アウスラーは白い布で作られた人形の顔に、プロジェクターで顔の表情を投影し、スピーカーからは、深刻そうな語り、うめき声、奇妙な笑い声が聞こえてくる、人間の精神状態に深く関与するインスタレーションで広く知られている。この作品は、2003年5月 ニューヨーク・チェルシーのメトロピクチャーズ画廊での個展時に公開されていなかった数点の中からを掘り出したものである。メトロピクチャーズ画廊の展示作品にはこの作品と同じ形をした布製の雪だるまの様な物体に、緑色に塗った人の顔が投影された、カエルのインスタレーションがあったが これはそのためのドローイングだと思われる。'So Yellow' は、ハイテクと人形(ローテク)を使いこなすことのできる彼の、平面においての表現を見ることができる。素朴な表現の中にも何か私たちに話しかけてくるような愛嬌と面白さがある。不細工なカエル、けれど何処か憎めないそして可愛いとさえ感じてしまう作品だ。