2021年夏、九州の国立公園を巡る21日間の旅をしました。
思うがままに、ただひたすらにまだ見ぬ風景を探していく毎日。
四角く切り取られた写真の中のいくつかの景色は、アトリエの中で私の記憶を呼び起こし、旅した場所へと再訪させてくれます。それは旅の中で出会った風景、写真という媒体となった風景、私自身に気憶されている風景。この三者の間を行き来することであり、キャンバスに浮かび上がってきた風景は、もう特定の場所を示すことが出来ない。「どこでもないどこか」であり、浮かび上がるこの風景こそが絵画となる。
これは、「浮かび上がる風景を探す旅」の記録です。