今秋トウキョーワンダーサイト青山がパリ市と提携し、「パリ市―東京 二国間交流事業:パリ市派遣デジタルアートクリエーター」を企画し、3ケ月間パリにアーティストを派遣します。その派遣アーティスト、日本代表に永島京子が選ばれました。9月からパリに滞在し、今後の活動が期待される永島ですが、この作品は、2004年制作のカラープリント13点と5点のレンチキュラ・レンズの作品で構成された「IN」のシリーズからの1点。匿名のモデルが、すでに使用されなくなった建物の1階から2階に移動してゆく様子をコマ撮りしました。物語性を排除し、ひたすら歩くという行為を撮り続けることで浮かび上がる「人」の存在。写真を用いながら、撮影された1コマ、1コマの画像は、まるで絵画作品のようです。