忘れたころに起きる地震と立てこもり事件、何か滑稽な様子に見えてしまうほど相変わらず世の中は不条理 なのか。
「日々流される様々なニュースや情報、噂話。事件、事故、災害、スキャンダル、明るいトピックから絶望的なトピックなどなど、興味があろうとなかろうと、まるで空気中に漂うホコリのごとく、我々の目の中に飛び込んできます。"dusty eyes"は、僕のとてもホコリっぽい目を通して描いた、時事ドローイングシリーズです。」と作家本人が語るドローイングは、日記のように毎日描かれる非常にプライベートなもの。他人とのコミュニケーションをテーマとし続ける中山ダイスケが過剰な一方向的コミュニケーションであるニュースを見る視点は極めてクールだ。それは現実の出来事が、小説より奇に思われるほどシュールであり、リアリティが感じられないことの恐ろしさを訴えているようだ。dusty 「ホコリっぽい」は俗語では「不機嫌な、むっとした」の意味がある。いやなニュースをユーモアのあるイメージのドローイングに変えてしまえる能力はうらやましい。日付とタイトルがその日の出来事を示している。(執筆/広本伸幸)#script tag escaped#flgDispRecommend=false;#script tag escaped#