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益田由二

Yuni Masuda

益田由二

小さい頃は田園地帯で育ち、いつも田畑や林で走り回っていたという。絵を描くことも好きで、祖母に取っておいてもらったチラシの裏や包み紙など、どんなものにでも落書きをしていたらしい。描いていたのは模様や架空の街の地図、迷路や水道管。その題材は現在の益田由二の作品に通じている。

ペン画による繊細な描線で敷き詰めるのは、切手、燐寸箱、加留多、図鑑、道具など身の回りにあるモチーフだ。ガラスペンによる下絵をデジタル処理を加えて再合成し、版画用紙に出力する。手書きの線のブレや紙の滲み、マットな発色が生き生きとした表情を見せ、一点一画をおろそかにせず描き込まれたからくりは今にも動き出しそうである。

2013年から描き続けている「甲虫ノ世界」シリーズは、日本の甲虫を題材にした架空の切手図案だ。日本で生まれ育った原風景がそこには垣間見え、先人たちが作り上げて来た日本の価値観、美意識を引き継いでいる。
海外での人気も期待され、今後の活躍にも目が離せない作家だ。

東京造形大学造形学部卒業。
卒業後は印刷会社デザイン室、写真ラボに勤務しながら街をテーマにした写真展等に参加。
2010年頃から絵を描き始め、ユニット名でアートイベント等に出展。
2011年「Design・Festa vol.33」メイングラフィック・アーティスト に選出され、チケット・パンフレットデザインを担当。
以後、益田由二の名義で画家・イラストレーターとして活動を開始。
2015年台湾にて初個展を開催し、その他グループ展、アートイベントなど積極的に参加している。