まないこのスペースが今回ピックアップしたアーティストは、酒井正さん。

酒井正08

木の板の床の上にずらりと並んでいるのは、いわゆる「やじろべえ」。
黒い台...といっても、一見してほんの1本の棒でしかないのですが...の上に乗っかる白い作品。
このさっぱりすっきりとした空間、色彩感のシンプルさに、軽やかなインパクトを感じます。

そして、その上に乗るやじろべえはさまざまなかたちをつくり出しています。
幾何学的なラインを構成していたり、美しいたおやかな曲線がしなっていたり、またはそのフォルムをみているだけで咲く花のイメージが沸いてきたり。

酒井正02 酒井正03

しかし、これがただのやじろべえでは終わってないのがこの展示のミソになっています。
この台、実は回転しているんです。
その動力が上に乗るやじろべえに伝わり、ゆるやかに旋回しているんです。

ホントに、ふわ~っと。緩やかに。。。

その様子を眺めているとなんとも和めます。展示タイトルにもあるように、空気の呼吸がイメージとして浮かんできます。

酒井正12 酒井正09 酒井正10

酒井正01 酒井正11 酒井正06

で、思わず考えてしまうのは...

「この作品、どこにあったら楽しいだろう」と。

酒井正07 酒井正13 酒井正05

例えば、人が待ち合わせる場所にあって、その待つ時間をのんびりと和ませてくれたら嬉しいなぁ、とか。
または、学校の校長先生が退屈な訓示を続ける壇上の傍でゆるゆると回転していたら楽しいな、とか...あ、すみません、暴走してしまいました(笑)。

とにかく、さまざまなイメージをもたらしてくれる空間、クリエイションです。

酒井正04

武藤努展 color+ 拡張する色彩体験
ASK? art space kimura
東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビル2F
2/13(火)~2/24(土)日休
11:30~19:00(最終日:~17:00)
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テクノロジーがユニークなクリエイティビティで味付けされると、未来が見える。

それにしても、ASK? art space kimuraはこういった展示がホントに映えます。先日伺った川崎広平さんの個展に続いて、今回の武藤努さんの個展も、まさに未来を体感した気分にさせてくれる、たいへん興味深い展示となっています。

照明を落とされたギャラリーに入ると、まず、床置きの大きな立体作品が目に入ってきます。
全体が発光していて、さらに先鋭的なフォルムのこの作品、内側はそ中央へと段々に沈み込むようになっていて、その中がさまざまな色の光が。

武藤努06


続いて、今度は丸い台の上におよそ高さが1メートルほどのおきあがりこぼしが。
ちょうどその頭の部分が発光しています。
ただそこに置かれているだけでも充分にフューチャリスティックな佇まいなのですが、ちょこんと頭の部分を押して揺らしてみると、それにセンサーが反応し、さまざまな色の光が発散されてびっくり。

武藤努05

武藤努04


パーテーションで仕切られたその隣には、今度は大きな振り子が。
おきあがりこぼしのと同様に、発光する球体が天井からぶら下がっているのですが、これも揺らすと光の色が変化します。
そして、それだけでなく、床面にもその球体の軌跡がさまざまな色彩の光で描き出され、これがとにかく面白い!
球体が動くスピードなども影響し、さまざまな色や太さの線によって、残像が生み出されていきます。その美しさに恍惚とした気分に。

武藤努02

武藤努01

最後の作品は、壁に配されたグラフィカルな絵をライトで照らすというもの。

武藤努03

ただ眺めると捉え難い色彩でそこにある絵をライトで照らすと、ライトがあたった部分だけが変化し、色彩が浮かび上がります。
これにはもともとの絵の色彩を消すように配置された映像が当てられているそうで、その本来の絵の色を見せていただいたときがいちばん驚きました。このアイデアに、とてつもない可能性を感じてしまいます。

それぞれの作品がインタラクティブな要素を持ち合わせていて、ちょっとしたメディアアートの遊園地状態。
わくわくするようなクリエイションに、こちらのイマジネーションもすこぶる刺激された次第です。

Lab☆Motion
トーキョーワンダーサイト本郷
東京都文京区本郷2-4-16
2/14(水)~3/21(水)月休
11:00~19:00
Lab☆Motionパンフ.jpg


一言でいうならば、「クリエイションの遊園地」!


3つのユニークなアーティストユニットをピックアップした展覧会です!
それぞれ、いわゆるアートのカテゴリーをひょいと越えちゃってる身軽さを伴ったクリエイティビティがとにかく痛快です。

1Fはexonemoによるインタラクティブなインスタレーション。
音のなるおもちゃで溢れかえっています。一見するとがらくたがごちゃごちゃ散らかってたり固まってるだけなんですけど、そのひとつひとつにインタラクティブな要素が盛り込まれていて、実際にいじってみるとこれが結構はまるはまる(笑)。

展示室に入るとその中央に、天井から吊るされているがらくたの塊が目に飛び込んできます。
「・・・あのねぇ」と瞬間おいて呆れるのですが、球体部分からぶら下がってるぺちゃんこのボールについているボタンをいじってみると、いろんな音が出てくる出てくる!
しかも、そのボールの最下部についたセンサーが反応して音が歪んだりして、かなり遊べます。ピンクのぬいぐるみも最高(笑)。

Lab☆Motion exonemo 02 Lab☆Motion exonemo 03 Lab☆Motion exonemo 04

Lab☆Motion exonemo 01

壁に接地されたパネルにところ狭しと配置されたさまざまな機器。
これがまた、かなり面白い!
ミニマルミュージック、あるいはポストロック的な音楽のエキップメントとしてもちゃんと機能しているんじゃないか、と感じさせるほど、さまざまな電子音のノイズが唐突に鳴り響きます。
時間を忘れてつまみやボタンをいじり倒してしまいまった次第。

Lab☆Motion exonemo 10 Lab☆Motion exonemo 11

Lab☆Motion exonemo 09

この他にも、床に散乱するおもちゃがそれぞれ何らかの動きや音を伴っていて、ひとつひとつがどんな封になるのかを確かめるのも楽しいです。
インスタレーションも会期中に少しずつ変化する模様。

Lab☆Motion exonemo 05 Lab☆Motion exonemo 06 Lab☆Motion exonemo 07


2Fは、TOCHKAの映像作品。
もう、圧巻です。

Lab☆Motion TOCHKA 01 Lab☆Motion TOCHKA 02 Lab☆Motion TOCHKA 04

出演者が光を放つスティックを持って、それを振りかざしながら虚空に線を描き、それが生み出す光の残像によってさまざまな絵が現れてきます。それを高速のコマ送りに編集し、シェイカーの軽妙なリズムがスピード感をさらに演出して、動きのある映像が展開されます。

Lab☆Motion TOCHKA 05 Lab☆Motion TOCHKA 06 Lab☆Motion TOCHKA 07

勢いに呑まれて、ホントに時間が一気に過ぎ去ります。
アイデアとその展開力に脱帽です、文句なしに面白い!
オープニングで開催されたパフォーマンスも相当楽しいもので、ボイスパーカッションとシェイカーの二人のミュージシャンが紡ぎグルーブに乗って、リアルタイムで光の残像をどんどん取り込んでスクリーンに映し出される様子に圧倒的な勢いを感じました。

Lab☆Motion TOCHKA 03

3階はassistantのインスタレーション。
1階と2階での動的なインパクトのある展示と比較すると、静かな印象を受けます。

展示室はほぼ真ん中からふたつに区切られています。
手前は、黒が基調に。
床面には幾何学的なかたちにカットされたマットが配され、その上に黒のテーブルと黒の椅子、さらにそのテーブルの上にも黒い食器などが置かれ、すべてが眠りについた夜を感じさせる独特の静謐さを伴った空間が展開されています。

Lab☆Motion assistant 06 Lab☆Motion assistant 07 Lab☆Motion assistant 08

そして、中央のパーテーションの向こう側は、一転してオレンジとゴールドが目に眩しい明るい空間が。
いきいきとした色彩が溢れる静謐感、と言葉にするとなんだか矛盾しているようにも思えるのですが、人の存在を感じないどこか醒めた雰囲気が非現実的な異空間にいることを強く感じさせてくれます。
壁に接地された幾何学模様のパネルのいくつかも回転していたりして、アクセントも溢れています。

Lab☆Motion assistant 02 Lab☆Motion assistant 03

Lab☆Motion assistant 04 Lab☆Motion assistant 05

このふたつの異なる空間を行き来すると、現実から離れたイメージが沸き上がってくることを実感します。
不思議な味わいが心に広がります。

Lab☆Motion assistant 01


すべての展示を観て、確実にイマジネーションが刺激されていることが実感されます。
これほどまでに現存のカテゴリーからはみ出たクリエイショインがパッケージされ、それがちゃんとひとつの統一感に収められていることに喝采!

黒木美希 -木版画・コピーによる和紙のコラージュ-
シロタ画廊
東京都中央区銀座7-10-8
2/13(火)~2/24(土)日休
11:00~19:00(最終日:~17:30)
黒木美希2/13DM.jpg


黒木美希09

軽やかな「和」の風合い。
昨年に続いて開催されている、黒木美希さんの個展です。

黒木美希08 黒木美希03

黒木美希11

まるで絣(かすり)を重ねたような、爽やかな和風の味わいが広がっています。
このパターン、CGなどでコピペを繰り返して作ったのではなく、同じ種類の種子や葉などを並べてコピー機で和紙にコピーされたそう。よく観察すると実際にひとつひとつのかたちや向きが微妙に違っていて、そういうアナログな感覚もこの軽やかさを後押ししてくれるような感じです。
また、使用される和紙の色味もさっぱりした淡いものが取り入れられているのもまた、清々しいです。

黒木美希06 黒木美希07

黒木美希05

パネルに張り込まれたパターン。
こちらは額装された作品とは若干趣が違って、その大きな画面と濃いめの色合いのなかに配されたパターンとによって、どこか独特の重厚さを醸し出しています。

黒木美希02

黒木美希01


立体の作品もユニークです。
和紙の素材感が全面に押し出されて、黒木さんの一面ということをしっかりと感じさせつつも、これまたまったく違う風合いで。
なんだか不思議な印象です。

黒木美希13

黒木美希12


大変ユニークなプロセスを経て作り上げられる、オリジナリティ溢れる和の世界。
ケレン味のないリズムの軽やかさ、楽しさと、彩りの爽やかさ。
なんとなく、初夏の江戸の町並みで繰り広げられる光景が思い浮かんでくるような...そこで交わされる軽妙なやりとりがこの画面のなかで再現されているような感じです。

黒木美希10

有馬祐己展「ヒトリノミナサン」
新生堂
東京都港区南青山5-4-30
2/14(水)~2/24(土)日休
11:00~18:00(最終日:~17:00)
有馬祐己2/14DM.jpg

有馬祐己01


「こういう空間の使い方があったのか・・・!」
そう思わずにはいられない、ユニークな映像インスタレーション。

新生堂というとメインストリームの絵画のイメージがあるのですが、今回の有馬祐己さんの個展ではその空間の天井の高さを活かして、ちょっとルソーっぽさを思わせる太い黒の稜線が味わい深いパステル画を取り込んだ、一見地味で、その実ユーモラスなアニメーションが上映されています。


有馬祐己03 有馬祐己05

有馬祐己04 有馬祐己08

「ヒトリノミナサン」というタイトル通りに、ひとりずつ登場してきて呟いたり語ったり。
分かりやすいほどに不良な出で立ちのあんちゃんが達観したことをしゃべったり、女性が他愛もないことをしみじみと語ったり。神妙さやシュールさ、空回りする気合い、ホントにどうでもいいことなど...いろんなシチュエーションも思い浮かべながら、それでも妙に共感できる言葉。

そして、そのひとり語りが展開されるなかで、背景が唐突に転換したりして、その瞬間に「あ!」と思ったり。
さらに強烈に印象深いのは、画面と音声によるノイズが刹那的に出現しまくるところ。その臨場感はかなりのインパクトです。そしてかっこいい...!


