小山登美夫's Voice
小山登美夫が語る! 蜷川実花の「色」の魅力
中間発表を受けて
人気投票、盛り上がっているみたいですね。中間発表は意外といえば意外、妥当といえば妥当って感じだね。まだ数日残っているし、最後までどうなるかはわからない。そんな過程を全員が楽しめるのも、いいよね。投票した作品が5位に入れば作品化される。自分も作品を実現する企画に参加できた、ということだから「特別感」がある。
「鮮やかな色」に対する蜷川さんの勘の強さ
ファンの皆さんのメッセージの中で、「鮮やかな色」が好き、という声が多いみたいですね。フィルターを通さないでここまでの鮮やかさを出せるのは蜷川さんの才能、ですね。意識して作るのではなくて、どうやってもこうなってしまうらしいけど、それはやっぱり彼女が持っている強烈な体質によるものなんだと思います。嗅覚や動物的な勘が、人並み外れて突出している。場所や対象の見つけ方、色や光に対する勘が働くんでしょうね。だって、蜷川さんの作品みたいな風景は日本でも、海外でもなかなか実際に見たことがないでしょう? どこから切り取ってくるのかね?凄いよ。蜷川さんは写真を撮るために、いろんな場所に出かけていく。撮りたい写真に自分を導く、その行動力が力強いんですね。
「生きている」エネルギーがあふれている
海外のアートフェアに出したときも、まずみんな、色に驚く。最近の現代美術の写真ってコンセプチュアル寄りだったりするけど、蜷川さんの作品は、ゴージャスな感じがするくらい色が鮮やか。「生きている」エネルギーがあふれていて、そういう写真はなかなかないんですよ。
この『BABY BLUE SKY』は蜷川さんの色が一番きちっと出はじめているかもしれないね。対象との距離感が明確になった一冊なんじゃないかな。花あり、風景あり、子供あり、といわゆる「ニナガワモチーフ」もふんだんに入っている。
でも、僕は「色」よりももっと好きなところがあるんですよ。それは、また次回お話しますね。


