今や世界中にファンを持つ浮世絵。特に北斎や広重の大胆な構図や図柄・影の表現を持たないことなど、その独特の色彩や構図は、ゴッホをはじめ19世紀後半のヨーロッパ美術や音楽を魅了し、多くの影響を与えたように、現代の私の心にもまた新鮮で強い影響をもたらします。
ロンドン留学時代から描き始めた「landscape シリーズ」の原点も、実は浮世絵の表現方法を取り入れたのが最初でした。ずっと頭の隅にあった制作アイデアを、“Dear Hokusai”から“Pop Hokusai”と題し、連想ゲームのように制作しました。少しの想像力を加えることで、目に映る風景は新たな魅力を持ち始めます。
あなたはどんな冨嶽三十六景を連想しますか。
北斎 色紙版摺物「新富士」