緻密な空想を現実世界へと移築するかのように仕上げている、星野勝之氏のデジタルイラストレーション作品です。何ごとかが起きそうな予兆とワクワクする面白さに満ちたSF的ユートピアが、彼の絵のなかで箱庭のように奥行きを広げています。彼の創作の全ては3DCGで構築されたコンピュータ内マスターを2D化したもの。テンキーを使って回転数や角度を「入力して描く」という設計感覚の描き方から、リアルなパースペクティブ感が生まれるだけでなく、ひとつのマスターから生まれる様々な角度の眺めも現像しうるという、ユニークな特性を持っています。本作は、粒子の集合体でできた都市に巨大な女神が出現した様を表現しています。