有馬祐己07 有馬祐己10

有馬祐己09 有馬祐己06


1階のウィンドウには原画も展示されていて、映像とは違う味わいも。

とにかく贅沢な空間の展開で楽しめます。
このポップさは、もっといろんなところや媒体でも展開できそうなポテンシャルも感じます。

有馬祐己02

生駒さちこ個展「群像」
HB Gallery
東京都渋谷区神宮前4-5-4 原宿エノモトビル1F
2/16(金)~2/21(水)
11:00~19:00
生駒さちこ2/16DM.jpg


うきうきするような光景。

昨年のDAZZLEでの個展からおよそ1年ぶりに開催されている、生駒さちこさんの個展です。
額装された作品を中心に、パネルに描かれた大きな作品も。

生駒さちこ10

銀座、鎌倉、表参道...ショッピングや敢行で訪れた場所のさまざまなシーン。
そういった場所での楽しい想い出が明るく爽やかな色彩で彩られ、軽やかに再現されています。
馴染みのある光景が独特の瑞々しいタッチで画面のなかに広がり、そのなかに自然に描かれている人々の姿もいきいきとして感じられ、それれぞれの人間模様のようなものも伝わってくるように感じられます。

そして、それぞれの作品における場面の季節や気候がどんな感じだったかも伝わってきます。
作品によってはそののタイトルもそのイメージを後押ししてくれるのですが、しとしと降る雨のなかの街並み、きりりと冷たい冬の空気、あったかくなった春先の軽やかな気分、そんなことが自然に思い浮かんできます。

生駒さちこ01 生駒さちこ02

生駒さちこ08

風景だけでなく、カフェでの光景が描かれた作品なども味わい深いです。
こういった作品から伝わる緩やかさは、なんとなく、自然体のエッセイを読んでいるときの気持ちに通ずるものを感じます。

生駒さちこ04 生駒さちこ03

生駒さちこ07


小品がていねいに並べられた一角も楽しいです。
小さな想い出が綴られているかのような、やさしい風合い。

生駒さちこ06

生駒さちこ05


自然体の絵。
パネルの大きな画面に描き出された広々とした場面、額に収められた作品のなかのたくさんの想い出。
肩肘張らずに生駒さんの描く世界に触れることができて、そのやさしい色彩に囲まれただけで、そのおしゃれな感触に楽しい気分が沸き上がってくると同時に、ほっと和めます。

生駒さちこ09

《2/14》
☆Lab☆Motion
トーキョーワンダーサイト本郷
東京都文京区本郷2-4-16
2/14(水)~3/21(水)月休
11:00~19:00
Lab☆Motionパンフ.jpg


《2/15》
☆CLASSIC CARICATURE NOMBUMASA TAKAHASHI ART EXHIBITION 2007「大人の滑稽」
CIBONE AOYAMA
東京都港区北青山2-14-6 青山ベルコモンズB1d
2/3(土)~4/10(火)
11:00~21:00
高橋信雅2/3パンフ.jpg


・JOSHIBI GRADUATION WORKS EXHIBITION 2007(陶・硝)
スパイラルガーデン
東京都港区南青山5-6-23
2/15(木)~2/19(月)
11:00~20:00
女子美工芸2007DM.jpg

女子美の工芸というとたいへんユニークな個性が現れるという印象があって、今回の学外卒業制作展の開催を知って楽しみだったのですが、静謐な美しさであったりあったかさを感じるユーモアであったり、楽しい作品が溢れていて嬉しくなる展示でした。
数が多く、すべてを紹介できないのが残念なのですが、僕にとって印象的だったものを。

佐藤亜紀さんの作品は、陶でひとつひとつ作られた蛙たちが畳の上で宴会を開いているという、ぱっと目にしたけで楽しい気分にさせてくれるインスタレーション。蛙の表情もかわいらしく、散らかった盃などにも丁寧さを感じます。
佐藤亜紀01

金子ひとみさんの咲作品は、展示スペースの中央に鎮座していた巨大な器。水も張られていて、鈍く輝く黒の重厚さが心に静謐をもたらしてくれます。
金子ひとみ01

台の上に横たわるたわわな女性の姿を再現した飯塚裕美さんの作品。壁に接地された陶製のパターンが、女性にもほぼそのまま用いられています。のっしりとした感じと土の色のやわらかさが、なんともユーモラスです。
飯塚裕美01

大塚麻由さんの作品は、硝子で制作された狼が横たわるインスタレーション。白く広がる床面のうえに、まるで内側から発光しているかのように感じるその狼の姿に、物語のクライマックスのような神々しさを感じます。
大塚麻由01

ガラス板が重ねて展示されていた、片桐麻実子さんの作品。正面から眺めると、ぼやけた女性の肖像が浮かび上がってきて、未来的なイマジネーションが沸き上がります。
片桐麻実子01

小出早紀さんの、波をモチーフにしたような作品。黒のテーブルの上に置かれ、それほど大きな作品ではないものの、色彩的な情報量の少なさもあって雄大な光景や音が脳裏に浮かんできます。
小出早紀01

今回の作品は、女子美の学内での卒業制作展でも出展されるとのことです。


《2/16》
生駒さちこ個展「群像」
HB Gallery
東京都渋谷区神宮前4-5-4 原宿エノモトビル1F
2/16(金)~2/21(水)
11:00~19:00
生駒さちこ2/16DM.jpg


☆イリニ・ミガ展
GALLERY SIDE 2
東京都港区赤坂2-18-3 三葉ビル1F
2/16(月)~3月 日月祝休
11:00~19:00


《2/17》
・2006おぶせミュージアム「作家の卵展」巡回 ShinPA ~中島千波と東京藝術大学デザイン科描画系作品展~(後期)
佐藤美術館
東京都新宿区大京町31-10
2/7(水)~2/25(日)月休
10:00~17:00(金:~19:00)
入場料:一般\500 学生\300
ShinPA.jpg

前期から展示内容を変えて開催されているこの展示。
後期は僕にとって新しい作品は少なかったのですが、大好きな作品に再び拝見できたのはやはり嬉しいです。

瀧下和之さんの作品。おなじみの鬼ケ島ですが、尋常でない数のパネルが連なって展示され、「一体何匹いるんだろう」と、何度観ても鬼の数の多さに圧倒されます。そして、そこかしこで繰り広げられているシーンのおかしさがまた堪らない!
瀧下和之S01

金丸悠児さんの作品、このサイズで金丸さんの世界と対峙できるのは本当に嬉しいです。悠々とした巨大な姿を晒す古代魚が醸し出す壮大なイメージ。時間を忘れてしまいそうになるほど。
金丸悠児S01

残念ながら、展示スペースの関係でおぶせで出展された作品が展示されなかった永井夏夕さん。昨年のごらくギャラリーでの個展で発表された作品が展示されていますが、コンビナートの無機的な表情と真っ青な空とのコントラストが、それぞれお互いの姿を引き立てあっています。
永井夏夕S01

山本陽光さんの作品は、味わい深い線が画面のなかで踊るように広がっている様子が楽しいです。加えて、そこに描かれる鳥の青の透明感の鮮やかさも格別に印象に残ります。
山本陽光SB01


・小原健吾展 "The last storoke"
Gallery≠Gallery
東京都中央区新川1-3-23 八重洲優和ビル2F
2/17(土)~3/1(木)
12:00~19:00(最終日:~17:00)
小原健吾2/17DM.jpg

今回のGallery≠Galleryもユニークな企画です。
小原健吾さんの作品がメインスペースとサブスペースそれぞれに、例によって空間もしっかりとインスタレーションされて展示されているのですが、今回の展示期間中の来るべき瞬間に、小原さんが現在展示されている画面に「最後のひと筆」を加えるとのこと。そうやって、空間とのコラボレーションの度合いをより密なものへと押し進めよう、という試みのようです。
もちろん、現状でも充分にその空間と絵の世界を堪能できます。その空間の光の具合によって、メインスペースでは黒へと近付いた濃い紫のような色の重厚さが、サブスペースでは青と赤の鮮やかさが印象に残って、そういった演出的な部分も興味深いです。

小原健吾02 小原健吾01

☆武藤努展 color+ 拡張する色彩体験
ASK? art space kimura
東京都中央区京橋3-6-5 木邑ビル2F
2/13(火)~2/24(土)日休
11:30~19:00(最終日:~17:00)
武藤努2/13DM.jpg

☆上條花梨展『parallel world』
GALLERY b.TOKYO
東京都中央区京橋3-5-4 第一吉井ビルB1F
2/12(月)~2/17(土)
11:00~19:00(金:~21:00、最終日:~17:00)
上條花梨2/12DM.jpg

佃勇樹 個展「雨のち雨」
@Gallery銀座フォレスト・ミニ
東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル513
2/12(月)~2/17(土)
12:30~19:00(最終日:~17:30)
佃勇樹2/12DM.jpg

パネルに直に彫られた線など、素材感が活かされた作品。
茶系の色彩の渋さと相まって、独特な風合いを醸し出していました。

佃勇樹03 佃勇樹01 佃勇樹02


☆黒木美希 -木版画・コピーによる和紙のコラージュ-
シロタ画廊
東京都中央区銀座7-10-8
2/13(火)~2/24(土)日休
11:00~19:00(最終日:~17:30)
黒木美希2/13DM.jpg

☆有馬祐己展「ヒトリノミナサン」
新生堂
東京都港区南青山5-4-30
2/14(水)~2/24(土)日休
11:00~18:00(最終日:~17:00)
有馬祐己2/14DM.jpg


《2/18》
・Dark was the Night
UPLINK FACTORY
東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル1F
2/18(日)
14:30~
charge:\2500

アバンギャルドな音楽のライブ。久し振りにノイズの洪水に圧倒されました。
3ステージのうち、最初のふたつだけを観てきたのですが、まず最初のパフォーマンスでは3人のアーティストが登場。延々と奇声をスクリームし続ける女性、エフェクターをいじり倒し、ハウリングさせるなどしてノイズを出すギター、そして、伊藤篤宏さんの蛍光灯(!)。
蛍光灯を演奏するアーティストがいる、という話はラジオでHEADSの佐々木敦氏が話されていたり、雑誌の記事などで見聞きしていたのですが、今回偶然にもそのパフォーマンスを拝見できて、そのすごさ、凄まじさに目と耳が釘付け。蛍光灯の光とそこを通電して発される轟音、爆音。光と音とが呼応しあい、圧倒的なインタラクティブアートとしてもすごく興味深い存在感を放っていました。

ふたつ目のステージでは、打って変わってギターとバイオリンとの緩やかなフリーセッション。そして、ステージ奥のスクリーンには、狩野久美子さんのモノクロームの写真がつらつらとフェードイン、フェードアウトを繰り返し、そこに生み出される音像と共に時間が紡がれていきます。
狩野さんの写真はこれまでも個展で拝見していて、ひとつの写真のなかにどこか違和感を感じる部分が織り込まれた、独特の切り口の味わい深さが印象に残っているのですが、それが今回のライブのように映像として綴られると、展示とはまた違った奥深さが感じられて興味深かったです。

ライブのパフォーマンスとしては、個人的にはもう少しコンパクトだとありがたかったかなぁ、と。
僕自身がちょっとこういったノイズミュージックから離れ気味だったこともあって、久し振りにそのアバンギャルドな世界に浸れてそれはそれで心地よかったのですが。。。
多くの人に薦められる「音楽」ではないと思うのですが、アートとの距離は案外近いとも思うので、このあたりの音楽シーンももう少し触れていきたいなぁ、とあらためて思った次第です。


・disPLACEment 「場所」の置換 vol. 2「倉重光則展」
photographers' gallery
東京都新宿区新宿2-16-11 サンフタミビル4F
2/13(火)~3/4(日)
12:00~20:00
倉重光則2/13DM.jpg

久し振りに伺ったphotographers' gallery、蛍光灯を使ったインスタレーションと、過去の作品の写真との展示。
この過去の作品というのが、砂浜で砂などを素材に作り上げられた巨大なキューブで、約2年をかけて自然消滅したというエピソードとともに、その壮大なインスタレーションの記録を観て驚嘆...。


☆リタ・ジェイ イラストイベント連続2人展企画 RITA-JAY 10 MATCH STICKS 1.2
MOTT GALLERY 1F
東京都新宿区住吉町10-10
2/13火)~2/25(日)月休
13:00~21:00(初日:15:00~、最終日:~19:00)
リタ・ジェイ2/13DM.jpg

第4回 無限展 ―日本画―
もみの木画廊
東京都世田谷区奥沢6-33-14 もみの木ビル201
2/7(水)~2/13(火)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
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毎年、この季節にもみの木画廊で開催される気鋭の日本画のアーティストをパッケージしたグループ展です。
個人的にも続けて拝見している好きなアーティストが参加していることもあり、昨年に続いて伺ってきた次第です。
ひとつの高い水準できちんと揃えられているグループ展は、このようにバリエーションに富んでいても散漫な感じがしなくて、逆にその豊富さが楽しく感じられます。

水面の上を可憐に舞う蝶の絵でおなじみの、坂本藍子さん。
水面の水の透明感と優しさをたたえた青と、蝶の艶やかさとの美しいコントラストは、この展示では小品で展開されていました。

無限展 坂本藍子01

合わせて出展されていた大作。これまでとはひと味違う雰囲気に、うれしい驚きが。
秋から冬へと移り変わる林の光景を思わせるような、淡いブラウンで描き出される木の幹と地面。その画面上には、実際の葉を用いて立体的に落ち葉の姿が見受けられます。
そして、その地面に射す光の明るさ、輝きの神々しさが印象に残り、そのなかに舞う1匹の存在がさらに際立って美しく感じられます。

