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幕内政治が覗いたおすすめアートイベント情報

《5/16》

秦 絵里子 “Submerged Flower”

アート★アイガ

東京都中央区八丁堀2-22-9 宮地ビル2F

5/5(火)~5/30(土)日月休

13:00~19:30

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今年のムサビの卒制展やGEISAIで拝見して印象に残っている秦絵里子さん。

パネルに直に描かれた女性と花。緻密な描写と豊かな空間性とで、艶やかな雰囲気を醸し出しています。

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シャープな線の凛とした表情と、細やかなストロークで紡がれる色彩との調和も絶妙です。

新しい展開だそうなのですが、滲むようなテクスチャーで画面の一部を染め、また異なる空間性が生み出された作品も。

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愛おしい風合いが画面から溢れてきているように感じられ、独特の絢爛の感触が印象に残ります。さまざまなサイズの作品が揃っている上に、ドローイングも多数展示されていて、コンパクトな空間が華やいで感じられます。

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高橋つばさ -とこしえ-

文京アート

東京都中央区八重洲2-11-7 ます美ビル2F

5/16(土)~5/30(土)日祝休

11:00~18:30

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GEISAI MUSEUM#2、GEISAI12などで拝見して印象に残っている高橋つばささんの個展、もう見れば僕が好きな感じなのは一目超然の緻密な線描で綴られるクリエイションです。

さまざまなサイズの作品が並び、ブルーのストロークがさまざまな密度をもたらして、ミニマムで豊かな奥行き感が生み出されています。加えて紙粘土を画面に乗せて立体感を出す実験的なアプローチも繰り出されるなど、興味深い展開にも引き込まれます。

なにより、この細密の世界に囲まれるのがなんとも嬉しい!

坂口竜太 個展 NEW PAINTING

NICHE GALLERY

東京都中央区銀座3-3-12 銀座ビルディング3F

5/5(火)~5/16(土)日休

11:00~18:30

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前回の同ギャラリーでの個展や、先日開催された岡本太郎賞でも拝見している坂口竜太さんの作品。

揺らぐような空気感が凄まじくアバンギャルドな雰囲気と危うさを醸し出し、その独特の力強い世紀末的アングラな世界観は健在です。

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深い色彩と大胆な配色で作り上げられるトワイライトゾーン。

衝動的なイメージの膨張がそのまま画面に注ぎ込まれたかのような印象で、その鬼気迫るような分厚いスリルが溢れているように思えます。

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大きな作品での、描かれた場面のなかで起こっているさまざまな「事件」がシュールな雰囲気を導きだしているように感じられるのも興味深いです。

立ちのぼる炎のような感触、その熱で蜃気楼のように背景や空が歪んで、揺らめくような空間性がもたらされているにのも引き込まれます。

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小品での独特の遊び心に満ちた作品も楽しいです。

実験的なストロークや配色が随所に感じられるものや、前回の個展でも多数発表された室内を描いたものなど、大作とはまた違う味わいが感じられます。

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稲葉寛乃展

Galley 58

東京都中央区銀座4-4-13 琉映ビル4F

5/11(月)~5/16(土)

12:00~19:00(最終日:~17:00)

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前回は天井から吊るされた紐に彩色し、歩く狼を空間に浮かび上がらせていたのが面白かったのですが、今回はメッシュ地を重ね、膨らむ画面に何層にもかさなる絵が不思議な陰影を生み出すユニークな展開が試みられていました。

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壁面いっぱいの幅の大作は圧巻。

かさなるメッシュの効果で微妙に陰影が滲み、モノクロームの影が重なって、横断歩道を行き交う人々の気配が引き出され、動きの表情がうまく表現されているのが面白いです。

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小品も面白い!

