任田進一
Shinichi Tohda
政治性や流行から距離をおき、植物や水、大気といった自然物を作品化する任田進一。
その撮影方法は、日の出直 前の自然光やスタジオでの水中セットなど、非日常の状況を利用した上で行われる。
彼が特殊な状況で撮影するのは、見慣れているものを見直すことにあり、理解していると思い込んでいる中にこそ、未知の領域があるのではないか、という問いを追求しているためである。
流麗で耽美、時に野生を秘めたエロスさえ感じさせるその様相は、人智を超えた魅力を突きつける。
「動的平衡」を瞬間に秘める写真には、動きの中に見出される黄金の瞬間が見出されるだろう。
任田進一の作品は観る者を決して飽きさせない作品力を持つ。
そのため、現在はオークションに出てないが、今後は貴重な作品が注目を集めていくことは間違いない。急な値上がりを狙うことのない着実な価格の上昇を狙うには最適の一枚となるだろう。