無限展 坂本藍子03 無限展 坂本藍子04

無限展 坂本藍子02

山科理絵さんの作品には、骸骨をモチーフに、なんとも言えないかわいらしさと妖しさとがひとつの画面に同居しています。
今回の展示では、昨年Gallery d.g.でのグループ展で出展されたものも含め、山科さんらしい細やかなユーモアが織り込まれた小品が並んでいました。
小枝を描いた作品。そこになる実は、良く見るとちいさな頭蓋骨だったり、さらによく観察すると小枝も実は骨になってたり。

無限展 山科理絵01

骸骨が艶やかな着物と仮面を纏うおなじみの作品、今回は天地を逆にしても楽しめる面白さも含んだ楽しいものに仕上がっていました。
骸骨ひとつひとつや着物の模様などが繊細に描き出されているところも見応えがあり、小さな作品ながらじっくりと見入ってしまいます。

無限展 山科理絵02

無限展 山科理絵03

昨年のギャラリー渓でのグループ展でも面白い作品を出展されていた大浦雅臣さん。
今回も、「メカ竜」を描いた作品。
とにかくその剛胆な竜の出で立ちには、今回も圧倒された次第です。
黒を背景に豪快に体をうねらせる竜の姿の迫力と、部分を拝見したときのメカニカルな生々しさ。
ちょうど今、高橋克彦の「竜の柩」を読んでいることもあってか、その姿に異様なまでの臨場感が迫ってきました。

無限展 大浦雅臣03 無限展 大浦雅臣02

無限展 大浦雅臣01

折りに触れて拝見している川本淑子さん。
おなじみの野うさぎが登場するやさしい作品とともに、これまで川本さんの絵のなかでは拝見したことがなかった亀が登場する作品が特に印象的です。
清々しさが伝わる透明感溢れる水の青に半身を沈めて泳ぐ亀。これまで春や秋の装いを感じさせる作品がオオかったこともあって、この「夏」のイメージに新鮮な印象を受けました。

無限展 川本淑子02

無限展 川本淑子01


小原祐介さんの作品は、何においてもその「朱」の赤に尽きます。
小品における、緑青などの色彩とのコントラストの鮮やかさはもちろん、大きな画面いっぱいに広がる生々しいほどに赤い朱の力強さと鮮やかさは圧巻の一言。
その朱で描き出される蝶や花の艶やかさ、繊細さにも目を奪われます。
さらに、貼られた金箔の輝きがその朱から滲み出ているようで、独特の妖しい美しさに拍車が掛けられているように感じられます。

無限展 小原祐介01 無限展 小原祐介02

無限展 小原祐介04 無限展 小原祐介05

無限展 小原祐介03


そして、志田展哉さん。
既知の作品ではあったものの、こうやってまた別の場所で拝見できることが嬉しいです。
自然が生み出した朴訥とした表情をそのまま残された木の板に直接描かれた、ちょっとコミカルなタッチでデフォルメされた夜の街並み。
方形に散らばるビルの窓の灯りなどの幾何学的な質感が醸し出すクールさと、それそれの画面に現れる1匹の猫のシルエット、そして、作品ごとに表情を変えている月。
岩絵の具特有のしっとりとした風合いで表現されたこの世界、なんとなくドリーミーな印象を受け、イメージも広がります。

無限展 志田展哉01

無限展 志田展哉02

僕が聞いた話では、この企画は来年までとのこと。
あと1回で終わってしまうのには惜しい気がしてならないのですが、なによりまず、それぞれのアーティストの個々の活動と、来年のこの展示を楽しみにしたいと思います。

北 彩子 彫刻展「架空の想い出」
GALLERY b.TOKYO
東京都中央区京橋3-5-4 第一吉井ビルB1F
2/5(月)~2/10(土)
11:00~19:00(金:~21:00、最終日:~17:00)
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静けさをたたえた、木材と樹脂とによるオブジェ。

女の子がモチーフとなっている作品が多いのですが、展示空間全体を包むように広がるしっとりとした黒と、透明樹脂の幻想的な色彩のアクセントとによって、むしろ大人っぽいファンタジーがy展開されていたような気がします。

高い椅子に腰掛ける女の子。
風になびく髪の臨場感と、椅子の上にじっと座っている女の子の佇まいの静けさ、さらに椅子自体の硬質な形状の存在感、それぞれのギャップが印象的です。
また、体の部分の薄いピンク色に染まった透明樹脂から、椅子に接地している部分の花柄模様が透けて見えて、幻想的なイマジネーションがさらに広がります。

北彩子02

北彩子01


この展示でもっとも存在感を示していた、ベッドから半身を起き上がらせている女の子の作品。
ベッドからそこにかかるマット、横に置かれた小さな台に至るまで、すべてを黒で覆われていて、沈み込むようなインスタレーションを展開しています。
そこに木肌の色がほぼそのまま肌の色に活かされた顔と両腕の部分の質感、木彫特有のやさしい風合いが、がまわりの黒に引き立てられています。
目の高さをこの女の子に合わせて作品を眺めると、まさにこの女の子の目が何かを伝えてきてくれるような錯覚を覚え、さらにそのとき視界に入っている無機質な風景が、イメージによってどんどん埋められていきます。

北彩子06 北彩子05 北彩子04

北彩子03


展示空間を入口からぐるりと囲むように配置された小品も、それぞれがしっとりとした雰囲気を醸し出していました。
幻想的な物語の一場面が引き出されたかのような。。。
女の子の佇まいや表情が具象的なだけに、そこに織り込まれたアイテムや、なびく髪に彫り出された奇妙な植物のような模様などとのコントラストによって、物語の世界へと引き込んでいきます。

北彩子11 北彩子09 北彩子10


立体の作品が展示されたなか、ファイルにはこれらの作品のイメージの過程を収めたようなデッサンが。
これが、展示されている作品の大人っぽい雰囲気とは違って...かわいいん印象を受けたんです。

北彩子12 北彩子13


できあがった空間のなかで、いろんなイメージが引き出された感じがして、心に深くに残る時間を過ごせました。

北彩子07

石塚悦子展
ぎゃらりぃ朋
東京都中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2F
2/5(月)~2/10(土)
11:00~19:00


しかし、このDMである。

石塚悦子2/5DM.jpg

「こ、こんな作品がギャラリー朋で???」
・・・と、かなりびっくりした次第で。
ずいぶんとまた傾向が違うなぁ、と。


・・・でもその違和感が、逆に期待を煽っちゃってたわけでして。


そんな感じで、「いったいどんな展示になってるんだろう...?」と興味津々で伺ったのですが...

最初に目にした作品の落ち着いた雰囲気に、逆に「あれ?」と。

石塚悦子07

いつものぎゃらりぃ朋の雰囲気に何の違和感も感じない、やさしい風合いの作品。
テーブルの上のコーヒーカップ。画面に描かれたもののシンプルさが心地よくて。

自画像もやわらかな色彩で、やさしい雰囲気を醸し出しています。

石塚悦子04

人物が登場する作品は、ほんのりユーモラスな感じや素朴さが楽しいです。

石塚悦子06 石塚悦子05

会場の一角には、10点ほどの小品が整然と展示されていました。
小さな画面のなかでいろんなことが試されている感じが伝わってきます。

石塚悦子03

また、1点だけテイストが違う風合いの、和紙に描かれたドローイングタッチの作品も、この紙の繊細さが展示のアクセントになっています。

石塚悦子02

ホントにバリエーションに富んだ展示でした。
さまざまなスタイルに溢れていて、そのひとつひとつが異なる世界観を感じさせてくれるユニークさが印象に残ります。
DMに選ばれた作品は、そのなかでも特にインパクトのあるもので、それが効果絶大。落ち着いた作品を拝見しても石塚さんのイマジネーションに奥行きを感じることができます。
そして、だからこそ石塚さんの今後がすごく楽しみです。
もしかしたら、このなかからひとつのスタイルがピックアップされて独特の世界を生み出していくのかも知れないし、もしかしたら、このままたくさんのバリエーションをキープしながら制作を続けられるのかも知れない...。

石塚悦子01

「阿波紙・版画展」6人のアーティストと版形式
ギャラリーエス S zone
東京都渋谷区神宮前5-46-13 ツインエルビル
2/13(火)~2/18(日)
11:00~19:00(最終日:~17:00)
阿波紙・版画展D.jpg

Awagami Factoryと6名の版画アーティストとのコラボレーション。
まず、この企画のユニークさに惹かれます。

昨年は、さまざまな阿波紙をずらりと並べた展示でしたが、今回はその和紙が実際に版画作品に使われ、洋紙とは違う和紙特有の味わい深さや風合いの面白さが伝わる展示となっています。
また、6名の版画家の版の手法も、木版、銅版、リトグラフ、インクジェットプリントと多岐に渡り、それぞれの手法においてどのように和紙の質感が活かされているかが分かって、そういう視点からも楽しめます。

以前、阿波ではないのですが、美濃の和紙の展示のさいに、大変ユニークな和紙の制作を行っている二人の若手職人「Corsoyard」の倉田さん、澤木さんとお話しする機会があったのですが、そのときに印象に残っているのが「アーティストが望む紙を作りたいし、そういう和紙のリクエストに応えられるスキルもある」というお話を伺えたことでした。

今回のようなコラボレーションは、素材とクリエイションとの出会いとしても可能性を感じますし、それぞれのスキルが響きあってさらに面白いクリエイションが生まれるとしたら、それは本当に嬉しいことで。
ぜひともこういった企画が増えて、もっと多くの人に素材の面白さや違いを知る機会が頻繁になれば良いな、と思うのです。

阿波紙01

で、今回ピックアップされたアーティストに、Oギャラリーやギャラリー池田美術での個展を拝見して強く印象に残っている元田久治さんの名前を見つけて、嬉しくなった次第。

阿波紙 元田久治01

見慣れた風景。しかし、その風景は朽ち果て、荒廃しています。
そういった光景が精緻に再現されたリトグラフの作品。

これまでは、洋紙に刷られた作品を拝見してきたのですが、それらは未来的な印象を受けました。
敢えて一切のグラデーションを施さない空の部分が、真っ白な紙の色がそのままが面に残されることで、異様なまでにどこまでも遠くへと続く光を思わせ、荒廃した風景とのギャップに鮮烈さを覚えた次第です。

しかし、今回は阿波和紙に刷られていることで、描かれた作風こそ今までと同様なものの、そこに描かれている荒れ果てた風景には、むしろ郷愁を感じます。現在ある風景が荒廃していった光景であるのに、今より以前の時期を思わせるこの不思議さ。

阿波紙 元田久治03 阿波紙 元田久治04

また、今回はこの和紙の特性を活かし、表と裏との両面から刷られています。
表側には黒が、裏からは別の色彩が刷られることによって、表面の色彩に奥行きが生まれてきます。
若干セピア調にの色彩がノスタルジーを演出したり、あるいはグレー系統の色彩が加わってどこかアーバンな風合いを漂わせたり、その効果はしっかりと現れて、観ていて伝わってきます。

会期3日目の木曜日に伺ったとき、ちょうど元田さんがそれぞれの作品の裏に1枚、紙を重ねているところでした。
そうすることで裏面に刷られた色彩がぐっと表面に迫ってくるような効果が生まれ、その微妙で劇的な変化に嬉しい驚きを感じた次第です。


紙の面白さと版の面白さ、どちらも堪能できて満足の展示です。

阿波紙 元田久治02

田中麻紀子 “Le musee des actrices ~女優博物館~”
H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHI
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング1F
2/9(金)~4/12(木)
田中麻記子2/9DM.jpg

「そうきたか・・・!」
・・・と唸らずにはいられない、遊び心に溢れた展示です。

田中麻紀子さんの作品は、昨年GALLERY MoMoとラムフロムで行われた個展で拝見していて、シャープペンシルで精緻に描かれる描かれるメルヘンチックな世界が印象に残っていて、それらはすべて平面の作品ということもあって、今回のH.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHIでのウィンドウギャラリーでの展示ではどんな感じになるのか楽しみだったのですが、僕の予想なんて軽々と上回っちゃってる田中さんならではのGirlyなエンターテイメントが展開されています。

まず、平面作品のゾーン。
ウィンドウギャラリーになっていて、ビルの1Fのフロアに面しているのですが、ウィンドウには洒落っ気が感じられる線が描かれ、白い壁にはピンク色の花がそこかしこに咲いています。
そして作品。相変わらずの鉛筆による精緻な描き込みによって女性の肖像が描かれていますが、今回はそれだけに留まらないのが特徴的で、そのひと手間がたいへんユニークな世界を醸し出しているのはもちろん、鏡であったり、よくよく観察してみるとプリントなどが貼られていたりと、「いたずらっぽさ」にも通ずるような遊び心満載のコラージュが作品のそこかしこに織り込まれています。

田中麻記子HPF04 田中麻記子HPF05

田中麻記子HPF03

さらに、額!
濃い色彩や淡いピンク色などのリボンでぐるぐる巻きにされた額が、作品の女の子っぽい世界を効果的に演出しています。


隣の一角では、インスタレーション的な展示がなされています。
円柱状の台の上にちりばめられたネイルアート。ちいさな画面のなかにも感じられる遊び心。作り手の笑い声が思い浮かぶほどです。
また、その円柱状の台にもいろいろと絵が描かれています。

