ギルバート・アンド・ジョージ
Gilbert and George
英国の二人組の美術家。プロッシュ・ギルバートはイタリア生れ。パサモア・ジョージは英国生れ。
1968年,ロンドンのセント・マーティン美術学校で知り合い,翌年から自分たち自身を彫刻として一定時間不動のポーズを続ける〈リビング・スカルプチャー(生きている彫刻)〉を展開する。
ギルバートとジョージはパフォーマンスなど作品発表や公衆の場に現れる際はいつも同じようなビジネス・スーツを着て、ほとんどいつも二人一緒に行動している。スーツはイギリス人らしさであると同時に、普通の人の普通の生活の象徴でもある。
つねにスーツ姿で二人揃って作品を発表しているギルバート&ジョージにとっては、アートも日常も表裏一体であり、存在そのものがアートであることを体当たりで表現し続けているのである。リヴィング・スカルプチュアという理念は、初期のパフォーマンスから写真やヴィデオ作品へと方法・媒体をシフトしている現在でもなお、二人の根底を流れている。
1986年にはターナー賞を受賞、2005年にはヴェネツィア・ビエンナーレのイギリス代表になっている。
2012年2月のクリスティーズ・ロンドンで、約200万ドル(当時のレートで1億6千万円)で落札されて以降、オークションでの売れ行きも好調である。
セカンダリー市場も安定的な上昇を示しており、2016年に入りクリスティーズロンドンで小作品が4,350万円で落札されるといった現象も起きている。
ますます、この二人組の将来には目が離せない。