杉本博司
Hiroshi Sugimoto
時間・場所・文化・認識といった本質的な要素を写真という手段を通して探る杉本博司。
厳密なコンセプトと高度な撮影技術によって制作された作品群は、完成された美しさを持ち世界的に高く評価されている。
1976年に『ジオラマ』シリーズを制作して以降、『海景』『劇場』『ポートレート』『蝋人形/恐怖の館』『陰翳礼讃』『建築』など、今日まで続くシリーズを多く発表し続けているが、全てのシリーズに通ずる世界観は、唯一無二のオーラを持って観る者を魅了する。
2001年ハッセルブラッド国際写真賞、2009年に高松宮殿下記念世界文化賞、2010年に紫綬褒章、2013年にはフランス芸術文化勲章オフィシェなど、その功績が称えられ国内外で数々の賞を受賞。世界中の主要美術館にも多くコレクションされており、世界トップクラスの評価を得ている作家である事は、疑う余地も無い。
作品は、過去数年に渡り海外のオークションで数千万円で落札されており、不動の人気ぶりを博す。
2016年5月ロンドンで開催されたクリスティーズでは代表作「海景」が386,736 USDで落札されており、まさに現代美術界を牽引し続けている存在だ。
タグボートでもここ数年で作品価格がかなり上がっているがそれでも人気は衰えを知らず、特に杉本作品の真骨頂とも言える『劇場』『海景』は、入荷と共に即売り切れてしまうほどの注目度の高さである。
そのもの自体が美しく、それでいて価値が認められている。そんな作品であれば持っていないのがおかしいくらいの魅力的な一枚だ。
どこまで価値が上がってしまうのか見当がつかない作家だからこそ、できるだけ早いうちがチャンスと言えるであろう。