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ルイーズ・ブルジョア特集
アートで自己を治癒する ルイーズ・ブルジョアのカタルシス

六本木ヒルズに佇む巨大蜘蛛「ママン」をご覧になったことありますか?この奇妙なオブジェを制作したのは、ルイーズ・ブルジョア。 今回は今年95歳になるアート界のグランドマザーをご紹介します。ブルジョアの作品は、記憶や体験がテーマになっていますが、その背景には彼女自身に苦悩と葛藤があったからなのです。彼女を制作に向かわせたものは何か。ブルジョアのルーツを探ります!

ルイーズ・ブルジョア(1911年、フランス生まれ)

苦悩と葛藤のアート

父の愛人との同居生活。歪んだ家庭生活の痕跡は、ブルジョアに深い影を落としました。彼女にとってアートは、抑圧された感情を解き放ち、解消するものでした。なぜ彫刻家になったか、という質問に、ブルジョアはこう答えています。

そうしないと切り抜けられなかった。家族が求めるあらゆる感情的な生活から抜け出したいと思ってね。生き延びる為にはそれしかなかった。 (ドキュメンタリー映画【CHERE LOUISE〜親愛なるルイーズ〜/Chere Louise 監督:ブリジット・コルナン、1995年制作】 より引用)

感情の起伏が激しい、神経質でメランコリックな少女のようなブルジョア。 暴君としての父の残像は、この世がいかに男尊女卑であるか、という嘆きの言葉にも あるように、その想いはジェンダー(性差)というコンセプトにもつながっていきます。 彼女の作品は、不安と痛みに満ちた表現である一方、幸せな家族への憧れや、愛情や 希望を示しているのです。

ルイーズ・ブルジョアの作品

スパイダー=母なるアート

六本木ヒルズの巨大蜘蛛「ママン」は、タイトルにもあるように、母への愛情を意識したものです。蜘蛛を母に例えるなんて、エキセントリックなブルジョアらしいと思いませんか?

蜘蛛はとても忍耐強い生き物。蚊を捕まえる為に何時間でも待っている。 (ドキュメンタリー映画【CHERE LOUISE〜親愛なるルイーズ〜/Chere Louise 監督:ブリジット・コルナン、1995年制作】 より引用)

嫌いな蚊(※ブルジョアは蚊が大嫌いだった。エイズなどの病気を想起させるため。)を食べつくしてくれる生物。また、きれい好きで、捕食の際、相手よりも先回りする能力、理性的で強靭な神経をもつ蜘蛛は、父の感情的な爆発に耐える母の姿と重なったのです。
この「ママン」は、大理石で作られた卵を宿していますが、これは子孫繁栄の象徴、命の誕生を賛え、希望溢れる作品です。

"MAMAN"
2002
ブロンズ、ステンレス、大理石
9.27×8.91×10.23(H)M

ルイーズ・ブルジョア、遥かなる95年間の物語

誰でもみんな、語るべき物語をもっているものです。あなたが自分の物語を正直に語れば、 それは必ず人々の興味を引くものになります。なぜなら、それは誰にも創作できるものでは ないのですから。” (1997年横浜美術館にて開催、ルイーズ・ブルジョア展カタログより引用)
ルイーズ・ブルジョア年表

“ベッドの8人”
244,650円
Copyright of the Artist ; Louise Bourgeois

“ アイヌツリー”
346,500円
Copyright of the Artist ; Louise Bourgeois

“隠す”
588,000円
Copyright of the Artist ; Louise Bourgeois

“ ローズ”
392,700円
Copyright of the Artist ; Louise Bourgeois

“アーチ型の人物”
625,800円
Copyright of the Artist ; Louise Bourgeois

“ ばらばら”
462,000円
Copyright of the Artist ; Louise Bourgeois