テーマである「モデル」とは、職業、型式、また模倣されたものなどを指す。この制作では自分とはゆかりのない画像を、インターネットや雑誌から選択した。イメージは流通しきっており、オリジナルは存在しない。そうして「モデル」となったものの実存、身体性はどこに宿るのか。例えば人間ならば、一度デジタルに慣れると身体性はめったなことでは戻らないし、同時に身体性が人間から剥離したことは一度も無いように思う。一度 画面上に放られたように存在するイメージを、実在のキャンバスに放り直すことが、自分にとって重要なことである。