色とりどりのタイルピースを造形し貼り合わせて絵を構成する、ユニークなタイルモザイク手法で創作を続けている落合香木(かなぎ)氏。つややかな素材質感をいかしながら、タイルを自在にマトリクス化して童話のワンシーンのように温かみのある描画を創出。おもに少年や少女の感受性の世界へ、自己の内面を投影しながら表現しています。室内装飾にぴたりとマッチする絵として、おすすめです。
本作は「月」シリーズとして制作した中から「8月」編。「8月の秘匿めいた空気感と意図しない伝播」をテーマに制作したという大型の作品です。個展「落合香木展 N.E.blood 21 vol.72」(2020年、気仙沼・リアス・アーク美術館)で展示され好評を博しました。