《8/8 Sat》
たけむら千夏 個展『2つのふし穴』
東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 2F
03-5449-8122
8/4(火)~8/30(日)月・8/10~8/20休
12:00~20:00
明るい額に収められた写真が並びます。
生活感が滲むもの、男性のヌード、憂いを帯びた女性の表情、遊び心に満ちたポートレイト、外の風景を撮ったものなどなど、さまざまな景色がそれでもひとつの統一感のなかに収められていて。
惹かれるもの、敬遠したいものとひとつひとつに対してまるで翻弄されるようにいろんな想いが沸き起こります。もう一度足を運んで、ゆっくりと観てみたいとも思ています。
このたけむらさんに限らず、スナップの延長(という表現が合っているのか分からないのですが)的な写真の展示は、写真に捉えられた光景の、そこに流れた時間の、そしてそれを撮った人との距離が客観的につかみづらくて、なんとも言い難い気分が湧いてきます。仮に面白い、と思ったときに、それはどんな感性が働いて面白いと思っているのかが分からないというか...。
その辺りの感覚もうまく伝えられるようになれたら、とも思ったりします。
藤井秀全展「Stain "Spread"」
@Akio Tamura@GINZA
03-5579-9581
8/3(月)~8/27(木)日・8/9~8/16休
11:00~19:00
昨年のstudio Jでのグループショーや今年のART AWARD TOKYO、先に会期を終えた混沌展などで印象に残る藤井秀全さんの個展。
乳白色のケースの中で滲むように赤い光が広がる作品が並び、未来的な空間が作り上げられています。
絵画的な色の広がりをテクノロジーで演出する感じがなんとも不思議です。
studio Jでも拝見した、透明のテープに光を当て、さまざまなグラデーションを発する作品も。
これだけ未来的な雰囲気を保つ、ざわつくような感覚、混沌とした感じはやはり面白いです。いろんな角度から眺めるごとに新たな発見を導いてくれます。
古川松平展
03-3567-7772
8/3(月)~8/9(日)
12:00~20:00(最終日:11:00~16:00)
艶かしさとシャープさとが一つの画面に絶妙のバランスで存在する作品が並んでいました。
ひときわ目立って感じられたのが、描かれるモチーフの具象的な部分へも想像性が高いと思われる作品。濃く思い色彩の多様が、世界観の濃度も深めているように感じられます。揺らめくようなファンタジーへと引き込むような感覚が印象的です。
多くの作品は、明るい色調が清々しく感じられます。
一部の圧倒的な具象性とそのまわりのグラフィカルな色のかさなり、さらにまわりの淡く浅い気配感。それぞれのコントラストが不思議な情景を思い起こさせてくれます。
日常的な感覚に煌めくようなインパクトを灯したような感触が楽しいです。
山下春菜展
03-3567-7772
8/3(月)~8/9(日)
12:00~20:00(最終日:11:00~16:00)
谷門美術での個展も印象に残っている山下春菜さん。
さまざまな料理が描かれ、その独特なタッチと彩りが痛快な臨場感をもたらしています。
描かれるモチーフの面白さと、それを拡大して描くことで生み出されるダイナミズム。
描かれるものが何であるかを認識した瞬間の面白さも楽しいです。
山田純嗣 新作展 "The Pure Land"
@不忍画廊
03-3271-3810
8/3(月)~8/29(土)日休
11:00~18:00(土:~17:00)
今回の山田さんの作品は、さまざまなクラシックの絵画を引用し、そこに描かれるモチーフを自身のジオラマで造形することで再現、そこからはいつものようにそのジオラマを撮影し、その写真に銅版画の緻密な線描を重ねる、といったもので、これまでの山田さんのクリエイションの中でもっとも具体的なイメージが湧いてくる感じが楽しいです。
全体の絵の力強さ、そこに重なる線で描かれる、隠れるモチーフが見つかっていく楽しさ。さまざまな要素が満ちています。
