グランプリ受賞 飯島秀彦

準グランプリ受賞 海岸和輝

Independent Tokyo 2022に出展して
「もう絵を描くことはないのかな」と半ば諦めながら、SNSで友人の活躍を見るたびに、酔っ払って「本当は絵を描きたいんだよねえ」と言うだけで描かないまま35歳になっていました。
細々と壁画やデザインの仕事をしていたので、なんとなくクリエイティブな人間のふりをして、少年ジャンプが発売される月曜日を待っているだけの中年になろうとしている男、それが私です。
そんな中、2020年に新型コロナの流行で時間ができたので、1日1枚ドローイングの目標を立ててなんとか絵を描き出すことが出来ました。
ある程度ドローイングをしたところで年末に開催されたIndependent Tokyo 2020に出展しました。
しかしそんなすぐに上手くいくはずもなく、怪しい営業メールが来るぐらいで次に繋がる話もないまま日常が続いていきました。
あっという間に1年半経ち、このままじゃまた何もしない人間になってしまうと思いIndependent Tokyo 2022に申し込みました。
前回の反省を踏まえて作品のクオリティ、ブース内での見せ方、照明、配布物などを練り挑みました。
その結果素晴らしい賞、展示のお話もたくさん頂くことができ、今は毎日絵を描くことができて幸せを感じながらスケジュールに追われてドキドキしています。
Independent Tokyoの良い所は、年齢制限のないことと、自分一人では到底集めることのできない人数に観てもらえることだと思います。
たくさんの審査員、コレクターの方々、また多様な出展アーティストとの出会いがあり、とても貴重な機会に感謝しています。
Independent Tokyo 2022に出展して
参加してみて、右も左もよく分からない状態での参加でしたが、色々な刺激をもらえた場所で楽しかったてす。
今まで、自分自身で展示をするという経験が少なかったので、作家それぞれの世界観を限られたブースの中で、作品の数、配置などをどう工夫して展示して表現しているのか、勉強になりました。
二日間ということもあり、作家さんがほぼ在廊しているのも良く、他の作家さんに作品のことを直接聞いたりもしました。
学生の身で制作ばかりしていましたが、今回参加して外部に発表して、多くの人に見てもらうことも重要なんだと改めて気づいたような気がします。
主観的に良いと思っていたものがそうでもなかったり、逆にダメだと思っていたものが良かったり、それまで制作が多く人に見せる経験をしてこなかった自分にはとても新鮮な経験でした。
また、地元が地方ということもあり、都心の空気感、感性は地方とはまた違った印象を良い意味でも悪い意味でも感じとることができました。
沢山の人に見ていただけて、沢山の作家さんの中で結果的にグランプリという結果を頂いたのは驚いたことではありますが、経験の浅い自分にとってはこれからの自信になりました。