「FLUID BABY」シリーズは物理的な絵画の要件(物体的にそれを絵画と呼べるかどうか)の狭間で実験を行っています。ファッションアイテムやミュージアムグッズの流通に応答するような形で支持体の素材を綿や
ビニールに変更して不定形にする作品や、エルゴンとパレルゴンの関係性にアプローチを行うもの等。本作は物理的に「クッション」でありながら「版画」や「絵画」でもあるという、重ね合わせの存在を生み出そうとしたものです。ひとつひとつを手で縫い上げ、手刷りでイメージを起こしているため、個体によってわずかにパターンが違います。それぞれ1から111までのナンバーをサインと共に小さく記しました。合計111個で成立させたものでありながらも、ひとつの作品が分散して存在するという状況を引き起こす作品になります。