鈴木ひょっとこ
Suzuki Hyottoko
武蔵野美術大学在学時、絵画にストーリーや時間軸を持たせたいという考えでアニメーション専攻に転科。動画表現を探求する中で、時間軸におけるストーリーや時間変化の表現と、絵画としての綿密な描写表現を両立している日本の絵巻や浮世絵に多大な影響を受ける。
さらに、その興味は日本古来の芸能・祭りにも広がり、面と舞を中心とする祭り「神楽」が盛んな宮崎県に3年間移住してフィールドワークに打ち込むほどであった。舞を舞うことで面に生命が宿ったように思える感覚が、静止した絵が動きを持つアニメーションの表現に重なったのだという。そんな彼女の作品は、観る者を決して飽きさせない作品力を持ち、販売と同時に即売り来れてしまうほどの注目度の高さである。
卒業後は、約10年間映像制作・デザイン職を行う傍ら、兼業作家として作風の試行錯誤をしながら作品制作を行い、2011年「鈴木ひょっとこ」名義にて初個展を開催。以降、ギャラリーでの絵画の展示販売、出版物などのイラスト受注、百貨店でのオリジナル和雑貨の販売、手描きちょうちん制作のワークショップ講師などを行いつつ、2017年頃より画家・イラストレーターとして独立。現在は東京都内に拠点を戻し、活動を続けている。
これまでには、国立文楽劇場特別公演"「天の岩戸開き」の芸能"ポスター原画制作、韓国ソウルでのグループ展「2018 ASYAAF&Hidden Artist」出品、illustration(玄光社刊)誌内コンペティション "The Choice"第210回 (宇野亞喜良先生審査員)・第215回 (小田島等先生審査員) 入選、うめだ阪急美術画廊での三人展"ART IT NOW"、落語家林家彦いち氏の書籍「瞠目笑」(パイ・インターナショナル刊)装画・挿絵制作、KOGEI ART FAIR 2019 での展示など活動は多岐にわたり、今後も右肩上がりの活躍が期待できる