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Pick up! Emerging Artist 新進作家ピックアップ

Vol.13 船井美佐 FUNAI Misa

将来性の高い新進アーティストのピックアップ第13弾は
   voca展2009・2010に推薦された実力派、船井美佐です。
    今回、特別に7点の新作を入荷しました。(2010.12.22)

左・参考画像)VOCA2010展“Hole/桃源郷/境界/絵画/眼底”


STATEMENT

私は、これまでずっと2次元の絵画空間の面白さを追って制作してきました。
絵の中のイメージと現実の境界をテーマに、鑑賞者が絵画の中に入ってたゆたう様な空間の作品を作っています。
絵が産まれる瞬間、紙の上のだたの炭の粉や絵具のシミは別の次元のものへと変化し、私達を別の世界へといざなって行きます。
想像上の世界は眼前に広がり、深層心理と絡み合い、イメージは他者の中で再び発露します。
この魅力的な、絵画とは何なのか。
2次元と3次元、イメージと物質、記憶と現実、内と外、それらの境界を浮遊する、そういう体験そのものが私の作品です。
これまでに、線によるドローイングや、ライブペィンティング、ウォールペィンティング、透明な支持体に描く作品、紙をカットする作品、 鏡の作品、アニメーション、などのシリーズを展開しています。
より効果的に探求すべきところへ迫るために、余分な物をそぎ落とし、様々な素材を使って自由に表現しますが、その作品世界は一貫しています。
私が絵を描く方法は、即興で下書き無しで線描や図を描いてゆきます。
瞬間に空間と響きあい、形態が生まれ、その形態に反応してまた形が産まれて、私の中の個人的な記憶が積み重ねられて絵画となっていきます。 そういったインプロビゼーションの作業の中で浮かび上がってくるイメージは、理論を超えた、これでないといけないという究極に研ぎすまされた形態です。
そのようにして私の中からつむぎ出されるのは、自然の有機的な形態です。動植物や風景や体内、細胞などの、森羅万象が絡まりあい増殖する世界。 生と死、生命の力や記憶、それらへの畏怖の思いから来るもののようです。 それらは多幸感や希望、胎内にいるような浮遊感に包まれています。
また作品の特色として、自らが生まれ育った地域性というものも造形感覚や思考に深く反映されています。
伝統文化の延長線上にありながら見た事の無い新しいインスピレーションを与えるものでありたいと思います。
私がしている事は、古典的な物を近代を経た現代の目で新しく捉え直す作業であると同時に、現代の問題をはらんだ思索でもあるのです。
内なる個人的なもの、夢、絶望、など、本当にリアルな個を追求してゆくと永遠の普遍へと繋がるのではないかと考えます。
作品を通して、自然と人工、生と死、虚と実、ないものとあるものとの間を、夢見るように浮遊してみてください。

2010.12.15 船井美佐

BIOGRAPHY

profile1974  京都市に生まれる
1992  京都市立銅駝美術工芸高等学校日本画コース卒業
1996  京都精華大学美術学部造形学科日本画科卒業
2001  筑波大学大学院修士課程芸術研究科修了
主な個展
2007  「メタモルフォーゼと桃源郷」、Bunkamuraギャラリー+/東京
    「境界―プラトニックディスコ」、應典院/大阪
2009  「Driveー領域の境界を旅する」、京都精華大学ギャラリーshin-bi/京都
2010  「楽園/境界」、ギャラリエアンドウ/東京
主なグループ展
2003  「トーキョーワンダーウォール」、東京都現代美術館/東京
2009  「VOCA 2009現代美術の展望〜新しい平面の作家たち〜」、上野の森美術館/東京
2010  「VOCA 2010現代美術の展望〜新しい平面の作家たち〜」、上野の森美術館/東京
    「IMAGE 触覚と視覚の交差点」、3331ArtsChiyoda/東京
    「間戸/WIND-OW」、MA2gallery