-平たい図像-
InstagramやTikTokで見かける、お菓子やペットボトルが紙の上に置いてある様に見えて、実はそれが色鉛筆で描かれた絵でした、という動画に興味を持ってます。
現代のトロンプルイユは、あれはずるいなーと思いました。あの動画コンテンツは、スマートフォンで受容されることを前提にしていて、平たい画面の中のそれは本物のポテチなのか、写真のポテチなのか、写真を見ながらの手描きの絵なのか、その視覚体験はとてもフラットです。
写実絵画のイリュージョンの歴史を考えたりしながら、
動画の最後に色鉛筆を絵の上にころがす仕草はそれが絵である事の提示であり、絵画の絵画性を暴くその手つきにもおもしろさを感じます。