76年生まれ、ロンドン出身の若手アーティスト、エスター・ハリス。I-20という、ニューヨーク・チェルシーにある、注目の若手を多く発掘していることで知られるギャラリー(マリーナ・カポスやスペンサー・チュニックなどを取り扱う)がイチ押しするアーティストがこの人。 華奢で流れるような線と、パステル調の淡い色づかいが印象的な美しさに満ちたその作品には、懐かしさや溢れ出る女性らしさというソフトな面と、ドラマや舞台を観ているかのようなストーリー性と緊張感というハード面が混在する。どこか二次元的な画面構成は、19世紀から20世紀に流行した西欧におけるジャポニズム絵画と通じるものがある。