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尾花賢一

KENICHI Obana

尾花賢一

覆面を被った正体不明の男たち。
決して主人公にはなれない彼らが、淡々と過ごす日常で感じるささやかな幸せや充足感を、コミカル且つ、哀愁を漂わせながら表現する。

覆面越しに彼らの表情を見る事はできないものの、ポージングから滲み出る人間らしさには、思わず「わかる!」と納得させられてしまうような説得力や、今にも動き出しそうな暖かさ、前から知り合いだったような親近感がある。
また、モチーフとモチーフの間に生まれる空気感には、なんとも言えない絶妙さがあり、鑑賞者は気づけば尾花の世界観にどっぷりはまってしまっているのだ。

個展の開催やグループ展に多数参加するなど精力的に活動しながら、TAGBOAT主催のアートフェア「Young Artist Japan vol.5」や「TDW ART FAIR」にて、2012年から2年連続で審査員特別賞を受賞。
他にも、2014年「LUMINE meets ART AWARD 2014」にて準グランプリを、2015年には「Tokyo Midtown Award 2015」にて優秀賞を受賞するなど、近年高い評価を獲得し続けている。
まさに今後の活躍が期待されていると同時に、それに応じてより価値を高める可能性を持った作家だ。

共感を呼ぶリアリティーと、ワクワクさせるような物語性を持って、これからも覆面男たちは、更に多くの人を魅了するだろう。
作品鑑賞を楽しみながら作品の価値熟成にも期待ができる、まさにコレクションの醍醐味を味わえる一品と言えるかもしれない。