田中麻記子HPF07 田中麻記子HPF08 田中麻記子HPF09

田中麻記子HPF06

壁に設置された台の上のマネキンの手も、さまざまなアクセサリーで飾られています。
きっと嬉々としながらこのインスタレーションのイメージを作り上げたんだろうな、と。そういうイメージが思い浮かべばもちろん観ている側も嬉しくなってきます。

田中麻記子HPF10


実際にたくさんの人が通りがかるウィンドウでの展示。
たくさんの人に、この「女優博物館」の楽しさ、嬉しさに気付いてほしいなぁ、と思う次第です。

田中麻記子HPF01

喜多祥泰 個展
@銀座スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
2/5(月)~2/10(土)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
喜多祥泰DM.jpg


予想に反して、実に渋い世界でした。

いわゆる日本画家として認識されている喜多祥泰さん。
ですが、今回の展示では日本画と呼ぶにはあまりにも立体的な作品がずらりと並びます。
その大胆さには呆然としてしまいます。

しかし、以前、芸大の記念館や修了制作などで拝見した際に感じた荒々しさ、激しいイメージは抑えられ、日本画の素材の良さが発揮された渋い色彩で、ユニークな静謐間がそれぞれの作品から漂います。
まるで太古の時代に紛れ込んだかのようなイメージも広がります。

立体的なインパクトに圧倒されつつも、時間をかけてゆっくりとその表面を拝見していると、そこで展開される世界はいかにも「日本画」のひとつのスタイルを継承しているように思えてきます。
金箔の艶やかさ、墨の剛胆さ、岩絵の具の美しさ。そこに木の渋さ、紙の風合いなどが加味され、オリジナリティ溢れる渋い世界が「画面」(敢えて画面と呼んでみます)のなかで響きあい、調和しています。

スルガ喜多祥泰02 スルガ喜多祥泰03

スルガ喜多祥泰01


角の位置に配置されいたこの作品は、なかでも圧倒的な存在感を放っていました。
空に浮く感じが特に力強く感じられ、そこで展開される色彩の渋さにも目が奪われます。

スルガ喜多祥泰04

スルガ喜多祥泰05


他に展示されていたさまざまな作品群。
それぞれのスタイルとしての違いや、そのなかに描かれた花のかわいらしさがさらにアクセントとなって、特に大きな作品の壮大なイメージから離れ、親しみを感じます。

スルガ喜多祥泰10 スルガ喜多祥泰07 スルガ喜多祥泰06

スルガ喜多祥泰08 スルガ喜多祥泰09

この立体的な画面で展開される渋さが喜多さんの作品の大きな魅力ではありますが、敢えて喜多さんの平面の作品をじっくりとあらためて観てみたい気がします。
この立体感がもし平面の中に押し込められることがあれば、その平面から広がっていくであろう立体的なイメージはどんなものなんだろう、と。あるいは、逆に究極の平面へと向かうのかも知れませんが、いずれにしても興味が涌いてくるのです。
今回の展示では、平面の小品が数点出展されていて、その風合いのバリエーションの豊富さに、喜多さんへの平面作品への期待は高まります。

スルガ喜多祥泰13

スルガ喜多祥泰12


ここからどんな展開がなされていくか、楽しみです。

スルガ喜多祥泰11

Little Black.. A new gallery installation by Alexander Gelman
東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイリスビルB1F
12/2(土)~12/29(金)月火休
13:00~20:00
A.Gelman 2/3 DM.jpg


メインスペースの天井にたったひとつだけ、黒いキューブが展示されています。

・・・それだけ。
たったそれだけの極めてシンプルなインスタレーション。


・・・ホントにそれだけなんですが...

ギャラリーの入口、ガラス張りのドアの前にたった瞬間の感情は、例によって...

!!!!!!!Σ( ̄口 ̄;)

これを観ずして、どうして現代アート好きと言えるかと。
サブスペースには、このインスタレーションを基に制作されたと思われるグラフィック作品が展示されています。
フューチャリスティックなイメージが、透明のパネルにマウント、あるいはプリントされたモノクロームの画面から静かに発散されていて、そのアーバンかつ耽美的な世界に感嘆。。。

とにかく、行けば分かる。観ないと、損。
是非。

片岡雪子「2月」
Gallery≠Gallery
東京都中央区新川1-3-23 八重洲優和ビル2F
2/3(土)~2/15(木)
12:00~19:00
片岡雪子2/3DM.jpg

片岡雪子GG03

昨年のGALLERY IT'Sなどでの個展以来の片岡雪子さんの個展。
前回のナチュラルな空間とはまったく違う、ホワイトな広がりが印象的なGallery≠Galleryでの展示です。
その空間の雰囲気の違いが、片岡さんの究極的な物質感を静かに発散している独特の質感の作品が持つポテンシャルをさらに引き出し、前回の展示を拝見しているだけに、さらにその世界が広がって感じられます。

片岡さんの小品がそれぞれの壁に1点だけ。
贅沢な空間の使い方に、そこにいてさまざまな距離で片岡さんの作品を眺めるだけでなく、ホントにそこにいるだけでぐんぐんとイマジネーションの広がりを実感します。

片岡雪子GG05

片岡雪子GG04


奥のほうのサブ的なスペースには、どこか朽ちたようなスカイグレーに染まった作品が、窓の光へとミルものの意識を導くように横一列に並べて展示されています。
スクエアのパネルの上の表情の違いを味わいつつ、ミニマムなリズムを感じながら。。。

片岡雪子GG02

片岡雪子GG01


床に重ね置かれた作品も空間演出に静謐なインパクトを与えています。

片岡雪子GG06


10日、11日と続けて伺ったのですが、伺った時間や気候のわずかな差からも、窓から差し込む光の違いによって雰囲気も異なっていたのが印象に残ります。

空間と作品との素晴らしいコラボレーション。忘れない空間体験を得られたような気がします。
片岡さんの作品がまた別の空間で拝見できることも楽しみですし、この

白夜 弥田真一展
ギャラリーコンセプト21
東京都港区北青山3-15-16
2/8(木)~2/14(水)
11:00~19:00(最終日:~16:00)
弥田真一2/8DM.jpg


油彩の本格的な風合いと、現在の空気を充満させる感性とが組み合って作り上げられる世界。

弥田真一08

DMを偶然目にして気になって、今回の弥田真一さんの個展に足を運んだ次第なのですが、こういったかたちで面白い展示に巡り合えると本当に嬉しい!

グレー調の色彩で展開される、不良願望を突き動かされるようなクールでホットな作品が、ずらりと並びます。
強い存在感が伝わる黒の稜線、無彩色のなかに現れる原色の鮮烈なアクセント。
細かく描き込まれる部分にも見応えがあるのはもちろん、全体を俯瞰したときに目に留まる事物によって、画面の中で展開される物語へとイマジネーションが突き進みます。

弥田真一02 弥田真一03 弥田真一04

弥田真一01


総じて油彩らしくフラットな画面のマチエルの作品ですが、1点だけ、異様なまでに立体的に画面の表面が作り上げられているものが。
うねるような画面の質感に圧倒されます。

弥田真一05

弥田真一06

多くの作品で、人物の肖像が描かれています。
その佇まい、出で立ちが極めてクール。
岡本太郎的なシュールな力強さとリアルタイムで進行するヒップホップのグラフィックアートとが出会ったような感触が、堪らなくかっこよく感じられます。

弥田真一12 弥田真一09 弥田真一11 弥田真一10

ぜひもっといろいろと拝見したくなるような、ワクワクした楽しさに満ちあふれた世界です。

弥田真一07

《2/9》
田中麻紀子 “Le musee des actrices ~女優博物館~”
H.P.FRANCE WINDOW GALLERY MARUNOUCHI
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング1F
2/9(金)~4/12(木)
田中麻記子2/9DM.jpg


《2/10》
☆<喜多祥泰 個展
@銀座スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
2/5(月)~2/10(土)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
喜多祥泰DM.jpg


・'Nanako Yoshikawa Exhibition
galleria grafica bis
東京都中央区銀座6-13-4 銀座S2ビル1F
2/5(月)~2/10(土)
11:00~19:00(最終日:~17:00)
吉川奈菜子2/5DM.jpg

木版画です。踊るような色彩が印象的な作品です。
ひとつの画面に溢れるさまざまな色彩はそれぞれ透明感があって、ファンタジックな雰囲気をよく演出しています。

吉川奈菜子02 吉川奈菜子04


☆石塚悦子展
ぎゃらりぃ朋
東京都中央区銀座1-5-1 第3太陽ビル2F
2/5(月)~2/10(土)
11:00~19:00
石塚悦子2/5DM.jpg


・上坂美樹展 -つづくものがたり-
なびす画廊
東京都中央区銀座1-5-2 ギンザファーストビル3F
2/5(月)~2/10(土)
11:30~19:00(最終日:~17:00)
上坂美樹2/5DM.jpg

銀箔の使い方に特徴を感じる上坂美樹さん。
絞れれた色彩による画面での、それぞれの統一感が興味深い世界を演出しています。

上坂美樹02 上坂美樹01 上坂美樹03


☆北 彩子 彫刻展「架空の想い出」
GALLERY b.TOKYO
東京都中央区京橋3-5-4 第一吉井ビルB1F
2/5(月)~2/10(土)
11:00~19:00(金:~21:00、最終日:~17:00)
北彩子2/5DM.jpg


片岡雪子「2月」
Gallery≠Gallery
東京都中央区新川1-3-23 八重洲優和ビル2F
2/3(土)~2/15(木)
12:00~19:00
片岡雪子2/3DM.jpg


・桑原朋子展 ~private room~
@Gallery銀座フォレスト
東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル507
2/5(月)~2/10(土)
12:30~19:00(最終日:~17:30)
桑原朋子2/5DM.jpg

問答無用のかわいらしい色彩と、それで描かれるかわいいキャラクター、そしてなんともほっこりとした世界。
木版画としては意外なほどにはっきりとしたパステル調の色彩が鮮やかで、優しい雰囲気をふわりと充満させています。
版画作品に紛れ込むようにして置かれた、絵の世界から出てきちゃったようなオブジェも版画と同様にかわいいです。
多摩美大の4年生とのことなので、卒業制作も楽しみ!

桑原朋子01 桑原朋子03 桑原朋子02


☆白夜 弥田真一展
ギャラリーコンセプト21
東京都港区北青山3-15-16
2/8(木)~2/14(水)
11:00~19:00(最終日:~16:00)
弥田真一2/8DM.jpg


☆Little Black.. A new gallery installation by Alexander Gelman
東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイリスビルB1F
12/2(土)~12/29(金)月火休
13:00~20:00
A.Gelman 2/3 DM.jpg


☆第4回 無限展 ―日本画―
もみの木画廊
東京都世田谷区奥沢6-33-14 もみの木ビル201
2/7(水)~2/13(火)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
無限展2007DM.jpg


《2/11》
・杉並区文化協会美術展「日本に魅せられた作家たち」
セシオン杉並展示室
東京都杉並区梅里1-22-32
2/10(土)~2/17(土)
11:00~19:00
日本に魅せられた作家た.jpg

アダム・ブースさんが参加されているということで観に行ってきました。
しっかりとインスタレーションされた展示で、過去の作品や芸大の記念館での展示にも出展された作品など、アダム・ブースさんの個性が発揮されていながら、なおかつバリエーションに富んだ展示となっています。
木枠に張られた絹に描かれた作品の、絹の繊細さが際立った感じが印象的だったり、芸大記念館での展示では暗めの照明で幽玄な印象だった屏風がここでは絵の中に登場するキャラクターがしっかりと認識できてずいぶんと雰囲気に違いが感じられて、大変興味深かったです。


・版画3人展vol.16 アヤコイサカ・齋藤悠紀・志村冬佳
ギャラリー52
東京都千代田区飯田橋3-2-12
2/9(金)~2/17(土)木休
11:00~19:00(最終日:~17:00)
版画3人展2/9DM.jpg

タイトル通り、3名の版画のアーティストがピックアップされたグループ展です。
なかでも、折りに触れて拝見している志村冬佳さんの作品が、これまでの重厚な印象を引き継ぎつつも、たいへん明るい色調で構成されたものも現れて、嬉しい驚きに満ちあふれていました。
作品の中の風景がより具体的に感じられるようになってきたのもたいへん興味深いです。

52志村冬佳01 52志村冬佳02 52志村冬佳03

アヤコイサカさんの作品は、どこか遠くの風景を思わせるパステル調のやわらかな色彩が印象的です。

52アヤコイサカ01 52アヤコイサカ02

齋藤悠紀さんは、異様なまでに細かく昆虫の死骸を描いた奇妙な迫力を持った作品と、自然に腐食させたような版を利用して描き出された抽象的な作品。繊細な技術と大胆さとが相まって、独特の質感が伝わってきます。

