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幕内政治が覗いたおすすめアートイベント情報

《4/22》

宮永愛子展「はるかの眠る舟」

MIZUMA ART GALLERY

東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル2F

4/22(水)~5/23(土)日月休(4/29、5/4~5/6開廊)

11:00~19:00

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shiseido art egg、国立新美術館でのアーティストファイルと、容積的にも広い空間での展示が立て続けに開催されている宮永愛子さん。その流れの中で、この空感でどんなインスタレーションが繰り広げられるか大変興味深かったのですが、前回の青山悟さんの個展から継がれる黒い壁面の空間に、あるのはたった1棹の長持。古びたその長持から仄かな光が漏れ、蓋を開けるとお馴染みのナフタレンのインスタレーション。空間との響かせ方でいうと、前者のふたつの展覧会で提示されたインスタレーションとまったく引けを取らない、実に奥ゆかしく美しい雰囲気が創り出されています。

そして、奥の空間に展示されている小品、そこに注がれるアイデアも印象的です。

太田麻里

ミヅマ・アクション

東京都目黒区上目黒1-3-9 藤屋ビル5F

4/22(水)~5/23(土)日月休(4/29、5/4~5/6開廊)

11:00~19:00

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昨年夏に京都の元立誠小学校で行われたパフォーマンスを収めたものや名古屋でのステージの映像とともに、ドローイング的な作品がずらりと空間を囲みます。

描かれるモチーフの線が醸し出すユーモラスな風合いと、しかしそこに潜み、表面にも滲む危うさ、強烈に意識を引き込むアンバランスな感触に、独特の世界観がさらに広がり、深まっているような印象が感じられます。

《4/25》

丸山恭世展「moment」

GALLERY MoMo Roppongi

東京都港区六本木6-2-6 サンビル第3 2F

4/18(土)~5/8(金)日月祝休

12:00~19:00

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予想に反していきなり大きな画面いっぱいに描き出された赤ちゃんの赤い頭の絵に圧倒されます。

白地に映える鮮やかな赤色の赤ちゃんの絵、そして洋服の色などが美しさと爽やかさに溢れる女の子の作品など、可憐でていねいな陰影の表現で緻密な具象表現が繰り広げられ、それぞれが持つ雰囲気に心が打たれます。

堀藍「We 見る」

Gallery Jin Esprit+

東京都台東区谷中2-5-22 山岡ビル1F

4/17(金)~5/2(土)月火休

12:00~19:00(最終日:~17:00)

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武蔵野美術大学での学内展での修了制作を拝見して印象に残り、昨年のギャラリーなつかでの個展も楽しかった堀藍さん、今回もほっこりとしたユーモアがコミカルな縮尺感でもたらされ、かわいくて和める情景が表現されたような銅版画が並んでいます。

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余白の大胆さ、その広さと比べると実に小さく描かれる人々の姿、それが豊かでおおらかな空間性を導きだしているように感じられます。

今回出展されている作品に描かれている、どこかの観光地的な雰囲気が、楽しいイメージをさらにもり立ててくれるような感じもしてきます。

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比較的小さな作品、小品でもそのほっこりとした雰囲気は継がれていきます。

数本の線でシンプルに描かれる場面、そのあっさりとした感触が醸し出す独特の臨場感も楽しいです。

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道路の上を通る自動車のような作品も。

水墨でなぞったかのようなうっすらとした黒の線の淡い風合い、その上に乗る車らしきものが伝える縮尺感の楽しさ、さまざまな要素が心をとらえてきます。

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彩色が施された作品も。

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ドローイング的なアプローチ、さらにキャンバスに描かれた作品など、色の「余白感」というか、一色でべったりと塗られた感じがまた痛快で、それ以外のシンプルなモノクロームの線と本当の意味での「余白」が、ユニークな雰囲気を導きだしているような気もしてきます。

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モビール状の作品もかわいい!

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独特のバランス感が保持されて、そのなかでワビサビ的な感覚が仄かに広がり、銅版画らしい繊細な線とふわりと滲むような黒、それぞれの風合いによってもたらされる豊かな情景に、なんともやさしく楽しい気持ちがわいてくるんです。

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湯浅加奈子

gallery坂巻

東京都中央区京橋2-8-18 昭和ビルB2F

4/13(月)~4/25(土)日祝休

12:00~19:00(土:~17:00)

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これまでは油彩の作品を拝見してきた湯浅加奈子さん。今回の個展では一転して鉛筆画が発表yされていました。

