包まれたベスパ
クリストのサイン・ナンバー入りのオリジナル版画です。
50年以上にわたって大規模な環境芸術を手がけてきているクリストですが、その出発点は、身近なオブジェを布やビニールと紐やロープを使って包み込んだ作品でした。
50年代末から60年代初頭にかけて、クリストは乳母車から自動車まで、様々な乗り物も包み、作品としました。その中の一つ、『包まれたヴェスパ』(1963-64)をモチーフに、2008年に制作されたコラージュ付きのプリントです。
画面上の“包まれている”部分には、茶色の梱包用紙が立体的に張られ、強い存在感を主張する作品に仕上がっています。
ドローイング、コラージュ作品とともに、当作品のようなサイン・ナンバー入りのオリジナル版画は、プロジェクトを実現させるための大切な資金源となっています。