古橋香
Kaori Furuhashi
1982年東京都生まれ。
茨城県在住。
2007年筑波大学大学院修士課程芸術研究科修了。
古橋香は絵の具の大胆なストロークや余白、滲みを活かし、さまざまな色や形が組み合わさる空間の造形的な側面を描き出そうとしている。
ときには身近な風景がモチーフとなり、ときには地形や地層、鉱物の写真にきっかけを得る。色はそのときに取り巻く環境に影響を受け、初夏は黄緑が多くなり彩度が上がることもある。絵の中の世界に外の空気を取り込み、絵の外と中を行ったり来たり繰り返して一つの景色を膨らませていくのだ。
そこには昨今の芸術にはびこる小難しさから離れた、言葉の外にある感覚の世界が広がっている。心地よいゆるさとともに、その空間に身を委ねてみてほしい。
2019年にはFACE展損保ジャパン日本興亜美術賞優秀賞を受賞。その他展覧会や個展など多数。今後の活躍に応じてますます価値を高める可能性を秘めている。