アートのある部屋
自分が聴いてきた音楽はアートと密接につながっていた。 ~アイオナ・ロジール・ブラウン「無題Ⅰ(女)」

文/安田洋平
--アートに興味を持つきっかけは何でしたか?
好きだった音楽とのつながりが大きいですね。アンディー・ウォーホルはヴェルベット・アンダーグラウンド・アンド・ニコのバナナのジャケットや、ローリング・ストーンズのアルバム「スティッキー・フィンガーズ」から。ウォーホルはストーンズのライブ盤ジャケットなども手がけていますね。バスキアの映画を見ても懐かしいと思うのは、そこで流れる音楽がいずれも同時代で聴いたものということです。他にもニュー・オーダーのプロモーションビデオを監督したロバート・ロンゴやヒップホップの音楽と関係が深かったキース・へリング。もともとアートに詳しいというわけではなかったけれど、その頃は音楽とアートが一緒にあったという感じでした。
--絵を買いたいという気持ちは以前からございましたか。
ポスターは好きでときどき買っていたのですが、いつかは本物が欲しいという思いがありましたね。ただ値段的にとてもじゃないけど買えないだろうという先入観がありました。だが、たまたま日経のメールマガジンで紹介されていたことでタグボートを知り、見てみたら「買えなくはない」と感じた。ウォーホルやバスキアは高くて手が出ないけど、自分がそれまで知らなかったアーティストも沢山載っていて、自分がいいと思う人で買えるものもたくさんあることを知りました。
--アイオナ・ロジール・ブラウンを購入された理由は。
実はちょうどその頃、浮世絵にもちょっと興味があったんです。ヨーロッパの絵画の古いものなどにはあまり何とも感じないけれど、浮世絵、とりわけ江戸後期から明治初期あたりのものはかなりひねりが効いていてキッチュだし、発想としてポップアートに通じるものがある。
そんなときに出会ったのが、アイオナ・ロジール・ブラウンの「無題Ⅰ(女)」だったのです。ヒップホップと浮世絵とポップアートとが一緒になったような、自分の好きなものがミックスされた作品で、これは「自分のために提案してくれているのでは」と思い込んだほど。とは言え、本物を買うのは初めてだったので結構悩みました。2ヶ月くらい、ずっと。しかしあるとき、同時に入荷したアイオナの「無題Ⅱ(男)」が先にソールド・アウトになったのを見て、今買わないとなくなってしまうんじゃないかと思い、気が付いたら購入手続きに進んでいました(笑)。
今はリビングに飾って毎日眺めていますが、やっぱり良い。何より友人が来たときに、これを元にいろいろと話せるのがいいですね。江戸の女性なのに魅せブラのようなファッションをしているところが面白いとか、ドレッドヘアだけど、これでヘッドフォンしてくれていたら最高だ、とか。
--アイオナが日本に来たときにお会いになられたんですよね。
ええ。タグボートにいらしていたときに招待いただいて、アーティスト本人ともお話しました。歌舞伎など日本の古い文化をよく勉強しているし、またアフリカ系アメリカ人の彼女はヒップホップカルチャーに対しても誇りを持っていて、非常にユニークなバランス感を持った人だなと感じました。
--今、その他に気になっている作家はいますか。
やはり1点買うともう1点欲しくなりますね。絵も本物だと存在感があるからでしょう。今、リビングに横長の絵を掛けたいと思っているのですが、気になっているのはジュリアン・オピーの「美女が裸になっていく過程の5段階」。それからいつかはバスキアも欲しい。バスキアの作品でチャーリー・パーカーの曲名をただひたすら書き綴った品があって大のお気に入りなのですが、これのリトグラフなぞが入荷した日には、さすがに高くても我慢できるかどうか、自信がないです(笑)。
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学生時代に買ったウォーホルのポスター |
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ウォーホルやバスキアの貴重な画集 |
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ウォーホルがジャケットデザインした ローリング・ストーンズのライブ・アルバム |
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ウォーホルのカードが並ぶ、かわいいこども部屋 |
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ご家族でアイオナと一緒に (@Gallery TAGBOATにて) |
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2006年07月24日 10:29