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幕内政治が覗いたおすすめアートイベント情報

佐藤貢展

PANTALOON

大阪府大阪市北区中津3-17-14

5/9(土)~5/31(日)月火休

17:00~21:00(土日:12:00~19:00)

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Mitsugu Sato exhibition

PANTALOON

3-17-14,Nakatsu,Osaka-shi,Osaka-fu

5/9(Sat)-5/31(Sun) closed on Monday and Tuesday

17:00-21:00(Saturday and Sunday:12:00-19:00)

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子どもの頃、作りたかった世界がここにある、そんな感じです。

PANTALOONでの佐藤貢さんの個展です。

ワクワクするような造形が、このユニークな空間に無邪気に、しかしスマートに展示されていて、童心が蘇ってきます。

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海岸で採取した漂流物のみを使って、加えて新たに塗装も施すことなく、ただ純粋に思う描くイメージに、またその過程で膨らむイメージに従って作り上げられる造形。

壁面に展示され、1本1本のか細くも強靭さを感じさせてくれる軸や大きく弧を描く部分、垂れ下がる紐状の素材、さまざまなマテリアルなどが接着され、イマジネーションを刺激するユニークな空間が作り上げられています。

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支持体、といっても絵画のそれよりもっと感覚的に実感されるボードが用いられた作品。

廃材の表面の、絵画的な感覚で眺めたときに感じる抽象性の面白さも活かされ、そこに錆び付いたさまざまなかたちの要素を取り付けていくことで、またもや不思議な空間が創り出され、提示されています。

この作品も壁面に設置され、重力感、上下の感触もまた楽しいです。下部のおそらくガラス製の小ビンが効いています。頭の中でこの壁をどうにか登ろうとしている自分の姿を思い描いたり...。

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2階ロフトの奥の空間でのインスタレーション。

投網だったと思しきものが浮遊感を醸し出すなかで、それを挟む位置に実に印象的なふたつの造形が。

手前の大きくおおらかな円形、奥の自立する長い軸棒。それぞれの基本形からさらにアクセントが付随して、全体のスケール感とミニマムな面白さとが絶妙なコントラストと豊かなスケール感を導きだしているように思えます。

伺った時間がまだ陽が高かったこともあり、窓から入る自然光がこの空間の爽やかなか感触をさらに押し上げているようにも思えた次第。

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もうひとつの2階のスペースにも実に興味深い造形が。

円形のパネルに組み上げられるメカニカルな立体空間。こまやかに施される軸やネジ、マテリアル群、そして全体を覆う錆び付いた色調のなかにさまざまな色が見え隠れします。

ほどよく朽ちた感触が世紀末的なイメージの惹起を促しつつも、やはりワクワクするような楽しい衝動は抑えられず...ただその嬉しい世界に見とれます。

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いろんなところに設置、展示された作品、そのひとつひとつが空間に作用し、その場所だけに留まらない、豊かなイメージの広がりをもたらしてくれるんです。

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なんともいえない懐かしい気持ちに満たされます。

あの頃、たしかにいろんなものを拾っては「基地」だとかなんか宣って庭に変な物を作ろうとしていたなぁ。そういう想いが蘇ってきて、ああ、こういうのを作ってみたかったんだような、という感慨にも浸ったり。また、それを今作っているさと王さんのことをスジしうらやましくも思えると同時に、こういった実に洗練されたかたちで子の世界を提示してくれていることへも大いに感謝、そんな気持ちもあふれてきます。

なにより、過剰に狙った感じがしないのが嬉しいんです。

元にあるもののかたち、風合いをそのまま活かして、これだけかっこいい造形が、空間が創り出されていることヘの感動も大きいんです。

僕はかなわなかったのですが、夜観たらどういう雰囲気なんだろう...。

ぜひ、もっといろいろと拝見したい、そしてずっと拝見していたいクリエイションです。

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