私の作品の基本は残像です。
すると風景画などは、どこかにある場所のような、そうでもないような。生まれ育った場所のような、そうでもないような。行きたかった場所のような、そうでもないような。
そしてある日、気分転換にドライブで二酸化炭素を出してもいい時代は終わったようで、最後に愛を込めて私の脳が有するクルマの全ての知識と造形を集約し、残像としたのです。
明日から、ランボルギーニが走っていようと振り向かない。
その光景はもう、どこかにある場所のような、そうでもないような。なじみのある場所のような、そうでもないような。いずれにせよ、タイヤのない新しい世界のクルマが脳内を駆け抜けていく。