包まれた木立、スイス・リーヘン、バイエラー財団美術館とベロウアー公園、1998-99
クリストの直筆サイン入りのプリントです。
1999年に実現した、『包まれた木立、スイス・リーヘン、バイエラー財団美術館とベロウアー公園、1998-99』の準備段階に、クリストが描いたドローイングをオフセット・リトグラフ技法で再現したプリントです。
バーゼル郊外にあるバイエラー財団美術館と隣接する公園のなかの立木、178本を日本の寒冷紗のような生地で包み込んだプロジェクトです。クリストとジャンヌ=クロードは、1968年にパリ・シャンゼリゼ大通りの木立を包むプロジェクトを提案しましたが、許可を取ることができませんでした。「その時のアイデアが、約30年後に、場所を移して実現したと」、当時二人は語っていました。プロジェクトが実現した時、スイスは大寒波に襲われ、大雪に見舞われた日もありました。にもかかわらず、早朝から夜遅くまで、プロジェクトを訪れる人並みが途絶えることはありませんでした。
このプリントは厚手の水彩・版画用紙に刷られ、クリストの直筆サインが鉛筆で入っています。ドイツで出されたオープン・エディションのものですが、直筆サイン入りのものは稀少です。