トップページ > 触れるTOP > ex-chamber museum | 幕内政治が覗いたおすすめアートイベント情報

幕内政治が覗いたおすすめアートイベント情報

北浦信一郎展 大人のまね

Wada Fine Arts

東京都中央区築地3-2-5 第2平和田ビル

5/2(金)~5/30(金)日月祝休

11:00~19:00

北浦信一郎080502.jpg

Shinichiro Kitaura -Otonanomane-

WADA FINE ARTS

3-2-5,Tsukiji,Chuo-ku,Tokyo

5/2(Fri)-5/30(Fri) closed on Sunday,Monday and national holiday

11:00-19:00

Google Translate(to English)

強烈なギャップが生み出すインパクト。

Wada Fine Artsでの北浦信一郎さんの個展です。

北浦さんの作品は、今年のアートフェア東京のWada Fine Artsのブースでも展示されていて、そのとき目にした瞬間からのインパクトも相当なもので。

画面に乗る絵の具の立体的な臨場感の柄ら強さがとにかく凄まじいんです。

北浦信一郎14

ある時代を思い起こさせる、すでにクラシカルな雰囲気さえ漂いそうな、画面に盛られた絵の具の質感。

画面からまるで立ち上がるようにして、その存在を主張しているように感じられます。

そういった絵の具の素材感が強調される手法で描かれているのが、人形や子犬などのキュートなモチーフ。この「手法」と「モチーフ」のギャップがとにかく凄いんです。

比較的遠めで眺めても分かるほどに強調された絵の具の素材感で、しかし実に鮮やかな、むしろそれでもかわいらしく感じられるほどの色彩とモチーフが醸し出す臨場感。パワーとキュートさとが表裏一体、もとい、どちらも「表」から発せられていることが感性に混沌をもたらしてくれるように感じられます。

この人形が描かれた大きな作品は、カットされた布による大きな丸いドットが加えられ、フラットな表面と油絵の具特有の艶とは正反対の感触が不思議なアクセントとなっているのも面白いんです。

北浦信一郎05 北浦信一郎02 北浦信一郎04 北浦信一郎03

北浦信一郎01

構図のユニークさも興味深いです。

例によってどこかかわいらしさを残すモチーフが、軽やかな色彩の背景をバックにぽん、ぽんと置かれている痛快さ。ここにも、不安定さから感じる焦燥感と、穏やかな色彩による安心感、この相反する要素が同時に発せられています。

北浦信一郎13 北浦信一郎11 北浦信一郎12

北浦信一郎10

絵の具の立体感とダイナミズムは、至近で眺めたときにまた違う味わいももたらしてくれます。

描かれているもののかたちを認識できないほどに素材へと意識を向けたとき、そこに凝縮された強烈な抽象性がぐんと全面に押し出されてくるんです。

絵の具の盛り上がりのかたちのリアリズム、ぎりぎりで混ざりあう色彩がつくり出す混沌、そういったアバンギャルドな風合いが感性を鋭く突いてくるような印象です。

さらに、かわいらしいモチーフに紛れて、シュールなモチーフも案外、そこかしこに潜んでいたりするんです。

北浦信一郎09 北浦信一郎08

北浦信一郎07

かわいらしいものがアバンギャルドに感じられたり、女の子の顔が実は相当にアブない雰囲気を醸し出していたり。。。

「獰猛さを忍ばせる愛玩」。

そういった表現も合いそうなほどに、 さまざまなイマジネーションの刺激をもたらしてくれる要素が詰まったパワフルなクリエイションです。

北浦信一郎06

前月
2008年5月
次月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
幕内政治がお届けする今最も旬な現代アートイベント情報

writer name:幕内政治
birth:1971/6/17
mail:exchamber@yahoo.co.jp