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大平由香理 インタビュー

自然環境が育む情熱のアート

 燃え上がるような色彩、ごつごつとした質感、画面から溢れんばかりの力強い存在感を放つ大平由香理の作品。今回のインタビューではその制作のルーツに迫る。

 

 大平は物心ついた頃から絵を描くことが好きで、日常的に絵を描いていた子どもだった。その後、岐阜県の美術科のある高校(大巻伸嗣、村瀬恭子らが卒業生)に通うようになり、朝夕のデッサンや学内コンクールが日常の環境の中で絵を描くことを続けてきた。

 大学進学を機に、四方を山に囲まれた自然豊かな地に移り住んだ大平は、迫り来る様な山々の圧倒的な存在感に触発される。「山は母胎であり、命の源泉である」という山伏の言葉を聴いた瞬間、「山は色々なものを生み出す始まりの場所なのだ」と悟ったという。

その後、大地からわき上がってくる強力なエネルギーに後押しされ、山々を描くようになる。大平はその実感を「質感」で表現しようと試みる。漆喰や砂、自ら岩を砕いてつくった顔料等、日本画というスタイルにとらわれることなく様々な素材を用い、それらを画面に刻みこんでいく。顔料を盛り上げ、削り、色を重ね、また盛り上げる。何度か工程を繰り返し、複雑な表情をつくっていく。大平はこの工程を「絵具で地層をつくっていくような感覚」だと語る。大学時代に過ごした環境が今でも大平の制作活動の原動力となっている。

 

 大学院を修了し、富士山や南アルプスに囲まれながら山梨県で制作活動を続けた後、現在は大分県に移りすみ同地で制作活動を続けている。地熱の恩恵を十二分にうけた自然環境に影響を受けながら、絵を描く日々だそうだ。

 大画面に立ち向かう若き作家は、まさに山のごとく逞しき情熱で更なる大作に挑みたいと語る。作品を見た人がハッピーな気持ちになって、元気が出るような作品をこれからも制作していきたい、と。初めて作品を目にした人からも「すごいね」と言われる作家になるのが将来の夢である。

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