海外オークション情報 〜NY編〜 |
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タグボート・オフィシャルアドバイザー |
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Hana プロフィール |

※1 5月ニューヨークで行われたコンテンポラリーセールのカタログ。

※2 リサ・ライターの新作。光いっぱいのギリシャの風景が素敵です。

※3 リサ・ライターのペキンパー。インテリアにぴったり,その場を明るく演出してくれます。

※4 NYハーレムのスタジオ ミュージアムでの展覧会カタログ(左)とカンパリ社スポンサーの“25 Bold Moves”のカタログ

※5 コンテンポラリーアート情報満載の雑誌Whitewall創刊されました。Issue1はカヒンディ・ウィリイが特集されました。

※6 カヒンディ・ウィリィと塩原氏。カヒンディのスタジオにて。

※7 カンパリ社オフィスで。アーチストのブラッドリー・マッカラムが迎えています。

※8 ブラッドリー夫妻(ブラッドリーとジャクリーン・タリー)による映像作品。25 Bold Movesに出品されました。

※9 塩原氏一押しのアダム・ペンデルトンの作品。アメリカ移民の父親が直面した言葉の不自由さなどをテーマに移民問題を題材にしています。

※10 タグボートでお馴染みのアフリカン・アメリカンアーチストのアイオナ・ロジール・ブラウンの作品。アメリカに戻って精力的に新作の制作に取り組んでいます。スタジオ ミュージアムのウェブサイトにも作品が掲載されていました。

※11 ニューヨークにて
ヴィック・ムーニーズ(左)と奥様のジャナイナ・チェッぺ(右)。無事に生まれた新しい家族と共に。7月に展覧会のため来日予定です。
展覧会情報:2006年7月20日〜8月27日トーキョーワンダーサイト渋谷にてジャナイナ・チェッペ展
http://www.tokyo-ws.org/

