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包まれたベスパ

クリストのサイン・ナンバー入りのオリジナル版画です。
50年以上にわたって大規模な環境芸術を手がけてきているクリストですが、その出発点は、身近なオブジェを布やビニールと紐やロープを使って包み込んだ作品でした。
50年代末から60年代初頭にかけて、クリストは乳母車から自動車まで、様々な乗り物も包み、作品としました。その中の一つ、『包まれたヴェスパ』(1963-64)をモチーフに、2008年に制作されたコラージュ付きのプリントです。
画面上の“包まれている”部分には、茶色の梱包用紙が立体的に張られ、強い存在感を主張する作品に仕上がっています。
ドローイング、コラージュ作品とともに、当作品のようなサイン・ナンバー入りのオリジナル版画は、プロジェクトを実現させるための大切な資金源となっています。

Wrapped Vespa (Project), 1963-64

Wrapped Vespa (Project), 1963-64

Christo

作品本体価格Sellng Price(Artwork)
¥ 700,000
箱代/額装費Framing Price
¥ 24,000
消費税Tax
¥ 72,400
合計金額(税込)Total(include tax)
¥ 796,400

More Details

ミックスド・メディア(茶紙のコラージュとピグメント・プリント)、ラグペーパー(水彩版画用紙)

mixedmedia(collage,pigment print),water painting, print paper

サインSignature
あり Yes
EDITION
ED -/200ED -/200
制作年Year of Creation
2008年
サイズSize
30.7x 30.7 cm
作品の状態Condition
良好good
額仕様Frame Specification
アクリルボックスAcrylicbox
額寸Frame Size
x x cm
納品期間Shipping Time
約4週間5~6weeks
特記事項Notices
作品IDItem ID
29032

Profile

1935年、ブルガリア、ガブロヴォ生まれ

ブルガリア生まれのアメリカ人アーティスト、クリストを20世紀後半以降の美術家の中で最も広大な創作活動を続けている一人と呼ぶことに異議を唱える人はいないだろう。
クリストは公私とものパートナーであったジャンヌ=クロード(1935-2009)と共同で作り上げてきた作品は、たとえばオーストラリアの海岸線を10万平方メートルの布で覆い隠したり、茨城とカリフォルニアに、巨大な傘(高さ6メートル・直径8.66メートル)を合計3100本建てたり、パリ・セーヌ川にかかるポンヌフ橋やベルリンのドイツ帝国議事堂を布とロープで包み込みこんだり、ニューヨークのセントラルパークにサフラン色の布をたれ下げたゲート(門)を7503基設置するなど、アートの常識を越え、景観そのものを変貌させるものだ。
1935年にブルガリアで生まれたくりすとは、ソフィアの美術学校在学中に共産主義国、ブルガリアを逃れ、プラハ、ウィーン、ジュネーブを経て、1958年パリに亡命する。
ジュネーブ時代に手がけた缶をキャンバスで包んだ作品を皮切りに、雑誌、家具、自動車などを包んだり、中身がミステリアスな梱包物といった作品を手がけるようになり、平行して使い古されたドラム缶を積み上げて構成する作品も始めた。
60年代初頭には、パリに出た後に程なく出会ったジャンヌ=クロードとともに、屋外空間での創作活動を開始する。
1961年夏につくられたケルンの埠頭での『埠頭のパッケージ』と『積まれたドラム缶』と翌年、パリでゲリラ的につくられた『ドラム缶の壁、鉄のカーテン』以降、アメリカ、ヨーロッパ諸国、そして日本を舞台にしたプロジェクトを実現してきた。
二人のプロジェクトの最大の特徴は、全てが2週間程度の短期間だけ、公共の空間で実現されることだ。
その僅か数週間だけ存在する作品のために、長いものでは25年以上の歳月を公的機関や地権者からの許可獲得に費やしてきている。
また、数十億円にも及ぶこともある制作費は、寄付や補助金などに頼ることなく、全て自らの手で捻出することも二人が頑なに守ってきているポリシーだ。
その資金源は、クリストが制作するドローイング作品、オブジェ、版画作品などだ。
※2009年秋に急逝したジャンヌ=クロードの亡き後も、クリストはロッキー山脈を流れる川の68キロメートルの区間に、総延長9.5キロメートルにも及ぶ布を水平に張ってゆく『オーバー・ザ・リバー、コロラド州アーカンサス川のプロジェクト』と、砂漠に41万個のドラム缶を積み上げて巨大構造物をつくる『マスタバ、アラブ長国連邦のプロジェクト』の準備活動を精力的に続けている。

(※書籍や絵葉書などの出版物やオープンエディションのオフセットリトグラフから、クリストが直接の利益を得ることはありません。)

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