油絵のためのスケッチがたくさんコラージュされた小品
2001年、現代美術製作所主催の「Best12」展に出品された小品の作品です。昨年2007年は水戸芸術館「夏への扉 マイクロポップの時代」に選出され、その他に小山登美夫ギャラリーとニューヨークの Nicole Klagsbrunギャラリーで個展があり、ここでの新作も良い評判を得ていた様子でした。小山登美夫ギャラリーで取り扱われるようになったのとほぼ同時、1996年から海外のギャラリーでも個展が行われるようになった杉戸洋は、今、日本のペインターの内でも抜きん出た実力の持ち主と言えるでしょう。現代美術製作所では1998年に個展を行ったことがありますが、その縁がきっかけで、2001年の同アートセンター 5周年を記念して開かれた、12のアーティストによる選りすぐりの小品を展示したアートフェア「Best12」に出品したのでした。ボールペン、色鉛筆などで描いた、油絵のためのスケッチと思しき絵柄が、切り抜きの形でたくさん画用紙上にコラージュされている作品です。よく見ていくと、舞台、草原、木……お馴染みのモチーフがいくつも発見できますよ!? 小さな宝石がいろいろと詰まった宝石箱のような作品。