デコレーションケーキに見られるような、絞り出されたクリームの形状を使った新しい表現による作品です。今迄に例のないこの表現方法は「Fake Cream Art」として新しい芸術表現分野を確立し、注目を集めています。母親が製菓教室講師である彼が幼い頃から見てきたケーキのクリームデコレーションは、常に彼の生活環境にあったものであり、これまで彼が見てきた他のどんなものよりも、はるかに深い印象を彼の視覚に記憶に残しました。それは、もののかたちを表現する根源となり、集合美、躍動感、生命力溢れる「Fake Cream Art」を誕生させました。今回の陶器の装飾を彷彿とさせるペールブルーのキャンバスに白いクリームのデコレーションを施した作品「Jusper」は、2008年度大阪で開催された個展で発表され、展覧会のなかでもひときわ注目を集めた作品です。