New Artists 2009 新垣美奈 笠井麻衣子 チョグト 永田惇也
03-5814-8118
8/1(土)~8/9(日)8/3休
12:00~19:00(最終日:~17:00)
4名のアーティストが紹介されている展覧会。
まずカウンターの壁面に並ぶのが、新垣美奈さんの作品。
あの夜祭りの和やかな雰囲気が、あったかい筆致で描かれていて、眺めていてほっこりと和めます。
なんとなく、麻生知子さんが描く雰囲気に通じるような心地よさを感じます。
自然な時間の流れを、且然に捉えたようなやさしい感触が嬉しいクリエイションです。
群馬青年ビエンナーレ2008での優秀賞受賞でも話題を集める永田惇也さん。
敢えて重たい色調、大胆なシチュエーションが採用され、これだけ鈍く滲む雰囲気にも奇妙なコミカルさが伝わってきてなんとも不思議です。
入り口から見て左手の壁面には油彩とドローイングがびっしりと。
大胆な筆致が痛快です。
コミック的な感触の面白さ、何だかよくわからないけど、というかわからないのが妙に笑える作品が、それぞれ濃密なアクセントを発しているように感じられます。
昨年のシェル美術賞でグランプリ不在で2名選ばれた準グランプリのひとり、笠井麻衣子さんの作品も。
ケレン味のない激しさを伴う筆致が白い画面に広がります。
ざわめくような雰囲気が、独特のタッチと色使いで綴られていきます。
そこに収められる瞬間、そのスリルも鮮烈に伝わってくるような感じです。登場する女性、女の子の髪が振り乱れる様子の臨場感も印象的です。
大きな画面の作品では、さらにその鮮やかな発色が白い背景に乗り、放たれる鮮烈な世界感に引き込まれます。
刹那な筆致の臨場感、さわさわと心にざわめきが生まれ、それでいてすうっと猛スピードで浮かび上がっていくような空気感。もっといろいろと拝見したい世界です。
チョグトさんのアニメーション、零戦が飛ぶ作品、じっくりと拝見する余裕がなかったのが残念でしたが、そこに綴られた濃いストーリーも心に残っています。
この日はワンピース倶楽部の2回目の展覧会「はじめてかもしれない」へも。
さまざまな作品が並ぶ様子は圧巻、そのバリエーションの多さも何だか楽しく感じられた次第。
こういうシチュエーションでないと絶対にあり得ない作品同士が並んでいるのもあって、それがまた見事に収まっているのがまた面白かったり。
《8/9 Sun》
石川結介 "UNFINISHED ELIXIR" 未完のエリクシール
@藝術倉庫
栃木県那須群那須町高久丙3227-10287-77-0033
8/1(土)~8/30(日)月休
11:00~18:00
レントゲンヴェルケが持つ、ダイナミックなクリエイションを懐深く受け止める空間、藝術倉庫。ここでこの夏に個展を行うのが、壁画家の石川結介さん。
正面の大きな壁面に描き上げられる巨大な宝石のモチーフにまず圧倒されます。壁全体も塗布され、それが空間全体に硬質なコントラストをもたらし、他に展示される作品とともに、まさにダイナミックな空間が創り出されていて圧巻です。
廣瀬智央展「ウェルトゥムヌス」
0287-69-0226
8/1(土)~8/30(日)
いつか伺いたいと思っていた板室温泉大黒屋。車での慣れない坂道の移動はなかなか難儀でしたが、藝術倉庫から30分ほどで到着。
漆喰風の壁面を背に飾られる、ちいさなさまざまなものが浮かぶ透明のアクリルや、板の間に置かれる作品、写真など、都内のギャラリーで拝見したのとはまた違い、意外にもそういったシチュエーションでも合っている、もちろんギャップはあるのですがそれを含めて楽しく感じられます。
わざわざ社長の室井氏もお出でいただき、いろいろとお話を伺えただけでなく、パーマネントで設置されている菅木志雄さんや矢部裕輔さんなどの作品へもご案内いただき、恐縮しながらもそれぞれの作品がナチュラルに放つ魅力にもおおいに魅了された次第。
《8/11 Tue》
響像】KYO-ZO【川鍋道広+津田翔平+小林昇太
03-3499-1003
7/31(金)~8/11(火)
12:00~19:30
面白かった!