ちいさな画面で細やかな描き込みが展開され、気配の臨場感が豊かに、そして静かに再現されています。メッシュも固定されておらず、風に揺れて影も揺れる、それがまた味わいを深めています。

前回に引き続き楽しいアイデアがユニークな効果をもたらしていて、今後の展開も楽しみです。

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廣江友和 "Uneasy place"

MEGUMI OGITA GALLERY

東京都中央区銀座5-4-14-4F 銀成ビル4F

5/15(金)~6/13(土)日月祝休

12:00~19:00

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人形やミニチュアの家が確かなスキルによってリアルに描き上げられ、さらにユニークな空間性が繰り広げられています。人形の絵の着せ替えのアプローチの面白さも際立っています。

また、画面をビニールで覆い、艶やかな感触をもたらしているのも興味深いです。

不思議な妖しさに満ちたクリエイションです。

よりどりみどり 富田菜摘

Gallery Strenger

東京都港区南麻布3-3-39 カーサベルマン1F

5/16(土)~6/6(土)日月祝予約制

12:00~19:00

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なんだかもう、楽しいです、かわいいです!

廃材を用いて作られるたくさんの鳥たち。

立っているものは足がスプリングで出来ていて、頭にちょこんと触れるとゆらゆらと揺れて、その仕草がまたなんとも...。

ユーモラスな雰囲気も溢れる空間が作り上げられています。

和田絢「sleep/motif」

児玉画廊|東京

東京都港区白金3-1-15-1F5/16(土)~6/20(土)日月祝休

11:00~19:00

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なんとも不思議な空間性、そしてユーモラスな味わいも心地よいです。

ちいさな画面の作品を密集させる、あるいは並べる展開、また大きな画面の作品など、それぞれの構成が面白い情景を導きだしています。

今年のVOCA展でもひと味異なる雰囲気が印象的だった和田さんの個展、キュートさとコミカルさとが響きあって生み出される雰囲気が心地よいです。

村山留里子「色とマント」

山本現代

東京都港区白金3-1-15-3F

5/16(土)~6/13(土)日月祝休

11:00~19:00(金:~20:00)

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展示されている作品は2点。

空間が分けられ、それぞれが深いイメージをもたらしてくれます。

メインスペースでは、府中市美術館で開催された府中ビエンナーレで発表された作品が再登場。異なる状況で展示され、まったく違う、さらに深いインパクトがもたらされています。

もうひとつの作品は村山さんの真骨頂、繊細で危うい華やかさをもつ装飾が美しいです。

川元陽子個展「for the present」

NANZUKA UNDERGROUND

東京都港区白金3-1-15-2F

5/16(土)~6/13(土)日月祝休

11:00~19:00

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こんなにも「明るさ」が際立つ空間が、ギャラリー名にアンダーグラウンドが入る場所で観られるとは!

描かれる風景の空の明るさが突き抜け、この白い空間に射し込んで眩しいです。

具象表現の巧みさも印象的な、絵画として実に真っ当な感じも新鮮です。

Mai Yamashita + Naoto Kobayashi The Small Mountain

TSCA Kashiwa

千葉県柏市若葉町3-3

5/16(土)~6/27(土)日月祝休

12:00~19:00

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なんだか凄いです、もうそこかしこで繰り広げられていることがいちいち凄いです!

「これをやったらどうなるだろう」という奇天烈な好奇心をそのまま実行してしまったかのようなインスタレーションや記録映像がずらりと並び、そのひとつひとつの存在感に圧倒され、引き込まれます。

《5/17》

門田光雅 俯瞰する樹形図

遊工房アートスペース

東京都杉並区善福寺3-2-10

5/7(木)~5/24(日)月火休

12:00~19:00(最終日:~17:00)

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圧巻の抽象画です。

うねるようなストロークが無数に画面を交錯し、ダイナミックな情景が創出されています。

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大胆な色彩の投入と、一部の色の絵の具に砂が混ぜ込まれることで艶やかさが失せ、そのマッドな質感の存在がヴィヴィッドで激しい情景への「入り口」となって、スムーズに引き込まれていくような効果が生み出されているように感じられるのも興味深いです。

