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ヤノベケンジ

Kenji Yanobe

ヤノベケンジ

ヤノベケンジは、幼少期に目撃した未来の廃墟(1970年に開催された大阪万博の巨大かつ華やかなパビリオンが壊されていく風景)を創作の原点に、実際に動かしたり身につけることのできる機械彫刻作品で注目を集めてきた。

中でも、3歳児用放射能感知服、黄色のミニ・アトムスーツを身にまとい、バーコード頭にちょび髭をつけたキャラクター「トらやん」は、そのユーモラスかつシニカルな姿で注目を集め、時にミニチュアサイズで増殖し、時に超巨大ロボットとなって火を噴いて、ヤノベケンジの生み出すフィクションの世界とリアルな現実とを媒介するアートキャラクターとして、今も進化し続けている。

実はこのトらやんは、ヤノベケンジが幼い時に父親が作ったものだ。
定年退職した父親がある日突然買ってきた腹話術人形が、トらやんのモトになっている。
バーコード禿のハゲヅラに、阪神タイガースのユニフォーム。しかも鼻の下にチョビ髭である。

ヤノベがアーティストとして『メガロマニア』展をやったときに、父親から何かやらせてくれと言って、3歳児用に作られた放射線感知服《ミニ・アトムスーツ》をバーコード禿のトらやんに着せたのがトラやんの始まりだそうだ。
お茶目な父親の仕業が、ヤノベの代表作になっていることは間違いない。
おかげでトラやん作品はいつでも大人気である。ミニトラやんからジャイアントトラやんまで、これまでタグボートでも数多くのトラやんを販売してきた。オークションでの評価も安定して高い。

今後もトラやん人気は衰えることなく、ヤノベの放つ社会的なメッセージに対し柔らかな関西的な笑いを残してくれるだろう。

1965, born in Osaka, Japan