観られてよかった!
吹き抜けて圧倒的な高さを持ち、立体的に大きいこの空間を暗室に仕立て、そこに赤い光が粛々と交錯。空間内に配されるさまざまな線がその赤い光線を受け、そこかしこに赤の光が動いていく、重厚なミニマムミュージックを伴いながらさまざまな要素が降り注いででくる空間。
アイデアのダイナミズムとそれを具現化させてしまうバイタリティにも感服させられた次第、今後の展開も楽しみです。
えっぽい 岡本梨江 片山真妃 宮内理
03-3479-0332
8/10(月)~8/16(日)
11:30~19:00(最終日:~17:00)
3名の女性アーティストのクリエイションがぎゅっと詰め込まれ、その濃密さが楽しい展覧会です。
いきなり最初の空間から、実に濃密な世界観に包み込まれます。
宮内理さんのインスタレーション。床にびっしりと置かれる木琴の上を手袋が這い、からからと心地よく、涼しげなノイズを奏でています。
見上げると銀色の風船がびっしりと。
なんとも凄まじいシチュエーションに呆然。なんだか「負けた・・・」って感じが痛快で(笑)。
で・・・・
なんだお前は!Σ( ̄口 ̄;)
この紙袋がかわいいんですよチクショウ!!!!!
奥の空間にはもうふたりの作品がずらりと壁面を埋めています。
岡本梨江さんは、グラフィカルなモチーフを多用し、さまざまな素材を用いてポップに展開。幾何学的な要素の重なりが未来的なイメージを立ち上がらせます。
片山真妃さんは一転して、生々しい筆致が印象的です。
七夕の飾りのようなものをモチーフに、それを画面いっぱいに描くことで大胆な情景が生み出されています。
一角を埋め尽くす小品群も、その「もの」として放たれる濃密な空気感で迫ります。
都市的知覚 PERCEPTION AND URBAN ENVIRONMENTS
トーキョーワンダーサイト本郷
03-5689-5331
8/11(火)~8/30(日)8/17、8/24休
11:00~19:00
映像作品が多いです。
今回はゆっくりと拝見することが叶わなかったのですが、そのなかで前林明次さんのインタラクティブなインスタレーションは体験。ヘッドフォンを装着して着席、そこから始まる深い世界観。沈み込むようにどんどんと入り込んでいき、さまざまなちいさなエポックが次々と、淡々と発生していくのを目の当たりにしながら、あっという間に5分間。面白いです!
トランス 小池一馬
03-6807-9987
8/11(火)~9/6(日)月休
13:00~21:00(日:~19:00)
木彫、水彩、そして前回の個展で発表されたペインティングと、現在の小池さんのクリエイションが網羅されるかたちでパッケージされています。
なかでも、ペインティング作品が、前回からさらに進化し、キャッチーな面白味を増しているのが興味深いです。木彫もその独特の造形の面白さは相変わらず!
《8/12》
NEGAPOP 吉永蛍 蔭山忠臣 平川恒太 尾家杏奈 樽井英樹
03-3569-0005(代表)
8/12(水)~8/16(日)
11:00~19:00(最終日:~15:00)
5名のアーティストがフィーチャーされた展覧会。
それぞれに、若さを発揮しほとばしる個性が提示されているのが楽しいです。
先頃会期を終えたばかりのWADA FINE ARTSでの個展も印象深い尾家杏奈さんは、新作1点を含む3点を発表。平川恒太さんはこれまでの展開から一旦離れ、抽象性の高い世界観を展開。吉永蛍さん、樽井英樹さんはそれぞれ大きな作品が印象的です。
