作家が現実のなかでみいだした「未知の風景」を鉛筆によって描く田中麻記子。初の発表となる油彩では、きらびやかで繊細な線が広がる鉛筆画とは対照的に、鮮やかな色彩に満ちた地下世界のような場所で主人公たちが遊ぶ姿が描かれます。
‘気配‘という抽象的な空気感の中で、言葉ではない、楽しみや悲しみのコミュニケーションが生々しく行われるのだと思います。これは「絵画」ですが、「音楽」のように体感して欲しいと思っています。』
新作油彩について作家自身が上記のように述べるように、淀みない色彩と迷いなく走る筆跡、そこで繰り広げられる主人公たちの姿を、気配を聴くように体感していただきたいと思います。