52齋藤悠紀01 52齋藤悠紀02


☆MOTアニュアル2007「等身大の約束」
東京都現代美術館 企画展示室3F
東京都港江東区三好4-1-1
1/20(土)~4/1(日)月休(2/12開館、2/13休)
10:00~18:00
MOTアニュアル2007DM.jpg


・横井悠 ―おはなてん.―
書肆啓祐堂
東京都港区高輪3-9-8 高輪インターコート1F
2/2(金)~2/12(月)水休
13:30~19:30
横井悠2/2.jpg

キャンバスの作品と、紙にデッサン調に描かれたものが透明のアクリルにラミネートされたものが展示されています。
枯れた花に美を感じ、それを画面に引き出そうとしたような作品。
横井さんはこれまでは抽象画をメインに制作されていたそうで、今回のようなモチーフは初めてとのこと。
ラメも用いたふわっと明るい色彩感が印象的で、これからどういう方向に向かっていくかが楽しみです。

横井悠01 横井悠02


・アートラッシュ企画vol.50 バレンタイン企画 ~ For You ~
アートラッシュ
渋谷区恵比寿西2-14-10-103
1/31(水)~2/12(月)火休
11:30~20:00(月:~17:00)
For You DM.jpg

久し振りに拝見する野谷美佐緒さんのグラフィックアートにびっくり!
昨年秋の稲村ヶ崎での展示に伺えなかったので残念に思っていたのですが、今回拝見した作品の、CGらしいくっきりとした色彩感はそのままに、そこからイメージがぐんと広がるような感触に、しばし見とれてしました。

野谷美佐緒V01

《2/12》
☆「第10回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」展
岡本太郎美術館
神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5
2/3 (土)~4/8 (日) 月休(2/12開館、2/13、3/22休)
9:30~17:00
一般:\600、高・大学生\400、中学生以下65歳以上無料
TARO展2007.jpg


・松明堂ギャラリー20周年記念「新作家たち selection展 vol.2」-小川陽太郎・コイズミアヤ・立川公子・柳場大-
松明堂ギャラリー
東京都小平市たかの台44-9 松明堂書店地下
2/4(日)~2/18(日)
11:00~19:00
新作家たち2007パンフ.jpg

vol.1では平面の作家のみの構成でしたが、今回は立体も含み、さらに雰囲気も含めていろんなバリエーションがある展示。
コイズミアヤさんは、以前ギャラリー椿の個展で拝見して以来気にとめている立体のアーティストで、今回はさらにかわいらしいジオラマ風のオブジェが展示されていました。素材の木を染めるやわらかい白、謎めいた不思議なかたちの立体と、細かい板を組み上げた建物風のもの。それらで作られる小さなジオラマ。視界にに入った瞬間に「あ、観に来て良かったな」と感じました。

コイズミアヤ01 コイズミアヤ02 コイズミアヤ03

今回の展示で興味深く拝見したのが立川公子さんの銅版画。
建物がある風景を力強く、繊細に描き出しているのですが、ホントに久々に僕にとって銅版による熱を帯びたような力強い黒の黒さに目を奪われました。モノクロームで描き出された重量感、重厚な感じに感服しきり、です。

立川公子02 立川公子01

小川陽太郎さんの金魚のきらびやかさ、柳場大さんの遠い光景のような感じの写真もそれぞれ独特の雰囲気です。


・Sae Takahashi Exhibition こども展
にじ画廊
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-2-10
2/8(木)~2/13(火)
12:00~20:00
Sae Takahashi 2/8DM.jpg

さまざまな色彩を用いて子供などが描かれた作品がずらりと並んで目を楽しませてくれるのですが、順を追って観てきて最後の作品、コマ割りのマンガの一場面を描いた2点の作品、吹き出しの文字までが明朝体などで描き出されていて、ユニークな感じです。
ぜひ一度、この色彩感をコンセプトに展示をやってほしい!

高橋咲詠01

渡邊たまえ展
番町画廊
東京都中央区銀座6-7-19 空也ビル3F
1/29(月)~2/3(土)
10:30~18:30(最終日:~17:00)
渡邊たまえ1/29DM.jpg


土の質感、色。
そして、やさしい表情。
目にするだけで不思議とほっとした気分に。。。

折りに触れて伺っている番町画廊で立体の作家の個展が行われると伺って楽しみにしていた今回の渡邊たまえさんの個展。
このちいさなスペースに陶の作品が並んだらどんな感じになるんだろう、とちょっと心配な気分もあったのですが、かえってこの小ささが、素材そのもの、として渡邊さんの作品が持っている優しくてあたたかい雰囲気を親しみのある距離で伝えてくれているような感じがして。

素朴な表情の人がたくさんいて、それぞれの作品のどこかに渡邊さんの想いが込められているような。
こうやって優しい素材で作品にされることで、もしかしたら悲しいとか、寂しいとか...人だったら誰もが持っている弱い心を包んでくれるような優しさにかたちを変えて。

渡邊たまえ01

渡邊たまえ02

ちいさな作品には、かわいらしさが溢れています。
ちょっと不思議なシチュエーションの中にいる人。お皿の上に半身を現す目を閉じた人や、まるで湖面の上に浮くように横たわる人。

渡邊たまえ07 渡邊たまえ06

壁に沿って横たわる像。
ふわりと宙に浮く感じが心にやわらかさをもたらしてくれます。

渡邊たまえ11

渡邊たまえ12

全身が再現されているオブジェは、両手はほぼかならずそのどちらかは緩やかに開かれ、もう片方はやわらかく握られています。
こういったところにも、握る手で弱さを包み、開く手で優しさを解放するようなイメージへと繋がっていくようにかじられます。閉じられた目の優しい表情も、そういった思いを後押ししてくれるようで印象的です。

渡邊たまえ05 渡邊たまえ04 渡邊たまえ09

渡邊たまえ03

ほんの少しだけ、平面の作品も展示されていました。
おそらくデッサン的なもんもなんだろうな、と推測するのですが、こうやって平面の中に収められても優しい印象が伝わってきます。

渡邊たまえ13 渡邊たまえ14


そこに置かれたオブジェをさまざまな角度から眺めることで、それがひとつの風景となって、いろんな物語が生まれてきます。

渡邊たまえ08

鷲野佐知子
シロタ画廊
東京都中央区銀座7-10-8
1/29(月)~2/3(土)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
鷲野佐知子1/29DM.jpg


鷲野佐知子05

木版画のやわらかな色彩。
ひとつ引いた強さでの色彩が印象的な、鷲野佐知子さんの個展です。
植物、花をモチーフにしたような、やわらかく透明感がある色の重なり。

鷲野佐知子07 鷲野佐知子06

カラフルな色彩のかわいらしさとともに、木版画特有のどこか大人っぽい雰囲気が滲みます。
そして、至近で拝見すると、画面に広がる色の上に細かな白のドットが散らばっています。
油性と水性のインクを使うことでこういった効果を生み出しているそうなのですが、この細かい白が、作品の夢の景色のような世界をさらに奥ゆくのあるものへと押し進めているように思えます。

鷲野佐知子02 鷲野佐知子03 鷲野佐知子04

鷲野佐知子01

さまざまな色が画面にあふれているなかで、特に赤に惹かれます。
瑞々しく、温もりを感じる赤。。。
この赤はどこかで目にしたような気がして「なんだったかな...?」といろいろ思い巡らせてみたのですが...

・・・ロースヒップティーでした。
鷲野さんもさすがにそういうイメージは込められていないと思うのですが、なんとなくこの色彩から伝わってくるやわらかさ、温かさ、透明感が僕の中でリンクして、嬉しい気分に。

鷲野佐知子12 鷲野佐知子13

鷲野佐知子10 鷲野佐知子08

画面の中で可憐に灯る花。。。
小品の中にたった1輪だけ咲く花でさえもふわりと醸し出している、ドリーミーな世界が心に残ります。

鷲野佐知子09

「夢」なんて、ないのかも知れない...
それを試み、実現させてしまうこのバイタリティを前にして、そういうふうに感じてしまいます。

現在2会場で同時開催されている八谷和彦さんの個展です。

・Open Sky 2.0|八谷和彦
ICC
東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー4F
12/15(金)~3/11(日)月(月曜日が祝日の場合、翌日)・12/28~1/4、2/11休
八谷和彦 ICC パンフ.jpg

・無人島プロダクションpresents003 八谷和彦"初"ドローイング展~手で描いたものしか出しません~
無人島プロダクション
東京都杉並区高円寺南3-58-15 平間ビル3F
2/1(木)~3/31(土)日祝休(月火水はアポイントメントオンリー)
11:00~19:00
八谷和彦2/1DM.jpg

まず、昨年のうちに久々に行ったICC
まず、いつもと違う会場の入口の注意書きに。

八谷和彦 ICC 09

「写真撮影OK」て!
コスプレ歓迎はともかく、嬉しいサービスです。

その入口を通過するとすぐに現れる図面や製作記録の写真など。
これだけでもけっこうな見応えです。

八谷和彦 ICC 01


会場のなかで上映されていた飛行実験の映像の中で八谷さんがおっしゃってた言葉で特に印象に残っているのが、自分はアーティストであり、自分が作るものはアートであって、この作品はきっと飛行しているときがいちばん美しいはずだから実際に飛ばしてみたいし、そこをオーディエンスにも実際に観てほしい」という内容のもの。
映像は期間で変わっていくようなのですが、僕が拝見したときの映像ドキュメントを観ていて、自然と手に汗握り、飛んだ瞬間、さらに飛行距離と時間を伸ばしていく過程にエキサイトしてしまいました。

で、その飛行中の姿はホントに美しい、そう感じました。

しかし。
飛行していない、こうやって会場に置かれた状態でも、八谷さんのこの作品のフォルムは充分に美しいのです。

八谷和彦 ICC 03

八谷和彦 ICC 02


会場内にはいくつかの機体が展示されています。
実物大の迫力に圧倒されます。

八谷和彦 ICC 06 八谷和彦 ICC 05

八谷和彦 ICC 04

また、展示会場内では面白いインタラクティブな企画もいくつか行われていました。
瓶のなかにある石を拾い、そこに書いてあるセンテンスを引き当てれば実際に作品に乗って仮想飛行を体験できるというもの。これは僕は体重オーバーで石こそ引き当てたものの実現せず...。

もうひとつ、3つの3択クイズに答えて全問正解すればベッド大の仮想機体を使用して、実際に仮想の飛行体験を得られる、というもの。
こちらはカンが冴えていたおかげで一発で全問正解、ベッドの上にうつ伏せになって、そこでバーなどをコントロールして東京の空を飛んでいく作品で。ほんの数分程度の仮想体験ながら、かなり楽しめました。

八谷和彦 ICC 07

展示室に向かう階段のすぐ手前にあるテーブルには、いたずら心が溢れている作品が忍ばされています。
光る小さな球体、そこを出たり入ったりする天使たち。すごくかわいらしい作品で、これに気付いて本当に良かったです。

八谷和彦 ICC 08


無人島プロダクションでの個展は初日に。
こちらにはホントにデッサンなどがホントにそのままのかたちで展示されています。
ICCで開催中の作品のものから過去のさまざまな美術館などで展示された作品など、八谷さんが思い付いた、あるいは考え抜いたアイデアが、何かの裏紙であったり、なかには「ほぼ日手帳」の1ページやレシートの裏などに描かれています。
本来公開するために描かれていないはずなのに、それぞれの画面はしっかりと観る人をエンターテインしてくれていて。
好奇心と現実との距離がどんどん詰められていくスリルもここには存在しているように感じられます。
無人島プロダクションのちょっと窮屈なかんじの小さな空間で展示が行われているのも、臨場感があっていい感じです。

八谷和彦 無人島 01

鉛筆やペンで描かれたデッサンが壁にところ狭しと展示されている中で、いくつかあったワッペンが素敵なアクセントとなっていました。

八谷和彦 無人島 02

これからもきっと、さらにイメージと現実との差を詰めていくんだろうな、と思い浮かべると、八谷さんの存在がホントに痛快に思えてきます。
冒頭で『「夢」なんて、ないのかも知れない』と書きましたが、むしろ、「夢」しかないのかも知れないです。
ワクワクするようなアーティストの存在が、「夢のような現実」を期待させてくれます。

村田朋泰展 ブラックルーム&ホワイトルーム
GALLERY MoMo
東京都港区六本木6-2-6 サンビル第3 2F
2/3(土)~3/2(金)日月祝休
12:00~19:00
村田朋泰2/3DM.jpg

面白い!
ホントに面白い!


