ヤングアーティストジャパン YOUNG ARTISTS JAPAN Vol.5 | タグボート主催新進アーティストの登竜門イベント

YOUNG ARTISTS JAPAN 過去の出展作家の声

今年、5回目を迎えるYAJ。過去の出展作家の中には、YAJをきっかけに、ギャラリーでの展覧会や作品の取扱いが決まった作家も少なくありません。過去にYAJに出展した作家たちの声をご紹介していきます。

大西達朗

大西達朗
こんにちは、大西達朗です。
私は主に好きなモノや影響を受けたモノをモチーフに、描写しながら色彩を七色(虹色)に変化させた作品、「七色シリーズ」を制作しています。
使用画材は油性色鉛筆を中心に、様々な技法を用いて制作しています。

私は2年前のYoung Artist Japan vol.3に出展しました。当時まだ地方の学生だった私には繰り返し上京してのコンペ出品やギャラリー巡りは簡単ではありませんでした。また、作家を志すにしても、正直どのように活動すればそれに繋がるのかということもはっきりしていませんでした。そんな中での出品でしたが、来場者の方やギャラリー関係者の方へのプレゼンテーションや作品の売買、たくさんの同世代の作家さんとの出会いなどはとても大きな経験になりました。主権者の方の「わからないことはどんどん聞いてほしい。」という声掛けに安心したのも印象に残っています。

今はそのとき頂いた賞がきっかけになりギャラリーアートデータバンクさんの方で精力的に活動させていただいています。個展や海外アートフェアへの出品、雑誌で紹介していただいたりと作品を見たり買っていただく機会もだんだんと多くなってきてくれています。それだけプレッシャーも大きくなっていく気がしていますが、今でも時々YAJの会場の雰囲気などを思い出して「大丈夫だぞ!」と自分に言い聞かせたりしています。これからもYAJで得た経験を糧にしてがんばっていきます!
 
line
徳重秀樹

徳重秀樹
人は生まれ落ちたときからそれぞれにクルマが割り与えられていると考えます。スポーツカーの人、ベンツの人、ショベルカーの人…。いろんなクルマがあり、それぞれに得意と不得意がある。F1カーはサーキットでは速いけど、悪路では4WDの方が速い。大型トラックはたくさん荷を運べるけど、込み入った路地では軽トラの方が有利。

アートのおもしろいところは、レースが一つではないところです。ルールを自分で作れる。特性を生かせるコースがなければ勝負できるものに作り変えればいい。消防車なら放水レースにすればいいし、ポンコツなら走らないレースだっていい。だからおもしろい。

ぼくのスタートは遅いものでした。去年の今頃はまだ一度も発表したことがなく、フォークリフトの職場と自宅との往復の日々。もうすぐ37になろうとしていました。そこに在るだけで美しい本質的なものを残したい。その一心で、発表のあてもなく仕事を終えるとひとり制作を続けていました。たまたまYAJ vol.4の募集を知り、人間関係の不得意なぼくは初めて一歩を踏み出すことができました。大げさにいえば遺言を残すような覚悟でした。開催された3日間で、多くの共感してくれる人たちと初めて出会い、一つの展示をきっかけとしてそれまで自分の中にしかなかったビジョンが、波紋のように外の世界へと拡がりました。去年のYAJでの3日間が大きな転機になりました。不器用でも、もがき生み出したその人だけしかできない表現が見たいです。
 
line
新藤杏子

新藤杏子 個展 “Beautiful Life”

2012年5月19日[土]−6月9日[土]
Gallery YUKI-SIS

このイベントを通じて私にとって、2つの収穫がありました。まず1つめは、現在所属させて頂いているギャラリー「GALLERY YUKI-SIS」のオーナーの方と直接会ってお話しすることが出来たことです。前々からコンタクトとってはいたのですが、作品を目の前にしながら区切られた空間で、自分のコンセプトを伝えることが出来るということはかなり重要でした。その事が、現在の活動の状況につながることが出来た大きな要因でもあるので、そういったキッカケを与えてくれたイベントでした。

もう1つは大きなサイズでの展示をずっとやりたいと思っていたことが出来たことです。なかなかやりたいサイズでの展示場所が無かったのですが、天井高の高いホールのブースだったことで可能になりました。(お隣のブースにはかなりご迷惑をおかけしたと思います。)それだけ力を入れたかった作品でしたので、昨年のYOUNG ARTIST JAPAN VOL.4では開催日が3日間と、ブース展示を行うイベントの中ではかなりゆったりとした日程だったので、長い間作品を色々な方の目に触れてもらえる事が出来ました。

YOUNG ARTIST JAPANは、本当に様々なチャンスやキッカケが転がっている所だと思います。ただ発表の場ということではなく、自分の表現を試すことが出来る場所、次の環境を作ることが出来る場所に本人次第で作りかえることが可能な場所ではないではないかと思います。
 
line
井澤由花子

井澤由花子 個展 - creation of your world -

2012年7月6日[金]−7月21日[土]
ギャラリー椿GT2

こんにちは、井澤由花子です
私は主に自身の経験をもとにして創作した風景や人物を水彩画で表現しています。
最近は妊娠、出産時に描いたドローイングを元にして、胎内の水を感じさせる風景を水彩画で制作した、「creation of the world」シリーズを展開中です。 100号を超えるパネルに水彩紙をはり、重ね塗りのしない鮮やかな色彩で描いてます 。

私は2年前のYoung Artist Japan vol.3に出展しました。
そこではいくつかの作品が売れ、多くの方が作品を見て考えを話してくださいました。
ある作品は、表面がはがれた部分があり、それを指摘されたのですが、その方はその作品を買ってくださいました。 作品には人を惹き付けるなにかがあり、それによって作品が完成するのかもしれない、と思いました。 また、このときに審査員をしていたギャラリーのオーナーさんに企画していただき、7月に個展を開催することができました 。

子供を産んだ今も、日々作品をつくり、またいろんな方に見て頂くのを楽しみにすることができるのは、そういった発表の場を経験したからかもしれません。
これからもこのような場で得た出会いを大切にしながら活動を続けていきたいと思います 。