もののスケール感や前後の位置、固有の色彩などを変化させ固定観念と認知による錯覚、距離感へのバグが生まれるように描いています。
特にものに迫るということを重点に制作を行っており、この「迫る」には富士山の麓にて生まれ育った経験がもとになっています。
常に生活の中に巨大な山があることで生まれる感覚が作品においてはモチーフの極端な拡大縮小、図像の重なりやピンボケによる距離感のズレとして表れるように感じています。
本作は、粘土で小さな人形を制作し、鑑賞者と向き合ってコミュニケーションするように描いています。みぞおちの横にほくろがある人とは私の事で、制作中は私自身がこの絵画と向き合っていました。