昨年のヴァリエテ本六での個展に続いて、開催されている村田朋泰さんのGallery MoMoでの個展。

ヴァリエテ本六では、ちょっと考えられないほどにある意味意表をついた大胆なインスタレーションでしたが、昨年に続いて開催されるMoMoでの個展は、主に平面の作品が多く出展されています。

・・・とはいえ、そこは村田さん。
その平面の作品だけをとっても、それが単に「絵」というカテゴリーに収めてしまうのは抵抗がある、というかもったいないと感じてしまうほどに、村田さんの個性が溢れています。

タイトル通り、「ブラックルーム」と「ホワイトルーム」とのふたつのコーナーに分けられた今回の展示。
まずはホワイトルームのほうから。

入口の右手にずらりと並ぶパステル画。
村田さんご自身による映像作品「藍の路」のなかに現れる場面が、粘土の人形たちによる映像のどこかしっとりとした質感とはまた違った、優しくやわらかなテイストで再現されています。この「藍の路」はMoMoでもモニターで上映されているので、それを観つつ、あらためてこれらのパステル画を拝見するとより奥行きある世界が楽しめる気がします。

村田朋泰 MoMo 01

その向かいには、ちいさなキャンバスに描かれた小品がずらりと。
僕にとっては、この作品群が村田さんの真骨頂のひとつ。
ちいさな画面の中で、さかだちくんがやりたい放題というか、ちょっとエッチなシーンに童顔のさかだちくんが入り込んでいるコミカルさがたまらない!
また、2点だけ飾られているSEKITORIKUNのツッコミどころ満載の出で立ちも最高です。
ぱっと明るい色彩をバックに、実は余計に絵の世界を混乱させちゃってるかのような文章なども添えられて、ひとつひとつの絵がしっかりと観る人をエンターテインしてくれます。

村田朋泰 MoMo 02

村田朋泰 MoMo 03

ホワイトルームには、そのスペースの中央に実に古めかしい風合いの1本脚のアパートが建てられています。
その屋根には「あの頃思ってた未来」の象徴のようなアンテナが、そして各部屋の窓がモニターになっていて、そこから例によってキッチュな映像が流れています。

村田朋泰 MoMo 04


続いて、ブラックルームへ。

村田朋泰 MoMo 05


暗幕で覆われたブラックルームは、そのまま「夜」、あるいは「宇宙」を思わせる空間となっています。
こちらにも平面の作品が多く展示されていますが、そのなかには宇宙服に身を纏ったキャラクターが登場し、口を開けたような花が咲く奇妙な世界を探検しているような世界が綴られています。
もっとも、そこが地上のどこか、普段の生活圏のどこかを感じさせるものも多いですが、暗めの色調で描かれているせいか、それすらも現実とは違う世界のように感じられます。

・・・もしかしたら、ここは「昼があっての夜」なんじゃなくて、四六時中「夜」な空間かも知れない...そんなイメージも涌いてきます。

村田朋泰 MoMo 08 村田朋泰 MoMo 06 村田朋泰 MoMo 11

村田朋泰 MoMo 07

ブラックルームでの立体作品がまたユニークです。
あの角度で再現されると、不思議さがさらに増大してきます。

村田朋泰 MoMo 09 村田朋泰 MoMo 10


夜の世界から眺める昼の世界@Gallery MoMo。

村田朋泰 MoMo 12


パステル画、油彩画、立体、映像...そしてさまざまなグッズ。
この展示の中で、グッズか何かに書かれていた「生は荒川、名は村田朋泰」というキャッチコピーが目に入ってきたのですが、そこにさらに「ジャンル:村田朋泰」というのも加えたくなるほど。
それぞれの作品・展示から観る人を楽しませたい、というエンターテイメント精神に溢れています。そして、それをオーディエンスに合わせるのじゃなくて、村田さんご自身が持つアイデアやイマジネーションの面白さをどう提示すれば面白く伝わるか、楽しんでもらえるかをしっかり考えた上で、制作されているんじゃないかな、と思うのです。

今回の展示、上でも少し触れましたがもちろん映像作品が上映されていますし、ホントにたくさんの作品で溢れています。
遊びに行く感じで、ぜひたくさんの人に楽しんでほしいです。

天久高広展 EVERLASTING
ギャラリーエス
東京都渋谷区神宮前5-46-13 ツインエルビル
2/6(火)~2/11(日)
11:00~19:00(最終日:~17:00)
天久高広2/6DM.jpg

圧巻の筆致。

僕がギャラリー巡りをはじめた頃に、ギャラリー椿GT2での個展を拝見した天久高広さんの、ギャラリーエスのふたつの展示スペースを使った個展です。


Sゾーンには大作が展示されていて、この空間に足を踏み入れただけでその圧巻の絵の世界に引き込まれます。
異国の古い建築物が丁寧に、石膏による独特の立体的なマチエルを伴った画面の中に再現されています。
そこに、さりげなく天使の姿が織り込まれています。
天久さんが近年に行ったイタリアなどの海外での体験、その場で直に触れた印象がふんだんに取り込まれていることも、独特の世界を形成する一助となっているようです。

天久高広04 天久高広03 天久高広02

天久高広01

しかし、その細やかさには目を奪われます。
煉瓦のひとつひとつ、石柱の表面の傷、地面に転がる石などが信じられないくらいに精緻に描き込まれている様子は、まさに「圧巻」の一言です。
さらに、ダークグレーの渋い色調が、沈み込んでいくようなクールな世界を演出しています。
ひとつの作品から壮大な物語が思い浮かんでくるような感じです。

天久高広06 天久高広07

天久高広05

カウンターがあるEゾーンには小品が展示されています。
画面が小さくても、そこに込められた情報量の多さにはやはり圧倒されます。
煉瓦造りの窓から姿を現す天体、そのダイナミックさ。呑まれるような印象です。
また、独特の立体的なマチエルによってさらに作り込まれた画面に描き出される天使の骸骨の絵も、独特の重量感があり、見応え充分です。

天久高広10 天久高広09

天久高広11

それぞれの作品から広がっていく物語に思いを馳せるべく、目を開けつつ、心の目を閉じてここから生まれるイマジネーションに誘われていきたくなります。それほどに力強い作品、力強い展示です。

天久高広08

HALUYA YOSHIDA 宇宙陶芸Exhibition2007
GALLERY 蓮
東京都渋谷区神宮前2-5-6
1/27(土)~2/9(金)
11:00~19:30
吉田晴弥1/27DM.jpg

宇宙陶芸。

吉田晴弥10


神田サオリさんの公開アトリエの最終日を翌日に迎えた1月30日。
そこに笑顔で現れた吉田晴弥さん。神田さんが描いた壁の絵をバックに、ご自身の陶芸に対する熱い思いを語られたのですが、それがすごく面白くて。
陶芸のルーツを探るためにハワイまで行って、溶岩の声に耳を澄ませた...そんな大胆な行動力と、より広大な方向へとご自身のクリエイションを追求していくユニークな姿勢に興味を持ち、ちょうど個展を開催中とのことだったので、その週末に足を運んだ次第です。

宇宙陶芸...吉田さんがおっしゃるには、川崎市内で制作されれば「川崎焼き」でもかまわないのだけれど、もっと広く考えれば「関東焼き」だし、さらに広げれば「日本焼き」「地球焼き」...要するに自分がどこにいるかを考えたとき、ここは宇宙の一部なのだから「宇宙焼き」。

しかし、作品を拝見すると、まさに「宇宙陶芸」という言葉から感じるイメージもあながち遠くない気がするんです。

吉田晴弥03 吉田晴弥02 吉田晴弥01

力強く、美しい作品がずらりと並びます。
丸皿の美しさは言葉を失うほど。
吉田さん曰く、「この美しさは土の力であり、金属の力なんです」。
自然のものが生み出す美しさに対する吉田さんの謙虚さも、それぞれの作品から伝わってきます。

ユーモラスな姿をしたたくさんのオブジェも展示されています。
こねられた土によって作り上げられた動きのあるオブジェ。

吉田晴弥04 吉田晴弥05 吉田晴弥06 吉田晴弥07

吉田晴弥08

壁に掛けられた作品。こちらもユニークです。
大昔の文字を思わせる紋様に、力強さを感じます。

吉田晴弥15 吉田晴弥16

そして、ひときわユニークな作品が、この「エネルギウスボード」。
この展示において唯一、陶ではない作品ですが、発想の自由さが作品から放たれ、その力強さが他の陶の作品と違和感ない響きあっています。

吉田晴弥14

拝見する機会はそれほど多くはないのですが、焼き物の展示は、さまざまな作品がひとつひとつ微妙に違った表情でたくさん展示されている楽しさがあります。
吉田さんの展示では、それをひときわ強く感じます。実際に使っていきたくなるようなカップやお皿から、飾って眺めていたいプレートまで、種類はもちろん、身近にあるだけで元気を与えてくれそうなポジティブなエネルギーに満ちています。

吉田晴弥12 吉田晴弥11

吉田晴弥13

このユニークな個性との出会いに感謝、です。

吉田晴弥09

SAORI'An open atelier 2006-2007 [ ぐ つ ぐ つ。]
GALLERY 空
東京都渋谷区猿楽町27-4
12/2(土)~1/31(水)
11:30~20:30(土日祝:11:00~20:30)


昨年12月の初めから年を跨いで今年1月末日まで行われた神田サオリさんの、GALLERY 空での公開アトリエ。

これまでも何度も足を運び、そのたびに現れている新しいものを見つけるのが楽しくて。

1/20、神田さんがこの空間を描きあげるためにスパートをかけた週の週末。それまで以上に素敵な表情が空間のそこかしこに溢れはじめました。

神田サオリ 空 1/20 03 神田サオリ 空 1/20 01 神田サオリ 空 1/20 05 神田サオリ 空 1/20 04

いつしか床に現れた黒の湖面にも、人魚が姿を現しました。

神田サオリ 空 1/20 02


続いて伺ったのが27日。
この日は神田さんもお留守で、最後にひとりだけでこの空間を味わえた日。
最初に拝見したときにはホントに真っ白だったこの空間が、こんなにもさまざまなもので溢れかえっていることにあらためて驚きと喜びを感じつつ、床に座し、この色彩を浴びるように、ゆったりと過ごした小一時間。

神田サオリ 空 1/27 04 神田サオリ 空 1/27 03 神田サオリ 空 1/27 02

細かく観ると繊細で、全体を俯瞰するとダイナミックで。

神田サオリ 空 1/27 05 神田サオリ 空 1/27 06

金魚が華麗な姿をひらめかせながら天へと向かっていきます。

神田サオリ 空 1/27 01

轟友宏
GALLERY SHOREWOOD
東京都港区南青山3-9-5
1/29(月)~2/22(木)日祝休
11:00~18:00
轟友宏1/29DM.jpg

わぁ!カウンタックだぁ!

轟友宏07

このフォルムを観ると一瞬で子供の頃のあのスーパーカーブームの記憶が蘇ってきて、一気に童心に帰ってしまい、幸せな気分にぃぃ!

・・・も、もといっ(落ち着け自分)

DMをいただいたときから楽しみにしていた、轟友宏さんの個展。
スポーツカーからバス、トラック、電車まで、さまざまな乗り物が、いきいきとした黒の稜線と、ぱっと瞬間的に気分を高揚させてくれる色彩とで描かれています。
その色彩、使われる絵の具もきっと本望だろうな、と思ってしまうほどに、スクエアの白い画面の中で明るく楽しそうに躍動しています。

轟友宏02

轟友宏03


さらに、この線の歪み方の大胆さといったら...もう、ホントに楽しすぎます!
本来まっすぐ、あるいは計算され尽くされた美しい曲線を描いているはずの車両のフォルムがここまでぐにゃぐにゃと...。
むしろこのユーモアのおかげで、絵の世界にポジティブさが充満しているように感じます。
車の中に乗っている人たちの表情も楽しそうです。

轟友宏06 轟友宏05

轟友宏04


そして、もうひとつ、ユニークなポイントが。
ナンバープレートに注目していただくと...多くの作品のそれが空欄になっています。
ギャラリーのスタッフの方が教えてくださったのですが、ここが空欄になっているのは、それぞれの作品のオーナーになってくださった方が所望される文字を、轟さんがそこに描き加えてくださるとのことで。
ご自身の作品をとことん楽しんでもらいたい、という轟さんのエンターテイナーっぷりに脱帽です。
こういうお話を伺うと嬉しくなってきます。

轟友宏01


その空間にいるだけで、ポップミュージックが聴こえてきそうな感覚。
この雰囲気がたくさんの人に届いたらいいなぁ、と。

末宗美香子 作品展
SPICA art
東京都港区南青山4-6-5
1/30(火)~2/12(月)日休
11:00~19:00(2/3:~16:00、最終日:~17:00)
末宗美香子1/30DM.jpg


♪ほら、レビューが始まる~


SPICA末宗美香子02

ピチカートファイブのおなじみの節が聴こえてきそうな、スタイリッシュなアートに囲まれた空間。
昨年の新生堂での個展以来、およそ1年ぶりの末宗美香子さんの個展です。

白一色の背景に、さまざまなファッションに身を包んだ人々の肖像が描かれた作品です。
「アート」と「ファッション」の間にあるような独特の立ち位置がたいへん興味深く感じられるのですが、前回の個展の時とくらべるとちょっと雰囲気が変わって、そのときより今回のほうがさらに「アート」の領域に入り込んできたかのような雰囲気です。

