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等しいイメージを並べることで初めて表出する視覚的な快楽を模索しています。現代において、往年の名画の(具体的な)イメージはインターネットや衣服をはじめとするプロダクトなどを通して高速・同時・大量に受容されています。古典絵画の唯一性が凋落したことによって形成された美意識のようなものを捉えようとする試みです。今作では、サンドロ・ボッティチェリ『書物の聖母』のイメージを用いました。
久木田大地
Daichi Kukita
板、油彩、テンペラ
Panel, Oilpainting, Tempera
2021:武蔵野美術大学 油絵学科 入学 2022:SOMPO美術館「FACE2023」入選 2023:銀座三越「ART FAIR GINZA 2023 tagboat×MITSUKOSHI」 GALLERY b. TOKYO「久木田大地 個展『Repetition』」 2024:美術紫水「Original Seven -新しい真摯さ Ver.1-」 +ART GALLERY「ARTS STUDENTS STARS vol.3」 2000年生まれ。武蔵野美術大学に入学後、西洋絵画の歴史と技法材料への興味をきっかけに、「現代社会において古典絵画がいかに受容されているか。」という事柄を念頭に置き、名画中のイメージを引用しながら、要素を反復する・ぼかす・組み換えるなどによって視覚的な愉しさを探っている。美術館のショップに大量に陳列される図録、海外の露店に並べられた色とりどりの名画のフィギュア、インターネットで名画を画像検索した際に等しいイメージが画面を埋め尽くす様子など、生活の中で古典絵画を目にする状況そのものからインスピレーションを得ている。