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今注目の30代女性画家 町田久美
日本画の技術を使い、“ぬめっ”としたポップな世界を描く  今注目の30代女性画家 町田久美のリトグラフを一挙紹介

国際的な活躍が目立ちはじめている「束芋」はじめ、現在、女性アーティストが元気ですが、その次の世代として注目の女性作家といえばこの町田久美ではないでしょうか? 独特のぬめりと淫靡さを持ちあわせた気鋭の新人。日本画の岩絵の具や墨を使い細筆で丹念に描かれたその線が持つ“触感”は、他の作家には決して無いものです。またそれでいて、見ているとどこか気持ちが落ち着いてくるような、不思議な瞑想感を漂わす絵たち。2004年にはMoMA(ニューヨーク近代美術館)キュレーターの目にも止まり、その版画が収蔵されました。また日本人アーティストの有望新人を紹介する展覧会「MOTアニュアル」の2006年版、「No Border - 「日本画」から/「日本画」へ」展(東京都現代美術館)でも取り上げられています。ポップでレトロ感もあり、またハンス・ベルメールや幻想文学が好きな方などにもきっとお楽しみいただけるに違いありません。現在はデイヴィッド・ホックニーや舟越桂の取り扱い画廊として知られる銀座の西村画廊で個展を開催している彼女。今まさに新作展が同ギャラリーで開催中です!(〜7月1日。新作12点が出品中)。混沌と猥雑の宇宙に包まれてみてはいかがですか?

今回ご紹介する町田久美リトグラフの出版元、「Itazu Litho-Grafik(イタヅ・リトグラフィック)」
版画工房・板津悟さんのコメント;

すーっと一気に引かれたように見える流麗な線も、実は一本書くのに長い時間をかけていたり、 また細い線を何回も何回も重ねて描いて完璧な線をつくりだそうとしていたり、「一本の線」にこれほど強さを感じさせる作家さんもいませんね。今までいろん な作家と一緒につくりましたが、またこれまでにいないタイプのアーティストです。今回ご紹介するのはいずれも町田さんが初めて手がけた版画です。一本の線 と、その余白がつくりあげる独特の空間にぜひ浸ってみてください。

関連URL;
西村画廊
http://www.nishimura-gallery.com/
Itazu Litho-Grafik イタヅ・リトグラフィック
http://www.annie.ne.jp/~itazu/


よつあし

こどもの遊具から幼児の手足が出て、ハイハイをしています。町田氏が初めて制作したリトグラフ作品。リトグラフを意識してクレヨンでアルミ版に描画する。ベージュの色版を加えた2色2版。
MoMAのキュレーターの目に留るきっかけとなる作品。2004年収蔵される。

福耳人物の横顔。町田氏の得意とする筆+インクを使いアルミ版に描画する。人物の右側の3/4は全くの白紙とし、すばらしい緊張感を出すのに成功する!
幸せが訪れ、金運にも恵まれそうな福耳。一家に一枚?

深さ オンナノコ

尻尾の長いぬいぐるみが逆さまになり水面に静かに浮いています。グレーの線と黄ベージュのベタ版の2版のみで制作。
水面から出ている部分の白部分は紙の地色。
2004年 MoMAに収蔵される。

千手観音を思わせるオンナノコのお人形さん。アルミ版に筆+インクとクレヨンを併用した黒インク1版のリトグラフ。
顔や指先の表現は町田氏ならではのしなやかさ。紙面の両端まで紐が延びる。
2004年 MoMAに収蔵される。