油彩画と古典的なテンペラ技法を併用しながら、現代に生きる一人の女性の視点を描いてきました。
テンペラ特有の繊細で柔和なタッチや、温かな色合いで描かれるのは、いつか何処かで見かけたことのあるような、少年、少女の姿です。
不思議な空間の中にたたずむ彼らはみな、夢中に何かに取り組んでいます。
そのしぐさには、あどけなさや素直さを感じ、また表情からは、時に悲しげで時にユーモラスな、彼らの心の一片を覗き見る事ができます。
日常生活にありながら、無意識では見過ごしてしまいそうな細かな出来事が、子供のように純真な作者の視点で描かれているのです。
そしてその精力的な活動と、実力が認められ2005年には宮城県芸術選奨新人賞、2007年の「VOCA 2007」では大原美術館賞を受賞しています。