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可愛らしさに満ちた世界が綴られています。

パネルにていねいに張られる紙、画面全体を覆う澄んだ黒の感触、そこに描かれる情景に溢れるやさしい雰囲気。ひとつひとつのモチーフがていねいに描かれ、懐かしいイメージもふわふわと湧いてくるような感じもします。

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鉛筆のみで描かれている作品、モノクロームで統一される世界でありながら、印象としてカラフルな感じが伝わってきます。

メリーゴーランドを思わせるシチュエーション、丸みを帯び、くりくりとした目を持つ馬の有無を言わさぬ可愛らしさと、そこかしこに描かれるモチーフの遊び心が、モノトーンの静かな中で楽しいイメージを紡いでいるように感じられます。

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大きな画面に描かれるお城。

随所に織り込まれるストライプなどもファンタジックなイメージを押し拡げてくれます。

そして、全体として「甘い」感じ、ケーキのようなお菓子を連想させる世界観も楽しいんです。

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高松和樹展「距離感主義」

ギャラリー戸村

東京都中央区京橋2-8-10 丸茶ビルB1

4/24(金)~5/23(土)日祝休

11:00~19:00(土:~17:00)

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ペインティングの大作と、ジークレープリントによる作品、モノクロで描かれる世界はさらにシャープに、フューチャリスティックな艶かしい雰囲気が加速しているように感じられます。

視点からの距離による階調の解釈を緻密に組み上げ、グレートーンで繊細な情景を描き出していて、その精度がさらに突き詰められたような感じも痛快です。

梅田哲也「迷信の科学」

OTA FINE ARTS

東京都中央区勝どき2-8-19-4B

4/25(土)~5/22(金)日月祝休

11:00~19:00

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このようなクリエイションを楽しめるとき、アートを楽しめるようになってよかったなぁ、と思うんです。

組み上げられるさまざまな現象。ぱっと目に入ってくるモノは身近で、むしろシュールな情景が創り出されているように思えるのですが、そこに電気や水なども持ち込まれてさまざまな現象が重なり、唐突な光や音、動きが起こってその状況にぐんぐんと引き込まれます。

《4/28》

debut! ver.Katsuji Sagi 鷺克次 個展

谷門美術

東京都港区北青山3-3-7 第一青山ビル1F

3/6(金)~3/27(金)日月祝休

13:00~19:00

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東京大丸でのグループショーで拝見して印象残っている鷺克次さんの個展、ちいさなスペースに幾何学的な構成に遊び心が入るユニークな抽象表現が溢れています。

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さまざまな線やドットがひとつの画面に重なり、さらに作品ごとにある統一感の基にチョイスされたような色調で、豊かな奥行き感とおおらかな動きのイメージをもたらしてくれます。

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そして、もっとも印象的、素晴らしく感じられるのが、今回展示された中でもっとも大きな作品。こちらがもっとも新しい作品とのこと。

安定した構図の面白さが伝わる小さめの作品から一転し、生々しいストロークの集積や画面を垂れる絵の具のテクスチャーなど、より大胆なアプローチが繰り出され、要素の混沌が雑然とした雰囲気をもたらして、その粗さがアグレッシブさを生み、高揚感を惹起させてくれるんです。

この世界観がどういうふうに展開していくか、今後も楽しみです。

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中岡真珠美展「View Point」

アートフロントグラフィックス

東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスA棟

4/28(火)~5/31(日)月休

11:00~19:00

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これまでも折に触れて拝見し、昨年の第一生命ギャラリーとO Gallery eyesでの展覧会で触れたおおらかな広がりを感じさせてくれる世界観が印象的だったのですが、今回はモチーフとなる風景をより具体的にイメージさせてくれるような感じで、これまでと同じくオリジナリティのある質感の作品でありながら、その個性でさらに豊かな表現が繰り広げられているように思えます。

パールの煌めく質感の顔料がうっすらと施され、新鮮な質感をもたらす作品もあり、この変化の広がりも興味深いです。

市川孝典 solo show vol.2

@TRAUMARIS

東京都港区赤坂2-17-62 Hilltop Akasaka 1F

4/28(火)~5/7(木)

15:00~24:00

ぱっと作品を拝見して、そのリアリティにまず驚かされるのですが、これが線香のちいさな炎で、しかも下書きなしで描かれていると知り、さらにその驚愕の度合いが増します。ペインティングなどでの支持体に「足す」行為によって描かれる作品と異なり、燃やすという「減らす」作業でこれほどまでコントロールされた作品が制作されているのを考えると、眼前に現れる世界が相当にスリリングに思えて、におおいに感嘆させられます。

ジャンパー、蔦が這う壁、対照の構成によるシャンデリアがある洋館の部屋など、描かれるモチーフもクールな雰囲気を持ち合わせています。