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オーバ・ザ・リバー、コロラド州アーカンザス川のプロジェクト

クリストのサイン入りプリントです。
クリストは現在2つのプロジェクトに取り組んでいます。
一つはアメリカ・コロラド州を舞台にした、『オーバー・ザ・リバー』、もう一つはアラブ首長国連邦を舞台にした『マスタバ』です。
『オーバー・ザ・リバー、コロラド州アーカンザス川のプロジェクト』はロッキー山脈を流れる川の68キロメートルの区間に、総延長9.5キロメートルにも及ぶ布を水平に張ってゆくものです。
布は水面よりは最低でも2.4メートル以上上に張られるため、川に沿う道路を走りながら、布の連なりを上方から鑑賞するだけでなく、川縁を歩いたり、ボートで川下りをしながら、布を下方から眺めて楽しむこともできます。
計画が生まれたのは1992年のこと。約20年の交渉活動の結果、昨秋にクリストはアメリカ連邦政府からの許可を獲得し、2015年夏に実現することがほぼ決定しています。
このプリントは、交渉活動と並行してクリストが描き続けてきているドローイング作品の1枚を高品位オフセット・リトグラフで再現したものです。
クリストが思い浮かべている、プロジェクトが実現した際の眺望をみせるものです。厚手の水彩・版画用紙に刷られ、クリストの直筆サインが鉛筆で入っています。
ドイツで出されたオープン・エディションのものですが、直筆サインいりのものは稀少です。

Over The River-2

Over The River-2

Christo

SOLD OUT

More Details

オフセット・リトグラフ、ラグペーパー(水彩版画用紙)

サインSignature
あり Yes
EDITION
オープン・エディション
制作年Year of Creation
サイズSize
50x 60 x3cm
作品の状態Condition
良好
額仕様Frame Specification
アクリルボックス
額寸Frame Size
58x 68x 3cm
納品期間Shipping Time
約4週間
特記事項Notices
※イメージサイズは、43 x 52 cmとなります。
作品IDItem ID
29020

Profile

1935年、ブルガリア、ガブロヴォ生まれ

ブルガリア生まれのアメリカ人アーティスト、クリストを20世紀後半以降の美術家の中で最も広大な創作活動を続けている一人と呼ぶことに異議を唱える人はいないだろう。
クリストは公私とものパートナーであったジャンヌ=クロード(1935-2009)と共同で作り上げてきた作品は、たとえばオーストラリアの海岸線を10万平方メートルの布で覆い隠したり、茨城とカリフォルニアに、巨大な傘(高さ6メートル・直径8.66メートル)を合計3100本建てたり、パリ・セーヌ川にかかるポンヌフ橋やベルリンのドイツ帝国議事堂を布とロープで包み込みこんだり、ニューヨークのセントラルパークにサフラン色の布をたれ下げたゲート(門)を7503基設置するなど、アートの常識を越え、景観そのものを変貌させるものだ。
1935年にブルガリアで生まれたくりすとは、ソフィアの美術学校在学中に共産主義国、ブルガリアを逃れ、プラハ、ウィーン、ジュネーブを経て、1958年パリに亡命する。
ジュネーブ時代に手がけた缶をキャンバスで包んだ作品を皮切りに、雑誌、家具、自動車などを包んだり、中身がミステリアスな梱包物といった作品を手がけるようになり、平行して使い古されたドラム缶を積み上げて構成する作品も始めた。
60年代初頭には、パリに出た後に程なく出会ったジャンヌ=クロードとともに、屋外空間での創作活動を開始する。
1961年夏につくられたケルンの埠頭での『埠頭のパッケージ』と『積まれたドラム缶』と翌年、パリでゲリラ的につくられた『ドラム缶の壁、鉄のカーテン』以降、アメリカ、ヨーロッパ諸国、そして日本を舞台にしたプロジェクトを実現してきた。
二人のプロジェクトの最大の特徴は、全てが2週間程度の短期間だけ、公共の空間で実現されることだ。
その僅か数週間だけ存在する作品のために、長いものでは25年以上の歳月を公的機関や地権者からの許可獲得に費やしてきている。
また、数十億円にも及ぶこともある制作費は、寄付や補助金などに頼ることなく、全て自らの手で捻出することも二人が頑なに守ってきているポリシーだ。
その資金源は、クリストが制作するドローイング作品、オブジェ、版画作品などだ。
※2009年秋に急逝したジャンヌ=クロードの亡き後も、クリストはロッキー山脈を流れる川の68キロメートルの区間に、総延長9.5キロメートルにも及ぶ布を水平に張ってゆく『オーバー・ザ・リバー、コロラド州アーカンサス川のプロジェクト』と、砂漠に41万個のドラム缶を積み上げて巨大構造物をつくる『マスタバ、アラブ長国連邦のプロジェクト』の準備活動を精力的に続けている。

(※書籍や絵葉書などの出版物やオープンエディションのオフセットリトグラフから、クリストが直接の利益を得ることはありません。)

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