いちばん変化したなぁ、と感じるのはやはり「顔」。
敢えて、肌としては違和感を感じてしまう色使いや顔のパーツの配置などに大胆さが現れているような感じで、その思い切りの良さが、より「アート」へと向かっている印象を与えているのかも知れません。

もちろん、身に纏う服の彩り、模様の鮮やかさは健在です。
さまざまな服がずらりと並んだ様子は壮観。しかも、軽やか。
動きのあるポージングも楽しいです。

SPICA末宗美香子05 SPICA末宗美香子03

SPICA末宗美香子04

ギャラリーの入口付近、ちょっと狭くなっている通路のスペースに、小品が展示されています。
白い背景は同じですが、このサイズのコンパクトさこそが、大きな作品と違った味わいを感じさせてくれます。かわいらしさというより、アーティスティックな部分がより引き出されたような。

SPICA末宗美香子06

SPICA末宗美香子07


一足先に春を感じるような、カラフルな色彩が印象に残ります。
このファッショナブルな雰囲気、ほかではなかなか味わえないです。

SPICA末宗美香子01

《1/30》
☆末宗美香子 作品展
SPICA art
東京都港区南青山4-6-5
1/30(火)~2/12(月)日休
11:00~19:00(2/3:~16:00、最終日:~17:00)
末宗美香子1/30DM.jpg


《1/31》
SAORI'An open atelier 2006-2007 [ ぐ つ ぐ つ。]
GALLERY 空
東京都渋谷区猿楽町27-4
12/2(土)~1/31(水)
11:30~20:30(土日祝:11:00~20:30)


《2/1》
・O JUN 展「遊園」
ミヅマアートギャラリー
東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル5F
2/1(木)~3/3(土)日月祝休
11:00~19:00
O JUN2/1DM.jpg

めちゃくちゃいい!面白い!
O JUNさんの作品は、これまで小品は拝見したことがあったのですが、今回の展示では頑丈をうな金属製の額に収められた大作が壁を埋め尽くしていて、圧巻です。
鉛筆による精緻な紋様あり、カラフルな色面の重なりによって織り成される人物や車や飛行機あり、親しみある事物がキャッチーでスタイリッシュに描かれていて、その上、さらにあれだけの大きさでありながらなんともほっこりと和めて、作品に囲まれた空間の居心地がすごくいいのも印象に残ります。
その作品が収められた画集もその「ゆるさ」がしっかりと詰め込まれていて楽しいです。


☆無人島プロダクションpresents003 八谷和彦"初"ドローイング展~手で描いたものしか出しません~
無人島プロダクション
東京都杉並区高円寺南3-58-15 平間ビル3F
2/1(木)~3/31(土)日祝休(月火水はアポイントメントオンリー)
11:00~19:00
八谷和彦2/1DM.jpg


《2/2》
・Simon PATTERSON「The Last Supper,1998」
ヴァイスフェルト
東京都港区六本木6-8-14コンプレックス北館3F
2/2(金)~2/23(金)日月祝休
11:00~19:00

文字の力。空間の力。
真っ白の空間に実にシンプルに配置された作品は、空間と同様に真っ白く塗布されたパネルのど真ん中に人物の名前がアルファベットでシルクスクリーンプリントされているだけ。
しかし、これらの名前と配置が現すのは、あの「最後の晩餐」。この絵に登場する人物の名前だけが画面に乗り、絵と同じ配置で展示されています。
画面の文字に込められたメッセージ、コンセプトを知ると、さらにこの空間の神々しさが体全体に力強く伝わってきます。静謐な、深遠な迫力です。
あの「最後の晩餐」のなかに囲まれているのか、と思うと、その場にいることに恐縮してしまいます。
観る人によっては、もっとぐっとくるものがあるのだろうな、と想像。


《2/3》
・2006おぶせミュージアム「作家の卵展」巡回 ShinPA ~中島千波と東京藝術大学デザイン科描画系作品展~
佐藤美術館
東京都新宿区大京町31-10
前期:1/17(水)~2/4(日)後期:2/7(水)~2/25(日)月休
10:00~17:00(金:~19:00)
入場料:一般\500 学生\300
ShinPA.jpg

昨年、おぶせミュージアムで開催された「作家の卵展」の巡回展。
そちらで発表された作品が多く出展されると思いきや、予想以上に違う作品が展示されていて嬉しい驚きに満ちていました。

阿部穣さんの作品、重厚な姿を晒し、ゆったりと水底をたゆたう鯉。その視線は、メダカの一群に向かっています。メダカは童謡で歌われているように、お遊技しているような感じが楽しいです。
そして、画面全体の雰囲気は、相変わらずの渋味に溢れていて見応え充分です。
ShinPA 阿部穣01

芹田紀恵さんの作品は、昨年の修了展示で発表された、3点組の女性の立像を描いたもの。
それぞれの作品に描かれる女性の神々しい姿、優しさや憂いを帯びた表情が、画面の金箔などによって際立たされています。また、画面に登場する猫もユニークな雰囲気を演出しています。
ShinPa 芹田紀恵01

嬉しい驚きに満ちていた森田洋美さんの作品。
ちょうどこの日まで開催されていた新生堂での「Namiken 1」展で出展されていた作品とはがらりと雰囲気が異なり、中央の木の根元とその両隣りの神々しく描かれた女性の絵とで構築される世界からは、光の中のイメージが惹起されます。
どこかあどけなさが感じられる人物の表情も印象的です。
ShinPa 森田洋美01

スルガ台画廊での個展を3月に控えている松永龍太郎さんの作品は、日本画の手法によって大変アーバンな風合いがとにかくかっこいいです。フューチャリスティックなモチーフが取り入れられていて、画面の質感とのギャップもユニークに感じられます。
細かく精緻に描かれたサテライト。もっといろいろと作品を観てみたくなり、個展が本当に楽しみになってきます。
ShinPa 松永龍太郎01

おぶせで拝見し、さらに各個展などでも拝見している作品に再び、あるいは三たび出会えたのもやはり嬉しいです。
金丸悠児さんや瀧下和之さんほかが参加される後期展示も楽しみです。


☆鷲野佐知子
シロタ画廊
東京都中央区銀座7-10-8
1/29(月)~2/3(土)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
鷲野佐知子1/29DM.jpg


・牧野環 個展
@スルガ台画廊
東京都中央区銀座6-5-8 トップビル2F
1/29(月)~2/3(土)
11:00~19:00(最終日:~17:30)
牧野環1/29DM.jpg

北海道で取材された風景を描いた日本画作品が並んでいました。
雪景色を描いた作品にぐっときました。白の白さに感動。
暮れる港の光景を描いたような大作も見応え充分の臨場感でした。


・王培 新作展「花様年華」
ナカジマアート
東京都中央区銀座5-5-9 アベビル3F
2/1(木)~2/14(水)
11:00~18:30
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素朴な子供達がていねいに描かれた、岩彩の作品。
その素朴さが本当にかわいらしくて、それぞれの作品がいとおしくなってきます。
画面のなかで遊ぶ様子、壁にチョークで書かれた落書きに和み、大陸の雰囲気を感じさせてくれる鮮やかな色彩感に気持ちが優しく高揚してきます。


☆渡邊たまえ展
番町画廊
東京都中央区銀座6-7-19 空也ビル3F
1/29(月)~2/3(土)
10:30~18:30(最終日:~17:00)
渡邊たまえ1/29DM.jpg


☆HALUYA YOSHIDA 宇宙陶芸Exhibition2007
GALLERY 蓮
東京都渋谷区神宮前2-5-6
1/27(土)~2/9(金)
11:00~19:30
吉田晴弥1/27DM.jpg


☆轟友宏展
GALLERY SHOREWOOD
東京都港区南青山3-9-5
1/29(月)~2/22(木)日祝休
11:00~18:00
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村田朋泰展 ブラックルーム&ホワイトルーム
GALLERY MoMo
東京都港区六本木6-2-6 サンビル第3 2F
2/3(土)~3/2(金)日月祝休
12:00~19:00
村田朋泰2/3DM.jpg


《2/4》
・文化庁メディア芸術祭10周年企画展 日本の表現力
国立新美術館
東京都港区六本木7-22-2
1/21(日)~2/4(日)
10:00~18:00(金:~20:00)
日本の表現力パンフ.jpg

金曜日の夜にお目にかかった@大橋陽山さんに教えていただき、最終日に滑り込みで観に行くことができました。
時代を彩ってきたさまざまなメディアがところ狭しと展示されていて、思わず「懐かしい!」と心の中で喝采を上げてしまうものもあれば、ごく最近の「ああ、あったなこれ!」って思い出すものまで、楽しい展示が続きます。

で、お目当ては最後のコーナー。未来へと誘ってくれるクリエイションが展示されていました。
鈴木太朗さんのファンを使った作品や八木澤優記さんの光る椅子も出展されていて、 それらをこういった場所で拝見できたときの嬉しさ、いろんな方が作品を楽しんでいる様子を眺めてなんとも痛快な気分に。
そして、いちばんの驚きは、児玉幸子さんによる「モルフォタワー」という作品。磁性流体(鉄か何かの粒子を含んでいるために磁力に反応する液体)の水面の中央にそびえ立つ円錐上のタワー。このタワーに通電すると、流体が反応して硬質な棘を思わせるアバンギャルドな姿に変容する過程に目を奪われ、通電が解かれた瞬間に棘が霧散してしまってタワーの表面がむき出しになる様子を観たときの驚きは尋常ではなかったです。


・「一匹狼のグループ展 vol.1 ~鬼ころし~」稲見理 さとう凛香 横井山泰 3人展
横濱 牙狼画廊
神奈川県横浜市中区山下町122
1/31(水)~2/12(月)2/5休
11:30~19:30
鬼ころし1/31DM.jpg

横井山泰さんの作品は、やはりいちばんの大作が印象に残ります。大きな画面に横たわる犬のなんとも言えないキッチュな表情と佇まいのコミカルさといったら...!
稲見理さんは細かいペン画で、小さなお化けのようなものが密集している様子に引き込まれます。
さとう凛香さんの作品では、ちいさな楕円状の画面のなかで繰り広げられた切り絵が面白かったです。


・SHOWCASE
ZAIM
神奈川県横浜市中区日本大通34
2/2(金)~2/4(日)
12:00~19:00(最終日:~17:00)
入場料:一般\700
SHOWCASEパンフ.jpg

さまざまなアートプロジェクトを紹介する、興味深い企画です。

遊工房アートスペースの部屋へ。
こちらでは、ふたりの外国人アーティストのクリエイションが展示されていました。
Clinton Kingさんは、写真が1点と、インスタレーションが。
手作りの紙袋がダークな色調に彩色され、それが空間の一角に並べて展示されていて、まずその色の美しさ、バランスが印象に残ります。本来使い捨てられる紙袋がこうやって並べられる様子は、そういった使い捨てられることへのアンチテーゼのようにも感じられました。
Clinton King 02

写真は、一見するとパステルか何かによるドローイングかと錯覚するのですが、実は階段をアップで撮影したもの。視点がすごく面白い!
Clinton King 01

ファイルも拝見して、大変ユニークなコンセプトや興味深いパフォーマンスも多数敢行されているようで、そのバイタリティとクリエイティビティに脱帽です。

もうひとりは、Julie Curtissさん。
壁の細い配管の部分にはドローイングが。
Julie Curtiss 01

もうひとつは、グレーの台に置かれたグレーの表紙の冊子。
この中には、(おそらく)日本のマンガの血飛沫の部分を抜き出してトレースした絵がそれぞれのページに描かれています。
それだけになると言われなければそれが何か分からないのですが、説明されてそのコンセプトのユニークさに感じ入ります。
Julie Curtiss 02

日本人アーティストとはやはりどこか違うクリエイションの質がすごく新鮮に感じられました。
加えてお二人ともたいへんフレンドリー。またいろいろと彼らのクリエイションに触れる機会を持ちたいです。

Continue Art Projectの部屋では、フタバ画廊での個展で出展された、あの岩崎龍次さんの4輪車が!
今回は乗らなかったものの、やはりここでも大人気の模様でした。
また、これまでユーモラスすぎるインスタレーションで毎度楽しませてもらっている佐々木たくめいさんのドローイングも展示されていて、インスタレーションとのギャップがたいへん興味深かったです。
佐々木たくめい01

で、残念ながらそのばで聞くことはできなかった、BOICE PLANNINGの加藤慶さんのディレクションによる、このイベントに参加しているプロジェクトのリーダーによるクロストーク。
のちのちその内容はウェブ上でも読めるかもしれないとのことなので、それを楽しみに待ちたいと思います。


・ART HERE NOW 展
湘南台画廊
神奈川県藤沢市湘南台7-8-1
1/27 (土)~2/06 (火) 水休
13:00~19:00(最終日:~17:00)
ART HERE NOW DM.jpg

