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幕内政治が覗いたおすすめアートイベント情報

足立知美展 ―想―

ギャラリー新居 東京店

東京都中央区銀座6-4-7 いらか銀座ビル5F

4/14(月)~4/26(土)日休

11:00~19:00(土:~18:00)

足立知美080414.jpg

Tomomi Adachi exhibition

Gallery Nii Tokyo

6-4-7-5F,Ginza,Chuo-ku,Tokyo

4/14(Mon)-4/26(Sat) closed on Sunday

11:00-19:00(Sat:-18:00)

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大胆なアプローチが持ち込まれて生み出される、繊細な情景。

ギャラリー新居 東京店で開催された足立知美さんの個展です。

仕上げのユニークさがひときわ鮮やかな印象をもたらしてくれる、ひと味違う日本画。

一度描き上げた絵を切って貼る、という手法で、切られた絵のパーツのひとつひとつを少しずらして貼ることで、その下地の色が隙き間から顔を覗かせています。

基に描かれた絵の抽象性が高い作品では、そのユニークさがより立ち上がって伝わってきます。

足立知美04

足立知美09

あるシーン(上海で見かけた光景、ということを仰ってたような気がします...)をピックアップしたものや、日本画らしい花の絵にカットが施された作品も。

淡く、セピア調の色合いが、脳裏に静かに横たわっていて、ところどころが欠けてしまっている記憶が表れたかのような風合いが感じられます。

足立知美08 足立知美07

足立知美06

描いた紙を切ってコラージュ風に再構成する、というスタイルの、しかも日本画を拝見するのは無論今回が初めてで、色合いや描かれる風景などの落ち着いた雰囲気にもたらされる斬新なアイデアにたいへん大きな興味を抱いて、もっと空間を大胆に活かした作品があればどうなんだろう...と思い描いていたら、今回の個展でもっとも新しい作品が、まさに思い描いていたイメージと近くてびっくり。

下地を大胆に露出させることで、おおらかで浮遊感のある空間性が生み出されていて、静かな感触と同時に高次元的な奥行きが伝わってくるように思えます。

足立知美03 足立知美02

足立知美01

和紙の質感や岩絵の具の風合いなど、日本画の素材感が醸し出す独特の温かみに加え、取り上げられる色調の落ち着きや描かれる情景、光景のやわらかさなどもあって、まず「絵」としてのやさしさや滋味が伝わってきます。

そこに取り込まれる、「切る」という斬新なアプローチの現代性が、ギャップを生み出すというよりも、二重の空間性が作り上げられているような印象です。

そして、描く、切る、貼るといったそれぞれの過程から滲む繊細さも作品の味わいを深めていると思います。無論、それぞれの行為のバランスにも。

もっとおおらかな空間性を感じさせてくれるような展開を期待してしまいます!

足立知美05

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writer name:幕内政治
birth:1971/6/17
mail:exchamber@yahoo.co.jp