※12 タグボートで買えるジャナイナ・チェッペの作品。
画像をクリックすると詳細がご覧いただけます。
【ニューヨーク 5月セール】
5月のニューヨークオークションのセールは盛況だったようですね。
そう。印象派、モダンアートのセールではピカソの「ドラ・マールの肖像」がピカソの作品の中で落札価格新記録(95,216,000ドルで史上2番目)が出てニュースになったけど、現代美術セールも引き続き活発だったよ。
日本のお客様のご要望の作品をぜひとも落札したかったですね。
そうなんだよ。エスティメート価格の2倍の予算は用意していたのに落札できなかった。テニス・プレーヤーで有名なマッケンロー氏もセール会場にいて同時に競っていたね。うわさでは結局、エスティメートの6倍でクリスティーズのオーナーのピノー氏が競り落としたらしい。
エスティメートの6倍とは!さぞ白熱した会場だったでしょうね。セールの好調ぶりを支えているのはいったいどんな人たちなんでしょう。
現地の人の話では、ブラジル、ロシア、オイルマネーの中近東の人々が作品を購買し市場を盛り上げているらしい。
そうですか。オークションではその時々の世界の経済状態が垣間見えますね。
タグボートで取り扱っている作家のオークション情報も最後に載せていますので是非チェックしてみてください。現代美術セールの結果がご覧いただけます。
【注目作家!リサ・ライター】
:タグボートでも当初から取り扱っているリサ・ライターですが今回NYのTeam Galleryで個展をしていましたね。リサ・ライターはカラフルな作品のイメージがあったのですが、めずらしくモノクロシリーズでした。
モノクロよりはカラフルな作品の方が魅力的だね。彼女はシリーズで作品を制作しているけど特にファッション・ショーで人々を描いているものと風景のシリーズが有名。
5月はパリのギャラリーでもライターの個展をしていてこちらは風景シリーズを展示していたんだ。その中の一点を日本のコレクターのために調達するという大切なミッションがあったんだよ。
その新作がギリシャの風景だったんですね。(写真※2)色とシンプルな形状で場所や時間、季節を現していて、素敵な作品です。日本にもリサ・ライターのコレクションが存在するのですね。
このギリシャの風景シリーズははじめにヨーロッパの美術館やコレクターに多数ホールド(お取り置き)されていてね。お客様の好みの図柄を手に入れられて本当によかったよ。
一番よい作品をお客様に喜んでもらえて、ミッションは大成功ですね!
【ニューヨークのアートシーン】
オークションの盛況ぶりはよくわかりました。そのほか現代アートの中心地での動きを教えてください。
ニューヨークは日本のように1つのことだけがすごく目立って流行するというより重要な流れがいくつかあるという状態なんだ。アートシーンで注目すべきは人種や移民問題に取り組んでいるアーチストが多いということだよ。
アメリカでは人種や移民問題というのは以前からあることでしたよね。
そう。だけど9.11以後によりこの問題がクローズ アップされているということだろう。それでアーチストがこの問題を取り上げていることが多いし、またアフリカン・アメリカンのアーチストが活躍が目立ってきているのも興味深いね。
【黒人アーチストの活躍】
バスキアの後はアメリカだとカラ・ウォーカーやエレン・ギャラガーが出てくるまでに時間を要していますね。
そうだね。まず流れとしては、イギリスやヨーロッパ系のアフリカン・アーチストから注目されてきたんだろうね。1997年のイギリスで開催されたサーチ・コレクションから選ばれた若いイギリスのアーチストの「センセーション」でブリティッシュ・アフリカンのクリス・オフィーリやインカ・ショニバレが展示されたことが大きい。このほかにもマルレーネ・デュマスなどもうお馴染みになってきているね。今ではオークションなどでも既に高くなっている。
そして今度はアメリカのアフリカン・アーチストが台頭してきているのですね。
そう。アメリカでもNYのハーレムにあるスタジオ ミュージアムで去年の11月から今年の3月まで「フリークエンシー」という2005年に活躍した35人のアメリカ在住の若い(25-42歳!)黒人アーチストの展覧会があったんだよ。この中に入っていたアダム・ペンデルトン(写真※9)は今回リキュールのカンパリ社がスポンサーになった「25 Bold Moves」という今最もホットなアーチストを紹介する展覧会にも登場していた。(写真※4)
トーキョーワンダーサイトやncaで展覧会をしたBradley McCallum(写真※7)もこの展覧会に入っていましたね。
彼の奥さんは黒人のアーチストなんだ。ブラッドリー作品の中で自分たちが登場して人種問題に取り組んでいたよ。(写真※8)
アメリカ・アフリカンの活躍には目を見張るものがあります。例えばカヒンディの作品はパワフルで勢いを感じますね。(写真※6)
【インタビューを終えて】
実はこの「25 Bold Moves」に日本人アーチストも2人含まれていました。アジア勢では中国アートが特に元気だといわれていますが、日本の若いアーチストも最近はグローバルに活躍していますし、もっと数多くのアーチストが国内にとどまることなく世界で活躍する日は近いと思います。
タグボートとしても若い有能な日本人アーチストを今後まず皆様に、そして世界に紹介していきたいと思っていますので乞うご期待!
サザビーズ現代美術・NYセール 2006年5月実施
作家名 | 作品名 | 生年 | 技法 | エスティメート | 落札価格 (手数料込) |
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1 | アンディ・ウォーホル | マリリン・モンロー (ピンク) | 1967 | シルクスクリーン プリント | $70,000-$100,000 | US$96,000 |
2 | アンディ・ウォーホル | フラワー | 1964 | オフセット リトグラフ プリント | $6,000-$8,000 | US$15,535 |
3 | ロイ・リキテンステイン | シースケープ(風景より) | 1985 | 木版、シルクスクリーン、リトグラフ | $12,000-$16,000 | US$26,400 |
4 | ダミアン・ハースト | ヴァリウム | 2000 | オフセット リトグラフ プリント | $7,000-$9,000 | US$10,200 |
5 | 村上隆 | ニルヴァーナ | 2001 | 油彩、キャンバス 4枚構成 | $300,000-$500,000 | US$1,136,000 |
6 | 奈良美智 | 無題(女の子) | 1998 | アクリル絵具、鉛筆、紙 | $10,000−$15,000 | US$51,000 |
7 | リサ・ライター | デンジャラス | 2002 | アクリル絵具、キャンバス | $20,000-$30,000 | US$48,000 |
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