大谷太郎
Otani Taro

20歳でドイツに渡り、国立アカデミーでの絵の修業を経てベルリンで創作を続けながら、国内外で絵を販売してきた非常にエネルギッシュな大谷太郎。
「絵は見て楽しむもの」というシンプルな絵画観には、爽やかなまでに無国籍な魅力があります。それでいて四季を意識した絵を描き続けているといい、tagboatでは春夏秋冬の風情に通じる彼の絵は特に人気を集めています。
塗りののびやかさ、点描画に近い筆の置き、折れそうに細い線の密集。油絵具によって具象も抽象も自由にミックスされた大谷太郎氏の絵画世界は、おとぎ話のグラフィカルなワンシーンのようです。ふんだんな色づかいは暖色と寒色の均衡などにとらわれず、モザイク配置で躍り上がるような色とその印象のぶつかり合いが脳内を揺さぶって、日常生活から遊離する楽園感覚を味わわせます。
tagboatでも一定した人気を保ち、売れ続けている大谷太郎。彼の21年間のドイツ生活で身に着けた表現力が人々を魅了し、今後もその勢いはとまりそうにありません。
急な値上がりを狙うことのない着実な価格の上昇も、大谷太郎の将来にわたる作家人生の中で確実なキャリアアップとなってきていると思われます。
よい作品を長く持つことによって得られる作品の価値は、堅実に、そして心豊かに我々を満たしてくれるに違いないはずです。