田中敦子
Atsuko Tanaka
戦後日本の前衛美術グループ「具体」の主要メンバーの一人。
順に鳴り響く20個のベルを設置した作品や電球と管球を組み合わせ明滅する光の服に仕立てた「電気服」、それを実際に舞台で着用したパフォーマンスなどで知られる。
また、電球とコードの絡まりに着想を得た色彩豊かな絵画作品でも高い評価を得ている。
2001年、芦屋市立美術博物館および静岡県立美術館で回顧展を開催し、その存在を改めて国内外に知らしめた。再評価の機運高まる中、2005年に惜しくも交通事故により急遽。
しかし、2007年ドイツの「ドクメンタ12」では出品作家の一人に選出され、2012年には東京都現代美術館で大規模な回顧展が開催されるなど、没後もその評価は揺るぎないものとなっている。
マーケットにおいても国内外のオークションで、1m超の絵画に1億円近い値が付くなど、近年の「具体」再評価の動きにより、価格の上昇にも拍車がかかっている。