TAGBOAT Next Generations Artist's Voice アーティストの声

この上ない修行の場として

Young Artists Japan 2009出展  渡部剛

渡部剛

1.TNGSへの登録動機


実績のない作家にとって、現物ではないですが、常に多くの人たちに向けて作品を展示・販売できることは魅力的でした。


2.普段の創作活動の中で大事にしていること、目指していること


自分を「普通」で「無知」で「俗っぽい」、「アート」とは縁遠い「そこらへんの兄ちゃん」という立脚点に置いて製作をすることです。眼前にあるものを「アート」と認識しなかった個的な時代が誰しもあります。それを「アート」と呼ぶと知った時から、「アート」に関する「愛憎」「信仰」「偏見」が生まれるのでしょうが、僕はその分水嶺以前の、人の感情や記憶をまさぐり呼び覚ますような作品をつくりたいと思っています。


3.創作活動の中でのTNGSの位置づけ


心血を注いだ作品に価格をつけることは、己の了見を試されることに等しく、作家を社会的な存在として位置付ける為の、この上ない修行の場として機能していると思います。
販売成立したときは、「また次を作っても良いよ」という、形を伴ったメッセージを頂いた気分がしてホッとしました。


4.TNGSのメリット


「展示・販売の機会が多い(打席の多さ)」、「作品の価格を自分でつけるところ(実戦練習)」、「企画が多くモチベーションを維持しやすい(適度な試合日程)」


5.今後のアーティスト活動に対する思い、抱負、その中でTNGSに期待することなど


社会に対して単に「従順」でも「反抗」でもなく、「交渉」するための可能性がアートにはあると思っています。そのスキルを高めていきたいです。「モノ」の売り買いに終始せず、その「モノ」がまとう「物語」の提示もひっくるめてできたら、と思います。