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重なる絵の具にダイナミックなストロークがかぶさることで、ミニマムなテクスチャーも生み出され、部分的に数多くのエポックが発せられているのにも引き寄せられます。

画面に近づいて視線を画面上に這わせていくと、そこかしこで魅力的な表情と衝突して、時間を忘れてじっくりと、しかし相当なスピードと大きな情動でこの世界の中を好奇心が彷徨っていきます。

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全体を覆うアグレッシブな感触にも圧倒されます。

ざっくりとした、ある種の殺伐とした感触が詰め込まれるかのようなテクスチャー。今でもうごめいているようにも思えてきます。

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小品も奥のスペースなどに展示されています。

大画面との対峙への覚悟から解放されて、ちいさな画面ではリラックスした感触も伝わってきて印象的です。

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とにかく無数の発見に溢れる世界観は痛快です。

何か大きなエネルギーに衝き動かされ、呑み込まれてしまう、その痛快さがなんとも心地よいです。

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David Franklin RUINS 廃墟

遊工房アートスペース

東京都杉並区善福寺3-2-10

5/7(木)~5/24(日)月火休

12:00~19:00(最終日:~17:00)

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さまざまなスタイルの作品が並ぶ中、まず目に留まるのが階段を登り切った正面に展示されたペインティング。

色使いの大胆さとさまざまなストロークが奏でる不思議な幽遠さ、人々の後ろ姿の臨場感に静かに引き寄せられます。

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ドローイング的な作品が並ぶ一角はまた異なる沈むような雰囲気を醸し出しています。

謎めく情景群、この展覧会のタイトルにある「廃墟」という言葉が脳裏に響き渡ります。

大胆な空間性とストイックな色調が、力強い説得力を創出しているように感じられます。

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ちいさなドローイングが展示された一角もそれぞれが面白い空間性や物語性を放っています。

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有園絵瑠 ・ 有園絵夢(HAMADARAKA)「ひねもすいみんからのめざめ」

artdish g

東京都新宿区矢来町107

5/3(日)~5/17(日)月休

12:00~22:00

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姉妹アーティストの作品がちいさな空間とかフェスペースに展示され、妖し気な世界観を放っていました。

黒い画面に想像上の生物を緻密に描く作品、添えられる説明も妙に面白かったり。

また、大きな仮面のような作品などは、実に妖しい雰囲気が滲み出ているように感じられたり。

二人の共作も展示されて、興味深い物語性が印象に残っています。

《5/19》

井上裕起展 salaMandala/NIPPON-ISM

和田画廊

東京都中央区八重洲2-9-8 近和ビル302

5/19(火)~5/31(日)

13:00~19:00

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個展のたびに大胆になっていく井上さんの空間構成。

今回はそれも極まるたった1体による展示、しかし充分に魅せられます。

ユーモラスさもたたえながら2本の後ろ足で立ち、見栄を切るサンショウウオ。この痛快さが堪らない!

この日は上野の森美術館で開催の高橋コレクション展「ネオテニー・ジャパン」のレセプションへ。

感動と感謝が押し寄せます。まさに日本のコンテンポラリーアートのアーカイブ、加えてなかでもエンターテイメント性の高いもの、そして世代的にも中堅から若手のいちばん「おいしい」クリエイションが揃えられた感もあり、次から次へと現れるクライマックスに、大いに翻弄された次第。

数多くの関係者の方々ももちろん来館されていて、そこかしこでそれぞれの作品のエピソードが耳に飛び込んできてそれらに聞き入って感嘆するのもまた楽しく、そして僕自身も、展示されたクリエイションとの自分なりの「距離」「関係」を持っているので、いろんな想いがよぎってそれもまた嬉しかったり懐かしかったりで。

また観にいかなきゃ、と思ってます。