2006年01月14日

雑誌「pen」(1/14発売)ポップ・アート特集にタグボートが全面協力!

pen 1月14日発売号 500円
1月14日に発売された雑誌「pen」の『ポップ・アート宣言』、ご覧になりましたか? 実はこの企画、タグボートのアート・ディレクター広本伸幸が監修しています。

マーケットではこのところ、アンディ・ウォーホルとロイ・リキテンスタインという二大巨頭の作品が軒並み値上がりをし、タグボートでも両作家のアクセス数が上昇中。なにやら、ポップ・アートの勢いを感じる昨今。ならば、我がタグボートのアート・ディレクター広本伸幸に、監修のエピソードは勿論、ポップ・アートについて直接語ってもらいましょう!


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 - TAGBOATアート・ディレクター広本伸幸インタビュー -

TAGBOATアート・ディレクター
広本 伸幸
-今回「pen」を監修をすることになったきっかけを教えていただけますか。

1998年のロイ・リキテンスタインの「リキテンスタイン 版画の宇宙」展と2000年の「アンディ・ウォーホル」展の展覧会監修を行ったことがきっかけとなって、お話をいただきました。

-監修とは、一体どのようなことをするのですか。

全体のコンセプト作りと作家と作品のセレクションがメインの仕事です。ウォーホルやリキテンスタインについては寄稿しました。

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-今回の「pen」は、どのようなコンセプトなのでしょう。

ポップ・アートという言葉は知っていても、アートそのものに馴染みのない人達のために、基本的な手引きとなるようなものというコンセプトです。キーワードは「ポップ・アートは誰でも買えるアートの始まり」です。

-ポップ・アートのことがわかりやすくまとまっている上、カラフルで楽しい内容ですね。コンセプト通りにできていると思います。
ところで「誰にも買えるアートの始まり」とはいえ、ウォーホルとリキテンスタイン両巨頭の作品、高いですよね。

そうですね。彼らの作品はマーケット的にも今だに需要が高く、現在も値上がり傾向にありますね。現在1点につき、ウォーホルの版画で200万円前後、キャンバス作品だと1億円以上はします。リキテンスタインの「In the Car」は昨年の11月のクリスティーズのオークションで1、626万ドル(約19億円)で落札されましたし。

-そんなに高いだなんて、もう手が届かないですね。

ただ、ウォーホルのはじめの意図は「誰でも買えるアートを供給しよう」というものだったんです。大量に、しかも安く作る事ができるから、という理由でシルクスクリーンに注目し、版画の場合1作品につきエディション250という当時としては大量の部数を世に出しました。しかも、同じモチーフを色違いで10パターン制作した。そうすると買う側はセットで欲しくなるわけで、コレクションの楽しみもでてきますよね。選ぶという楽しみもありますし。徹底的に顧客の側にたったマーケティング戦略だったと思いますよ。

-大量の作品を制作といいますと、ウォーホルは一体どのくらい作品を作ったのでしょうか。

ウォーホルは生涯に版画だけで7万点以上制作しました。
ということは、1点平均150万円としても、版画だけで世界中で回っている彼の作品は1、000億円ということになります。キャンバス作品だと、点数は版画の約10分の1ですが値段は100倍はするので、それらを併せると現代のアート・マーケットに1兆円超という有形の資産をもたらしたことになります。

-では、彼がマーケットではなく我々に残した功績はどういったところにあるのでしょう。

誰でも楽しめて、かつ買える値段の作品を沢山作った、ということでしょうか。
ポップ・アートというと、皆さん「わかる」「きれい」「楽しい」といった要素を連想されるでしょう。まさしくその通りだと思います。人々にアートを買う習慣を定着させた功績が大きい。

-ポップ・アートというと60年代というイメージが強いのですが、「pen」では現代の作家たちもポップ・アーティストとして紹介してますね。彼らの作品もポップ・アートなのでしょうか?

そうです。ウォーホルとリキテンスタインが活躍した年代であったこともあって、ポップ・アートというと皆さん、どうしても60年代特有の動きと思うようです。でも、音楽のポップスと同じように、先ほど述べたポップ・アートの「わかる」「きれい」「楽しい」といった要素は彼ら以降いつの時代にも存在しているのです。タグボートでもすでに御紹介しましたジェフ・クーンズダミアン・ハーストジュリアン・オピーアイオナ・ロジール・ブラウンヴィック・ムニーズといった作家の作品も、シンプルでわかりやすい。だから、楽しめますよね。彼らの作品もポップ・アートといっていいんじゃないかな。
でも、自分の考えやアイディアを観ただけでわかるように端的に表現することは、実はすごく難しいことなんです。

「pen」では他に、自身の監督作品“RIZE”が人気のディビッド・ラシャペルや先日の鳥取県立博物館での展覧会に出品をしたマリナ・カポスを次代のポップ・アーティストとして特に大きく取り上げました。彼らの作品はポップな上、現代的で新しい感じがします。是非読んで楽しんでください。
タグボートでは今後「pen」で特集したような若手のポップ・アーティストの作品も御紹介していく予定です。ポップ・アートの視点も理解した上で、今ならまだ手が届く?!新しい作家の作品を楽しんでいただければ、嬉しく思います。

*2006年1月14日 「pen」発売日にタグボート オフィスにて

◎すぐ買える! TAGBOATのポップ・アート特集 はこちらから
http://www.tagboat.com/contents/popart/20051226.htm

アンディ・ウォーホル
「キャンベルスープ I (II.48:ベジタブル)」


ダミアン・ハースト
「Valium」


ジェフ・クーンズ
「パピー」


マリナ・カポス
「Ronni 059」©Marina Kappos


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投稿者 TAGBOAT : 2006年01月14日 12:00