折りに触れて拝見している大塩紗永さんの作品が出展されていると伺って、はじめて湘南台画廊へ。
木板の床とコンクリートの壁、高い天井、そこから降り注ぐ自然光。素敵な空間に感動。
大塩さんの作品は2点、これまでに拝見してきた、夢の中の風景のような独特の世界は健在で、そこにこれまで登場しなかった鮮やかなピンクによる広がり、高揚感が印象に残ります。
ほかにもユニークな個性が溢れていました。
K's Galleryでの個展で拝見したことがあった井上雅之さんの作品、霞がかったように広がる赤を背景に文字が連なる様子が興味深いです。
Choi Ji Hyunさんのちょっとコミカルな雰囲気を持ったユニークな世界、前澤妙子さんの銅版画も印象に残っています。


湘南台から横浜へと戻ってきてから、偶然「SHOWCASE」でお会いした永井夏夕さんにお知らせいただいた、永井さんがレジデンスで制作されているBankART Studio NYKへ。
1階のスペースにある部屋には、床いっぱいにさまざまな表情の空が広がっていて。
ここでの公開制作に加え、春にはいくつかの展示の予定もあるとのことで、楽しみです。
また、別の部屋で制作なさっている、風景のシルエットをさまざまな色調で表現するシルクスクリーンの告野展子さん、テンペラ画で大人のファンタジーといったナイーブな世界感が深く印象に残る廣川裕美子さんも紹介していただき、それぞれの個性的なクリエイションに触れることができた次第で。
こういった場所で交流も面白いなぁ、と。

灰原 愛 個展 ~胸のざわめき~
フタバ画廊
東京都中央区銀座1-5-6 福神ビルB1
1/22(月)~1/28(日)
11:00~19:00(最終日:~16:30)
灰原愛1/22DM.jpg

もう一昨年になる、谷中の旧平櫛田中邸で開催された第1回の「アトリエの末裔、あるいは未来」展で拝見して以来気になっていて、昨年の青空DEアートで出展されたかわいいレインコートの女の子の像も素敵だった木彫アーティスト、灰原愛さんの個展。

展示されていた作品は3点。
どの作品からも、灰原さんの想いがしっかりと伝わる素敵な作品でした。

ギャラリーのほぼ中央に展示された、すらりと立つ女性の像。
本当にいい表情をしていると想います。刹那的に物思いに耽ってしまう、そんな瞬間を捉えたような。
また、「小さく前へ倣え」っぽいポーズが、あどけなさを感じさせてくれます。
彩色もたいへんていねいに施されているのも印象に残ります。

灰原愛09 灰原愛08 灰原愛10

灰原愛07

壁際には、ちいさな女の子たちが糸電話遊びに興じていました。

灰原愛01 灰原愛02

この作品、ふたりともそれぞれひとつの木から彫って製作されたのこと。
小さな手のひら、指先。その手に収まっている糸電話の受話器。ひとつひとつが丁寧に、細やかに左舷去れています。
最初の材木の状態からノミを当てていって、こうやって完成させた瞬間の感激はどんなものだろう、と、灰原さんの作品への想いを想像すると、観る僕らの作品へのいとおしさも、灰原さんのそれには遠く及ばないまでも、より増してくるような気がします。

灰原愛03


もうひとつは、燭台に乗せられた3本のロウソクから燃え盛る炎。
こちらもひとつの細目からの削り出しだそうです。

灰原愛04 灰原愛05

この炎を拝見して思い出すのが、もう一昨年に青山のギャラリーGANでの個展で拝見し、冒頭でも書いた「アトリエの末裔」展でも出展されていた高見直宏さん。
高見さんは、個展では何故か男子用便器が燃え盛っていたのですが、その炎のサイズや迫力といったら、例えようもないほどの尋常でない感じで。田中邸では、立つ男性の頭部が炎に包まれていました。
ユーモラスなアプローチや大胆さからして、いかにも男性的な、高見さんの作品を拝見していることもあって、今回拝見した灰原さんが木彫で再現した炎は、どこか優しさに満ちているような、あったかい感じが印象的でした。

灰原愛06


これまで作品を続けて拝見してきて、灰原さん、たくさんの人を幸せな気持ちにさせてくれるアーティストだと思います。
たくさんの人にこの素敵な世界が届いてほしいです。

吉田暁子「満散(みち)るちから」展
東京画廊
東京都中央区銀座8-10-5-7F
1/24(水)~2/17(土)日月祝休
11:00~19:00(土:~17:00)
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幻想のなかにひそむ艶やかさ。

東京画廊での吉田暁子さんの個展。
吉田さんの作品を拝見するのは今回が初めてですが、壁にランダム調に配された小品と、ダイナミックに置かれた屏風とで、たいへん幻想的な「和」の雰囲気が充満しています。

小品にはふたつの種類があり、まず、カラフルに彩られた作品が入口沿いの壁から各所に配置されています。
ひとつの画面の中にさまざまな素材が取り入れられ、じっくりと拝見しているとその素材同士のギャップの面白さ、艶やかなコントラストがつくり出す世界に意識がだんだんと呑み込まれていくような感触に。

木の板の質感を生々しく残した表面は、僅かに透明感をたたえた白で覆われ、鮮やかなエメラルドグリーン、揺らめくような赤褐色がその白を背景に絶妙のコントラストで画面に動きやイメージの広がりをもたらしますが、さらに眺めると、その奥にひそむ金属的な輝き、きらめきに心が掴まれます。

吉田暁子06 吉田暁子04

吉田暁子05


縦長の作品は、もっと具体的に何らかの世界がイメージされるような感じです。
その形によって生み出される縦の動線、流れの中に自然と時間的なイメージも生まれ、この長さであるのにどこかパノラマのような感じで、そこで紡がれる物語にいろんな思いが交錯します。

吉田暁子02 吉田暁子03 吉田暁子01


そして、屏風。
この空間に入ると否が応でもこの迫力に呑まれます。
屏風の中には小品よりももっと大胆に生々しく、さまざまな素材が取り込まれていて、かなりのインパクトです。

吉田暁子08 吉田暁子10

貼り巡らされる和紙は、まるで大地から沸き上がる雲のよう。
走るように配されるミラーのラインからは、重々しい和の質感にあって、未来的なイマジネーションが貫くような、スピード感と鋭さが感じられます。

また、この屏風越しに観る小品も楽しく感じられます。
天井近くに配された作品など、まさに、この地平からぽんと浮き出たような感じで。

吉田暁子07 吉田暁子11

全体として「和」の印象が強いのですが、その広がり方はむしろ大陸的な雄大さ、力強さを感じます。
しゃがんで見上げるようにして眺めると、その迫力がさらに増して感じられます。

吉田暁子09


オープニングでは、華道家とのコラボレーションによるパフォーマンスも披露されたとのこと。
残念ながらそのパフォーマンス自体は観ることができなかったのですが、その日に屏風の前に置かれていた力強い活け花も印象的でした。

岩崎智子
SCAI X SCAI
東京都港区六本木6-8-14 Patata六本木203
1/25(木)~2/17(土)木金土のみ
12:00~19:00
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閉じ込められた美しいノイズ。

今年最初のでの展示は、たいへんユニークなプロセスを経て制作される岩崎智子さんの個展です。

岩崎智子01

まず、下地の色が画面に塗布され、その上に、和紙に摺られたゴム版画が部分的に配され、蜜蝋で定着されます。その上からさらに蜜蝋で薄くコーティングされているようです。
作品の中に登場するたいへん優しい風合いのノイジーな線が和紙に摺られたゴム版画というのが大変ユニークです。もっとも、目を凝らさないとコラージュされている様子はなかなか判別できないのですが、この過程を知ったことが、少なくとも僕にとって、この岩崎さんの絵の世界に奥行きを与えてくれまたような気がします。。

岩崎智子02 岩崎智子07

岩崎智子03

もしかしたら岩崎さんが伝えたいことからは離れてしまうかも知れないのですが、僕は、この中に封じ込められているものが、錆びた針金であったり、あるいは朽ちた花や葉の脈のように思えます。
錆びていったもの、朽ちてしまったものをまるで弔うかのように、せめて最後の美しい姿を留めておこうとしているかのように...画面の中でその姿を閉じ込めているような。
だから、背景の色彩にたいへんやわらかで甘い色が選ばれているのかな、と。

また、ちょっと違う視点からでは、遠い記憶のようにも感じられます。
湿り気を保たれたパステルカラーがその記憶を優しく包んでくれているような印象も持ちます。

岩崎智子05 岩崎智子06

岩崎智子04


この質感は、観終わってギャラリーを後にしても優しく心の中に残ります。

ギャラリーには、岩崎さんの作品がカバーに採用された筒井康隆氏の文庫本も置かれています。
この画面に文字が乗ると、またユニークな面白さが引き出されます。

いろいろなイメージへ想いを馳せながら、じっくりと味わいたい世界です。

岩崎智子08

Namiken I 展
新生堂
東京都港区南青山5-4-30
1/24(水)~2/3(土)日休
11:00~18:00(最終日:~17:00)
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金丸悠児さん、石居麻耶さんをはじめとして、僕が今のようにギャラリーをいろいろと観て回るきっかけとなった方々が多く所属していたということがあって、個人的に東京芸大デザイン科出身のアーティストの展示を拝見する機会が特に多いのですが、この展示は現在デザイン科の描画の研究室に現役で在籍なさっているアーティストのグループ展です。

これまで折りに触れて拝見している方や昨年の「波濤の会」展ではじめて拝見して印象に残っていた方も参加されるので楽しみにしていたこの企画展、期待を裏切らない興味深いクリエイションが並んでいます。


エレベーターを降りた入り口の壁沿いには、森田洋美さんの作品が並びます。
パネルに同時に描き込まれた額。狭くなってしまった画面に詰め込まれるように、顔が窮屈に収められています。

Namiken森田洋美01

Namiken森田洋美02


佐藤誠高さんの作品は、一見するとモノクロームの写真かと見紛うのですが、よく拝見すると大変精緻に描かれた作品です。
あまりの精密さに瞬時には気付けなかったのですが、女性の首部と胸部とが真逆になっていたり、ほぼ同じポートレートがひとつの画面で繋がっていたりと、奇妙な構成がかなり印象に残ります。

Namiken佐藤誠高01


金木正子さんと三島祥さんは、オーソドックスな日本画のスタイルを踏襲しているように見受けられます。
金木さんの作品は、まず中央の座る女性を横からの姿で描いた大きな作品のどこかのんびりとした感触が印象に残り、続いて並んで展示されている花の絵から描画力が伝わってきます。

Namiken金木正子02

Namiken金木正子01


三島祥さんはさらにオーソドックスなスタイルを感じさせてくれます。
縦長の小品に描かれた遠い風景の静謐感、真っ白の画面に絶妙なグラデーションで描かれる花の可憐さが印象的です。

Namiken三島祥02

Namiken三島祥01

そして、今回特に楽しみにしていた岡田直樹さん。
「波濤の会」で拝見したテーブルに臥せる女の子の作品は、芸大デザイン科にはこれまでいなかったスタイルで、その個性に触れたときは衝撃的ですらありました。

今回は3点組といっていい作品が出展されています。
おそらくひとりの女性が座る姿の足元、腰部、顔を描いたと思われる作品ですが、背景の白に細やかな色の粒子が集められるように描き込まれているのを目にして、思わず至近でしっかりと観察してしまいます。

Namiken岡田直樹01

この独特のグラデーションといい、フラットなのに立体的に感じられるマチエルといい、いろんな作品を拝見してきたなかでも岡田さんのような雰囲気を醸し出している作品にはお目にかかったことがないような気がします。
もっと続けていろいろと拝見してみたいです。

Namiken岡田直樹02 Namiken岡田直樹03

Namiken岡田直樹04


2eのメンバーでもあり、foro08での展示も素敵だった井上恵子さん。
今回はタブローの作品、あの2eの世界にも通ずる独特の浮遊感が溢れています。

真っ白の画面に、そこに浮かぶ感じを楽しむように、イスがまるで雲のように戯れています。
その白からもふわりとした高揚感が伝わってきます。

Namiken井上恵子04

Namiken井上恵子03

もう1点の作品はさらに登場するイスの数も減り、もっと自由に空間を舞うイメージが楽しいです。
シンプルな画面から広がるファンタジーがどこまでも続いていくような、そんな感じです。

Namiken井上恵子01

Namiken井上恵子02


今回拝見したアーティスト今後もすごく楽しみです!
近いところでは、金木さんがスルガ台画廊で個展を開催されますし、芸大の修了展示でも井上さん、金木さん、森田さんが出展されるはず。
また上記の3名は現在開催されている佐藤美術館での「作家の卵」展でも作品が拝見できます。
さらに、遠いですが長野県のおぶせミュージアムで2月から開催される芸大デザイン科の展示にも金木さん、三島さん、森田さん、井上さんが出展されます。